マリーナ・オフシャンニコワ

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2022年のモスクワで、反戦を訴える

マリーナ・オフシャンニコワ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784065359051
ISBN 10 : 4065359058
フォーマット
出版社
発行年月
2024年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
296p;19

内容詳細

彼女を大胆な行動に駆り立てた理由とは?
周囲の沈黙と冷笑の中、すべてを失いながら自らの良心に従いながら必死で行動し、自由を勝ち取った女性の手記。

ロシアのウクライナ侵攻後まもない2022年3月14日。政府系テレビ局チャンネル1のニュース番組中にスタジオに乱入し、反戦ポスターを掲げた女性。この映像は瞬く間に全世界に配信され、一躍時の人となったマリーナ・オフシャンニコワ。
しかし欧米での賞賛の一方、母親はじめ国内の多数派からは「裏切者」のレッテルを張られる。

同局のニュース編集者として何不自由ない暮らしをしていた彼女をこの行動に駆り立てた理由とは?
そして、彼女の周辺のメディア関係者は、ごく少数の支援者の強まる言論統制のなかでどのような行動をとっていたのか?
さらに反戦行動後、全財産を失うも、最終的には娘を連れて決死の国外脱出に成功するまでの激動の7ヵ月間を描く。



【著者紹介】
マリーナ・オフシャンニコワ : 1978年、ロシア人の母とウクライナ人の父の間に生まれる。生後まもなく父親は死亡。母親の仕事の関係でチェチェンのグローズヌイに6歳から16歳まで住んでいたが、94年の第1次チェチェン紛争により難民となる。大学卒業後、地方テレビ局の記者およびニュースキャスターとして働き、2003年以降は第1チャンネルでニュース編集者として活動。ロシアのウクライナ侵攻後の2022年3月14日、ニュース番組の生放送中に反戦ポスターを掲げて乱入、彼女の抗議は全国的なスキャンダルと世界的な反響を巻き起こした。彼女は告発され自宅軟禁されるも、娘を連れて国外脱出。その後、ロシアの裁判所は彼女に対し欠席裁判で「ロシア軍に関する虚偽の情報を拡散した罪」で8年6ヵ月の懲役刑を下す

武隈喜一 : 1957年、東京都生まれ。上智大学外国語学部ロシア語学科、東京大学文学部露西亜文学科卒業後、出版社、外国通信社を経てテレビ朝日入社。1994〜99年モスクワ支局長、2012〜13年北海道大学スラブ研究センター客員教授、16〜21年、テレビ朝日アメリカ社長

片岡静 : 英語、フランス語、ロシア語などの翻訳・通訳者で、複数言語の比較チェッカーもつとめる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 乱読家 護る会支持! さん

    ロシア国民に偽りの情報を流し続け、ウクライナへの敵対心をあおるロシアメディア。 テレビ局に勤務する著者マリーナ・オフシャンニコワさんは、2022年3月14日、モスクワのテレビ放送局第一チャンネルのスタジオで生放送中に、MCの後ろで「ウクライナ戦争反対」の紙を広げ、プーチンへの抗議を行なった。。。 日本でもロシアのウソ情報を信じ込んでいるジャーナリストがいるくらいロシアの情報操作は巧妙である。 本書によると、ロシア国民のほとんどが、本気でウクライナは悪で、ロシアは正義の戦争をしていると信じているようだ。

  • Oki さん

    ほとんどヒットラーと見分けがつかないような人物が今の世に出現して、それがどのように世界に害毒をまき散らしているかが、臨場感をもってせまってくる。 今の人類のNo1の課題は、プーチンや金正恩のような強欲で、殺人や盗みや嘘に対する敷居がとつもなく低い人類個が権力をもたないようにすることだと思った。

  • KocmocKocma さん

    チャンネル1のニュース番組中にスタジオに乱入、反戦ポスターを掲げたニュース編集者、マリーナ・オフシャンニコワ。何がこの行動に駆り立てたのか。 この人やら『母、アンナ』のヴェーラ・ポリトコフスカヤやらアルトゥール・スモリヤニノフ(徒歩でラトヴィアへの国境越えした人気俳優)やら結局国外に逃れたのだが、レニングラード封鎖生存者でありペテルブルグで自作の絵を掲げ反戦反政権のスタンディングを続けるアーティスト、エレーナ・オシポワさんら国内で抵抗を続ける方たちの現況が気になる。「小さなピケ」の中の人とか。

  • takao さん

    ふむ

  • アカショウビン さん

    筆者の事件(報道)は記憶にある。ロシアにもこんな人がいるのか、と思った。主張としては分かりやすく、本が出たということは西側へ亡命したということで、内容には期待していなかった。しかしたいへん興味深い中身だった。テレビ局は、少数のプーチン支持のイデオロギー派とカネのための多数のシニカル派。そんな中、戦争で子供が殺され我慢ナラン!と当たり前のことを叫んだわけだ。家族は分解していく。ロシア国内で弾圧され、ウクライナでもスパイとされる。ハイブリッド戦争に巻き込まれるのだ。監獄そして脱出の展開はエキサイティングだ。

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