メシアン、オリヴィエ(1908-1992)

人物・団体ページへ

SACD

『鳥のカタログ』全曲 児玉桃(3SACD)

メシアン、オリヴィエ(1908-1992)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
OVCT00060
組み枚数
:
3
レーベル
:
:
日本
フォーマット
:
SACD
その他
:
ハイブリッド

商品説明

世界的メシアン演奏の第一人者、児玉桃が挑むメシアンの超大作!
児玉桃による他の追随を許さない圧倒的なメシアン演奏の極致!
豪華3枚組ボックス・セットにて発売!


2008年のメシアン生誕100年のメモリアルイヤーに「児玉桃メシアンプロジェクト」と題して、5回の演奏会でメシアンの主要曲を演奏するという意欲的な企画で話題となった児玉桃ですが、その集大成として望んだのが当アルバムです。それらの演奏会は演奏内容、企画ともに大きく評価され、「芸術選奨文部科学大臣新人賞」「中島健蔵音楽賞」を受賞。このメシアン・イヤーは児玉桃のためにあったともいえる年になりました。
 レコード芸術誌でも特選盤になるなど名盤の仲間入りとなっている、前アルバム『幼児イエスにそそぐ20のまなざし』の第2弾『鳥のカタログ』です。児玉桃のメシアン演奏は、真摯にメシアンの持つ世界観に向き合い、児玉桃の日本人離れした美しいタッチと音色で描いてゆきます。要求される難易度の高いテクニックもしなやかに奏でてゆき、ただテクニックのみで片付けられがちのこれらの曲を、高次元な世界で演奏され、これぞ初演者のイヴォンヌ・ロリオも認める理由がわかります。
 メシアンは鳥類学者としても知られ、鳥の歌声を採集していました。日本においても軽井沢などでも採集されています。その結果生まれた超大曲が『鳥のカタログ』です。13匹の鳥がタイトルについていますが、全部で70種以上の鳥の歌声がこれらの曲には収められています。一般的には難しい曲に捉えられていますが、メシアンの鳥に対する愛情と自然への慈愛を感じとることができます。『まなざし』が神への祈りの曲だとすれば、この『カタログ』は自然(鳥)の驚異を表しています。
 児玉桃による『カタログ』は『まなざし』と共にメシアンを次代に伝える代表的なアルバムとなるでしょう。またメシアンがこの曲に寄せる文章の日本語訳を掲載。資料的にも大変価値のあるアルバムです。(トリトン)

【ライナーノーツより小澤征爾氏のことば】
メシアン先生とは、私自身、生前に幸運にも交流を持たせていただきました。1962年「トゥーランガリラ交響曲」の日本初演、1983年「アッシジの聖フランチェスコ」の世界初演など、貴重な機会をいただきました。先生の音楽は、知的で色彩感が豊かで、愛と希望にあふれた美しい世界が満ちています。亡くなられてから、早や15年余りが過ぎましたが、現代の音楽界における先生の存在感は、衰えるどころか、生誕100年を迎えますます注目され、演奏されるようになっています。
 児玉桃さんは、私と幾度となく共演をしてきた素晴らしいピアニストです。このような若い世代のピアニストが、メシアン作品の演奏を継承していくことの 大きな喜びを感じ、また、心からのエールを贈りたいと思います。

(小澤征爾 指揮者) 


【収録情報】
・メシアン:鳥のカタログ(全曲)
 第1巻 1キバシガラス 2キガシラコウライウグイス 3イソヒヨドリ
 第2巻 4カオグロヒタキ
 第3巻 5モリフクロウ 6モリヒバリ
 第4巻 7ヨーロッパヨシキリ
 第5巻 8ヒメコウテンシ 9ヨーロッパウグイス
 第6巻 10コシジロイソヒヨドリ
 第7巻 11ノリス 12クロサバクヒタキ 13ダイシャクシギ
 児玉桃(ピアノ)

 録音時期:2009年2月24-26日、4月16-18日
 録音場所:茨城、小美玉市四季文化館みのーれ
 録音方式:DSDレコーディング
 2ch非圧縮 High Quality SACD
 CD STEREO/ SACD STEREO

内容詳細

いまやメシアン作品のピアノ演奏といえば、児玉桃を抜いて語れない。知的で色彩豊かな音楽に、彼女はしなやかさと繊細さを持ち込んでいる。完璧にコントロールされたタッチから生まれる多彩な音色、絶妙なペダリングによる香り豊かな響き。録音も鮮やかだ。(長)(CDジャーナル データベースより)

ユーザーレビュー

総合評価

★
★
★
★
★

5.0

★
★
★
★
★
 
1
★
★
★
★
☆
 
0
★
★
★
☆
☆
 
0
★
★
☆
☆
☆
 
0
★
☆
☆
☆
☆
 
0
★
★
★
★
★
「鳥のカタログ」は、約3時間にも及ぼうと...

投稿日:2010/01/31 (日)

「鳥のカタログ」は、約3時間にも及ぼうというメシアンの超大作である。「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」もそうであったが、決して耳当たりのいい作品ではない。弾き手はもちろんのこと、聴き手にも相当な緊張を強いる難解な作品であると言える。ただ、「幼子イエスに注ぐ20のまなざし」が、どちらかと言うと人間の深層心理を抉っていくような峻厳な作品であるのに対して、「鳥のカタログ」は、ひたすら自然を描いて行くという温かい姿勢が伺えると言える。したがって、わずかな違いではあるが、「鳥のカタログ」の方が、幾分安心して聴くことができると言えるのかもしれない。児玉桃は、決してテクニックを前面に打ち出すということはしない。もちろん、非常な技巧を要する難解な曲だけに、卓越したテクニックが不可欠であることは否めない。しかし、児玉桃は、そうした卓越したテクニックをベースにして、繊細で精緻なタッチで、この複雑怪奇な作品を丁寧に紐解いていく。各楽曲には様々な鳥の名称が付されているが、それらの描き分けが実に見事である。おそらくは、これらの各鳥と同化するような気持ちで、丁寧なアプローチを行っているのではないだろうか。再現された音の一つ一つに、同曲への心を込め抜いた深い愛着が感じられるのも、そのような丁寧なアプローチの証左と言える。正に、究極のメシアン演奏と言えるものであり、SACDによる高音質録音ということを加味すれば、現時点において入手できる「鳥のカタログ」の最高の名演と評価しても過言ではあるまい。

つよしくん さん | 東京都 | 不明

3

メシアン、オリヴィエ(1908-1992)に関連するトピックス

おすすめの商品

HMV&BOOKS onlineレコメンド