ベルリオーズ(1803-1869)

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DVD 輸入盤

『ベンヴェヌート・チェッリーニ』全曲 シュテルツル演出、ゲルギエフ&ウィーン・フィル(2007 ステレオ)

ベルリオーズ(1803-1869)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
2110271
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
International
画面サイズ
:
ワイドスクリーン
:
カラー
フォーマット
:
DVD
その他
:
輸入盤

商品説明

ベルリオーズ:『ベンヴェヌート・チェッリーニ』全曲
ゲルギエフ&ウィーン・フィル
ザルツブルク音楽祭での大胆な上演!

序曲『ローマの謝肉祭』の元ネタとして有名なオペラ『ベンヴェヌート・チェッリーニ』がついに映像作品で登場。破天荒な話にふさわしい(?)奇抜なアイデアに満ちた演出も見ものです。

【強烈すぎる芸術家ベンヴェヌート・チェッリーニ】
イタリア・ルネサンスの彫金師で彫刻家のベンヴェヌート・チェッリーニ[1500-1571]は、残された僅かな彫刻と、その強烈な「自伝」によって有名な人物。ローマ法王やメディチ家が登場し、ライバルとの確執のほか、伝染病、旅、戦争、女、誘拐、殺人、投獄、脱獄等々、切れやすい性格とむきだしの野心から一生トラブル続きだったチェッリーニの姿を活写したストーリーは、小説として読んでもおもしろく、時代を越え国境を越えて今も読み続けられています。

【破天荒な人生に魅入られたベルリオーズ】
そうした自由奔放な「自伝」に心を動かされたベルリオーズは、1834年からチェッリーニを主人公としたオペラの作曲を開始、強い意気込みでさまざまな楽想を投入し、やりたいことをやりつくして1838年に全曲が完成、同年9月10日にパリ・オペラ座で初演の運びとなり、4回上演されています。
 しかし楽曲スタイルが当時流行のマイヤーベーアのようなグランド・オペラではなかったことと、もともとベルリオーズ自身が批評家から嫌われていたこともあってか、評判は良くなかったようです。
 それからだいぶ経った1852年、第2幕を短縮するなどして改訂し、リストの後援でワイマールで上演、ようやく好評を得ています。現在聴かれるCDは、ネルソン盤がパリ版、ノリントン、デイヴィス(2種)、小澤、プリッチャード、コールドウェル、テナー盤がワイマール版で、今回のゲルギエフ盤はパリ版を使用しています。

【彫刻家と教皇のドタバタ喜劇】
放蕩者だけど腕のよい彫刻家チェッリーニには、相思相愛の若き恋人テレサがいます。しかし恋敵とのいざこざで、ついには殺人と誘拐の罪を犯してしまい、どうにも立場が悪くなってしまいました。その上、教皇から依頼されている彫刻は完成しておらず絶体絶命。そこで「この作りかけの彫刻を壊してやる」と教皇を脅迫し、最後はありったけの作品を炉に投げ込んだところ爆発、溶けた金属が型に流れ込んで見事ペルセウス像が完成。全て丸く収まるというドタバタ喜劇です。

【現代に置き換えられたドタバタ舞台】
この上演では、時代設定を現代とし、作品の内容に負けない破天荒な演出を試みています。ヘリコプターや自動車、コミカルなロボットも登場し、さらには花火まであがるというにぎやかさで、広場での「ロバの歌比べ」の場面ではかなり卑猥な踊りも繰り広げられています。
 保守的な客層の多いザルツブルクだけに、シュテルツルの演出は賛否両論を巻き起こしましたが、「読み換え」の盛んな現代欧州オペラ演出界ならではの大胆な演出や舞台装置は、ゲルギエフのダイナミックな音楽づくりと共に、このオペラの持つ破天荒なパワーを存分に引き出そうとしたものとして大きな魅力を感じさせてくれます。

【高水準なキャスト】
歌手は粒ぞろいです。チェッリーニ役のブルクハルト・フリッツは、1970年ハンブルク生まれのテノールで、ワーグナーなどで最近人気上昇中。ここでもスタミナ十分で申し分ない歌を聴かせます。
 テレサ役のマイヤ・コヴァレフスカは1979年リガ生まれのラトヴィアのソプラノ。美貌と共に人気のある歌手で、張りのある声が印象的です。第2幕では「生首」で出演するアスカーニオ役のアメリカのメゾ、ケイト・オルドリッチもいい味出しています。

【収録情報】
・ベルリオーズ:歌劇『ベンヴェヌート・チェッリーニ』全曲
 チェッリーニ:ブルクハルト・フリッツ(テノール)
 チェッリーニの恋人テレサ:マイヤ・コヴァレヴスカ(ソプラノ)
 チェッリーニの恋敵フィエラモスカ:ローラン・ナウリ(バリトン)
 テレサの父バルドッチ:ブリンドリー・シャラット(バス)
 教皇クレメンス七世:ミハイル・ペトレンコ(バス)
 アスカーニオ:ケイト・オルドリッチ(メゾ・ソプラノ)
 フランチェスコ:グザヴィエ・マス(テノール)
 ベルナルディーノ:ロベルト・タリアヴィーニ(バス)
 ポンペオ:アダム・プラチェトカ(バス・バリトン)
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 ワレリー・ゲルギエフ(指揮)

 フィリップ・シュテルツル(演出・美術)
 カティ・マウラー(衣装)
 ドゥアーネ・シュラー(照明)
 マーラ・クロチュカ(振付)
 制作:UNITEL

 収録時期 2007年8月
 収録場所:ザルツブルグ祝祭大劇場
 収録時間:163分
 画面:16:9、NTSC(リージョン・コード:0)
 音声:ドルビー・デジタル2.0 ステレオ/ドルビー・サラウンド5.0/DTS 5.0
 字幕:英語・仏語
 片面2層ディスク

ユーザーレビュー

総合評価

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この悲運のオペラが映像化された意味は非常...

投稿日:2010/03/01 (月)

この悲運のオペラが映像化された意味は非常に83年のメトの『トロイ人』がLDになってからなんと27年の歳月を要しています。しかもゲルギエフの指揮、VPOの演奏で、ザルツブルグ祝祭大劇場での上演と豪華極まりない演目となりました。シュテルツルの演出はビデオクリップなどの映像を駆使した前衛的なものだが、音楽の良さを引き出すには雑然とし過ぎている嫌いがある。私はこの上演を実際に観て来ましたが、DVDで改めて見ると細かな工夫が随所になされていたことに気がつきました。ゲルギエフのベルリオーズは力みすぎで、フランス的な木管などの柔らかなニュアンスを含んだ表現が無く、腕力で押し切ろうとするようなところに問題があり、DVDになると実演ほど気になりませんでした。歌手では、テレサ役のマイヤ・コヴァレヴスカの声が美しく、美貌も相俟って見とれてしまいます。フィエラモスカ役のローラン・ナウリは芸達者振りは相変わらずで、演技・歌唱とも優れています。アスカーニオ役のケイト・オルドリッチも非常に上手いです。チェッリーニ役のブルクハルト・フリッツは、ニール・シコフの代役となりましたが、若干歌いこみが不足していたやに感じられました。この上演はワイマール版ではなく、パリ版を採用していますが、これはゲルギエフの拘りかもしれませんけれど、個人的にはワイマール版を採用して欲しかったと思います。パリ版は後に変更されたように、全体に流れが今ひとつで、アリアも第1 幕でテレサが歌う「愛と義務の間で」がないなどちょっと寂しい部分があります。それでも、このオペラがDVDで観られるようになった意義は非常に大きいものがあり、絶対、観るべき作品であることは間違いありません。 しかし、この作品の現状最高の上演は2003/4年のセルバン演出のメトロポリタン歌劇場版(レヴァイン指揮)が最高なので、これが再演されDVD化されることを願って止みません。

Hecotr さん | 埼玉県 | 不明

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