室内楽作品集 第1集　ロセッティ・アンサンブル

フュルステンタール：室内楽作品集 第1集

1920年、ウィーンのユダヤ人家庭に生まれたフュルステンタール。1938年にドイツがオーストリアに侵攻した際には、彼も多くのユダヤ人たちと同じくアメリカへ亡命しました。幸福な家庭と愛する人を失った彼は音楽の道を捨て、アメリカで会計士として生活の基盤を作り、一度はユダヤ人女性を妻に迎えましたが、すぐに破局してしまいます。しかし、亡命から35年を経て偶然、かつての恋人に再会した彼は忘れていた創作への意欲を取り戻し、2016年11月、96歳で生涯を閉じるまで数多くの作品を書き上げました。彼が語った言葉、「作曲をするとき、私の心はウィーンに帰る」は亡命音楽家たちを象徴する言葉として、2017年、日本で開催された展示会のスローガンにも使用されました。フュルステンタールの作品のほとんどは歌曲ですが、ここには珍しい室内楽作品が収録されており、1900年代前半の良きウィーンを思い起こさせる美しい旋律を聴くことができます。（輸入元情報）

【収録情報】
フュルステンタール：
1. 2台のオーボエとピアノのためのソナタ ニ短調 Op.56
2. チェロ・ソナタ ヘ短調 Op.58
3. ヴィオラ・ソナタ ニ短調 Op.57
4. ヴァイオリン・ソナタ 変ロ短調 Op.43
5. ピアノ三重奏曲 Op.65

　ロセッティ・アンサンブル
　　マルコム・メッシター（オーボエ）
　　クリストファー・オニール（オーボエ）
　　サラ・トリッキー（ヴァイオリン）
　　サラ＝ジェーン・ブラッドリー（ヴィオラ）
　　ティモシー・ロウ（チェロ）
　　ジョン・レネハン（ピアノ）

　録音時期：2018年11月8,9日（3-5）、12月17-19日（1,2）
　録音場所：St Silas the Martyr, Kentish Town, London
　録音方式：ステレオ（デジタル／セッション）
　世界初録音