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【中古:盤質B】 Sym.4: G.wand / Ndr So

ブラームス(1833-1897)

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基本情報

ジャンル
カタログNo
BVCC34001
レーベル
日本
フォーマット
CD

商品説明

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ギュンター・ヴァント〜老境に入ってからの神のような進歩の跡

特別寄稿:宇野功芳(音楽評論家)

ギュンター・ヴァントが神のように偉大な晩成への道を歩み出したのは、そんなに昔のことではない。一九七〇年代の半ばから八〇年代の初めにかけて、ケルン放送交響楽団とともにレコーディングしたブルックナー全集の頃、彼の演奏はまだまだムラがあった。全九曲のうち、本当の名演と思われるのは三番、六番だけであり、それは確かに、宝石のごとく自己を結晶させた固いバラの実のように充実し切っていたが、スケールは小さく、トランペットの強奏がバランスを破る場面がなくはなかった。
つづいて、八〇年代の終わりから九〇年代初めにかけて、北ドイツ放送交響楽団と再録音を開始したブルックナーも、初めのうちは吹っ切れなかった。
彼がついに自己の芸術を完成させた最初のCDは、九三年に同じオケを振った八番(BVCC1921〜2)であり、翌年のモーツァルト「第四〇番」とチャイコフスキーの五番のカップリング(BVCC702)が評価を不動のものにした。九三年といえばヴァントはすでに八十一歳、なんとおどろくべき晩成ぶりではあるまいか!
その後の彼のCDは出るものすべてが最高クラスの逸品であった。ブルックナーでは五番(BVCC1510)、六番(BVCC733)、ブラームスでは一番、二番、三番(BVCC8161〜2)。そこに漂う凜とした風格の高さは往年の巨匠たちに比べても遜色がなかった。
ヴァントの急病のため、コンサートが延期され、一曲だけ欠けていたブラームスの四番が、今回リリースされるが、まさに全集の悼尾を飾るに相応しい名演となった。
第一楽章からぎっしりと内容のつまった表現で、原稿用紙が何枚あっても足りない感じだ。といっても指揮者の彫琢の鑿の跡は著しく完成度が高く、目に立つようなことは一切していない。基本のテンポは速く、冒頭など、むしろぶっきら棒といってもよいが、始まってわずか数小節の間にニュアンスが味わい深く変化し、第二主題で局面ががらりと一変するなど、名人、老大家ならではの棒さばきが頻出する。
第一楽章全体を通じての楽器のバランスの良さは驚異だ。何が驚異かといえば、単にバランスを整えるというようなきれいごとの作業ではなく、いろいろな楽器が加わったり離れたりするときの色合いの変化、意味の変化が最も深く追究されているからで、その点では過去のすべての演奏を上まわるかも知れない。しかも迫力は男性的で雄々しく、聴く者の襟を正させるような立派さがすべてのひびきに漲っているのである。
第二楽章も圧巻。同じように鳴っているようでも他の指揮者とは内容の次元が異なり、ブラームスのオーケストレイションを聴く悦びが伝わってくる。そのこくのある味わいは微妙に変化し、深みを増し、今まで耳にしたどのCDよりも訴えかけるものが強く、ブラームスの音楽の意味が手に取るように理解できる。これは本当におどろくべきことであり、ヴァントが達した境地がいかに高いかを如実に伝えるものといえよう。
彼はこのブラームスの四番につづき、ベルリン・フィルを振った第三弾として、ブルックナーの「ロマンティック」をレコーディングしたが、これも極上の出来なので一言書いておきたい。
ブルックナーの交響曲中、唯一つ後期ロマン派の要素が強いこの作品は、通常のブルックナー・スタイルでアプローチすると味のうすいものになりがちなのだが、ヴァントはそのむずかしさをついに乗り超えた。彼の以前のディスクに比べると、その感銘の深さは到底同一人物とは思えない。それにしても、ベルリン・フィルは今でもこんなに充実し切った、深く渋い音が出せるのだ!

データ
ブラームス:交響曲第4番ホ短調Op.98
ギュンター・ヴァント指揮北ドイツ放送交響楽団
1997年12月7〜9日、ハンブルク・ムジークハレでのライヴ録音

収録曲   

  • 01. 交響曲第4番ホ短調

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何度目かに聴いた時(それはFurtwangler,Kle...

投稿日:2001/10/23 (火)

何度目かに聴いた時(それはFurtwangler,Kleiber,Karajanと比較している時でしたが)ああこの演奏もなんて素晴らしいんだという思いが湧き上がってきました。完全なコントロールのもとに抑制された表現が生む気品のような味わいは、演奏が楽譜だけではなく人間の総合的なもの

fuka さん | 横浜 | 不明

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ブラームス(1833-1897)

1833年:北ドイツのハンブルクでヨハネス・ブラームス誕生。 1843年:演奏会にピアニストとして出演。作曲家、ピアニストのマルクスゼンに師事。 1852年:ピアノ・ソナタ第2番が完成。 1853年:ピアノ・ソナタ第1番、ピアノ・ソナタ第3番が完成。 1854年:ピアノ三重奏曲第1番、シューマンの主題による変奏曲が完成。

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