新宿をつくった男 戦後闇市の王・尾津喜之助と昭和裏面史

フリート横田

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784620328218
ISBN 10 : 4620328219
フォーマット
出版社
発行年月
2024年12月
日本
追加情報
:
272p;19

内容詳細

この男、悪魔か英雄か?焦土の東京に君臨した伝説のテキヤ。“街の商工大臣”“東京のアル・カポネ”と呼ばれた尾津喜之助の破天荒な生涯をまったく新たな視点で描く圧巻のノンフィクション!

目次 : 序章/ 第一章 不良少年は親分に/ 第二章 闇市の誕生/ 第三章 殺人横丁、闇の女、マーケットの夜/ 第四章 市街戦、商工会議所設立―激動の一年/ 第五章 新宿の鬼と上野の虎/ 第六章 鬼熊の晩年を訪ね歩く

【著者紹介】
フリート横田 : 昭和54年生まれ。文筆家。ノンフィクション作家。戦後から高度成長期の歓楽街のルポや、昭和の庶民生活にまつわるエッセイを雑誌や新聞、ウェブメディアに寄稿。また戦争証言を記すこともライフワークとしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • マカロニ マカロン さん

    個人の感想です:B。『帰郷』(浅田次郎)読書会の参考本。同書は昭和20年の新宿東口から話が始まり、尾津組の名も出て来る。尾津喜之助さんは1897年〜 1977年の露天商、テキ屋を統括する組長。終戦後5日後には新宿駅東口で闇市を開業。出品者にも買い手にも適正価格を設定し、食料難、物資不足を補完する役割を果たしたことは評価できる。ただしいざという時には暴力に訴える点では反社会的組織と断じざるを得ない。尾津さんは政治や警察、財界、地域社会等とも連携を取り、今の反社よりかなりオープンな立ち位置にいたようだ

  • Nao Funasoko さん

    いやはやなんとも豪放磊落エキセントリックな人物であり人生であり。 そんな人物の終焉の地が我が地元だったとはと驚く。地元の郷土史研究会主催の講演会で知り興味深く読了。 組は世襲しないことで組織を維持するってハナシは目鱗だった。

  • はやたろう さん

    よかった。新宿に生きた任侠者尾津喜之助の物語。テキヤでやくざ者で商才があり、政治力がある。こんな大物が少し前の昭和に生きていたことは知らなかった。戦前戦後のごたごたの中で、何かを作り出し、争い、争いを抑え、人の上に立って、金を生み出していく。また、弱者に寄り添い、人助けもする。そのうえ、目立つことも好きな人物。すごすぎる。

  • makoto018 さん

    ヤクザのルーツは博徒系とテキ屋系に二分されると知識があったが、後者のイメージはなかなか掴めなかった。寅さんや祭り露店が想起される程度。本書は、終戦後の新宿で闇市を仕切った親分・尾津喜之助を描いたノンフィクション。終戦から5日後、新宿駅前の焼け跡にできたマーケット。敗戦のショックと物不足て呆然とした人々が見たのは、食べ物や雑貨などが溢れる露店。その看板には「光は新宿より」。暴力と癒着により私利を満たしつつも、無料医療所の運営や傷痍軍人、戦災孤児への仕事斡旋など清濁併せ持つその人物像は圧巻で魅力的でもあった。

  • ビーグル犬大吉 さん

    尾津喜之助という人物から見た新宿の闇市、昭和裏面史を描いた渾身のルポタージュ。家庭の事情から学校に行けなかった尾津は徒手空拳から這い上がり、己の力だけを頼りにテキヤになる。明治、大正、昭和と膨大な資料と格闘したことが伺える秀作だった。皆、生きるのに必死だった戦後の混乱期、ヤクザが必要悪な時代だった。当時は反社が政商やフィクサーとして政界に進出してくるようなボーダーレスな時代だった。横田さんの本は何冊か読んだことがあったが、扱うテーマが面白いので、今後も昭和の庶民生活や歓楽街などを書き続けてもらいたい。

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フリート横田

昭和54年生まれ。文筆家。ノンフィクション作家。戦後から高度成長期の歓楽街のルポや、昭和の庶民生活にまつわるエッセイを雑誌や新聞、ウェブメディアに寄稿。また戦争証言を記すこともライフワークとしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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