【中古:盤質AB】 幼児イエスに注ぐ20のまなざし　P.ゼルキン（p）(2CD)

ピーター・ゼルキン初期の代表的レコーディングで、ベロフのライヴァル盤として知られた名盤ですが、長らく入手できなかったもの。鋭利なベロフに比べ、耽美的かつたっぷりとした響きを重視したアプローチが特徴、陰影と色彩、その美しい余韻が魅力的です。
　もともと音の良いことで有名な録音の、24bitリマスター盤。

・メシアン：『幼児イエスに注ぐ20のまなざし』
　ピーター・ゼルキン（ピアノ）

　録音：1973年6月11-15日、ニューヨーク、RCAスタジオA（ステレオ）

『幼児イエスに注ぐ20のまなざし』は、ノルマンディー上陸作戦を機に反攻に転じた連合軍によるパリ解放（1944年8月25日）のさなかに作曲が進められ、翌年3月26日に初演された大作で、初演者であり、のちにメシアンの夫人となるイヴォンヌ・ロリオに献呈されています。カトリック的な世界観、メシアンならではの愛や鳥、宇宙についての考えが投影されたそのスケールと、複数の循環主題をもとに全曲が緊密に構成された書法において、メシアンのピアノ作品の頂点とも評される傑作中の傑作。現代のピアノ作品としては異例にレコーディングも多く、『トゥーランガリーラ交響曲』と並ぶメシアンの代表作として知られています。
　作品はタイトル通り20の部分からなり、それぞれに以下の表題が付けられています。

・父のまなざし
・星のまなざし
・交換
・聖母のまなざし
・子に注ぐ子のまなざし
・御言葉によってすべては成されたり
・十字架のまなざし
・高き御空のまなざし
・時のまなざし
・喜びの聖霊のまなざし
・聖母の最初の聖体拝受
・全能の言葉
・ノエル
・天使たちのまなざし
・みどり児イエスの口づけ
・預言者、羊飼いと東方の三博士のまなざし
・沈黙のまなざし
・恐るべき塗油のまなざし
・我は眠る、されど我が心は目覚め
・愛の教会のまなざし