CD 輸入盤

ベルク:ピアノ・ソナタ、アイヴズ:コンコード・ソナタ、ヴェーベルン:変奏曲 リュビモフ

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
ZZT362
組み枚数
:
1
レーベル
:
:
Europe
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明

リュビモフ/ベルク、ヴェーベルン、アイヴズ

【収録情報】
● ベルク:ピアノ・ソナタ op.1
● アイヴズ:ピアノ・ソナタ第2番『マサチューセッツ州コンコード、1840年〜60年』
● ヴェーベルン:ピアノのための変奏曲 op.27


 アレクセイ・リュビモフ(ピアノ)

 録音方式:ステレオ(デジタル)

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アイヴズは1997年ドイツ・クロイトでの、ヴ...

投稿日:2021/07/08 (木)

アイヴズは1997年ドイツ・クロイトでの、ヴェーベルンとベルクは1999年モスクワでのライヴ音源で、それなりにノイズも入っている。別の機会の音源とはいえ、アイヴズと新ウィーン楽派の組み合わせというのは珍しい。これらの作品を作曲年代順に並べると、ベルクのピアノ・ソナタが1908年、アイヴズのピアノ・ソナタが1915年、ヴェーベルンのピアノのための変奏曲が1936年というわけで、いずれの楽曲も20世紀前半に書かれたものであるが、アイヴズの作品は、他の2作品と比べると、楽曲の規模が大きく、表現性も濃厚なものがあって、かなりテイストの異なるものだろう。ただ、このアルバムを聴いていて、私には、(意外にも)そこまで違和感がなかった。確かに、アイヴズの後のヴェーベルンは、世界が一変したような感じもするのだが、リュビモフは、アイヴズとベルクの両曲を情熱的なタッチで奏でていて、ヴェーベルンを挟んだ対抗構造的にアルバムを楽しむことが出来た。リュビモフのピアノは木目調の暖かさがあって、それがヴェーベルンやベルクの作品の無調的性格を中和し、比較的マイルドな味わいになっている。アイヴズでも同様で、ロマンティックで、旋律のカンタービレも豊かに表現される。その結果、これらの3作品が、まとまりよく、聴き手に届けらる感じ。アイヴズの長大なピアノ・ソナタを、リュビモフは感情的な起伏を豊かに表現する。メロディアスな第2楽章で、その特徴は明瞭で、旋律線は歌謡性と華やかさをもって流れ、潤いのある響きに満たされる。その流麗な表現を経て、アルバム上の収録曲がヴェーベルンに変わるのだが、この感覚を研ぎ澄ませたような、緊張した音楽であっても、リュビモフは一種の暖かさを湛えたアプローチを聴かせてくれるため、楽曲の繋がりという点で断絶感が緩和されているのがありがたい。最後のベルクは強音も存分に用いたスケールの大きな表現であり、アイヴズに近い浪漫性を感じさせてくれる。新ウィーン楽派だからといって繊細にやればいいというものではない、という熱いメッセージ性が感じられ、なかなか楽しい。ライヴ音源のため、ノイズ面での傷はあるが、これら3曲を楽しめる、一定の質のアルバムとして仕上がった感はある。

ココパナ さん | 北海道 | 不明

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