バード、ウィリアム(c.1543-1623)

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CD 輸入盤

ネヴェル夫人の曲集 ピーター・ヤン・ベルダー(チェンバロ)(3CD)

バード、ウィリアム(c.1543-1623)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
BRL96887
組み枚数
:
3
レーベル
:
:
Holland
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


5種類の楽器を弾き分けた入念な録音

バード: ネヴェル夫人の曲集
ピーター・ヤン・ベルダー (チェンバロ)

1591年にまとめられたエリザベス朝鍵盤音楽の傑作、42曲から成る「ネヴェル夫人の曲集」は、篤志家でもあったネヴェル夫人に捧げられた2曲のほか、さまざまな機会に作曲された曲を集めたもので、バードが器楽作曲家として最も充実していた1580年代を象徴するかのようなコレクションとなっています。
  42曲の内訳は、戦いの音楽からパヴァーヌまで変化に富んでいるので、聴き手を飽かせない工夫が凝らされていることは明らかです。特にアイルランドでの戦争「デズモンドの反乱」に関するものではないかと推測されている戦いの音楽(CD1 トラック4)は描写的な要素も感じさせるユニークなもので、この種の音楽の先駆的存在としても注目されます。
  博識なベルダーの演奏は、イギリス・ルネッサンス後期の記念碑的な曲集にふさわしい品格のある安定したもので、5種類の楽器からそれぞれ美しい響きを引き出しています。
  ちなみにケースの鳥の絵は、ベルダーの掛け軸コレクションに含まれる日本の作品に描かれていたカワセミの画像です。
  なお、ブックレットには、この曲集の最新版楽譜の共同編集者であるジョン・バクセンデールによる充実した英文エッセイが掲載されています。

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 作品について

「ネヴェル夫人の曲集(マイ・レイディー・ネヴェルズ・ブック)」は、「フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック」と同様、当時最も人気のあったジャンルを網羅した作品集。その内容は、舞曲、変奏曲、行進曲、対位法的幻想曲、プログラム曲など多岐にわたります。
  「ネヴェル夫人の曲集」の楽譜はバード自身の監修のもと、ウィンザー城のセント・ジョージ礼拝堂の歌手でバード支持者のジョン・ボールドウィンによって写譜され、192ページの重量級の豪華本仕様に装丁されたものです。この豪華本は一時はエリザベス1世が所有するなど紆余曲折を経て、2006年に大英博物館の所蔵となっています。


  今回、ベルダーが使用した楽譜は、ライアバード・ミュージック社が2021年に刊行した新版によるもので、演奏譜への編集と解説はジョン・バクセンデールとフランシス・ナイツが共同で担当。
  音楽学者ヒルダ・アンドルース[1900-1983]によって初めて「ネヴェル夫人の曲集」演奏譜が世に出たのが1926年のことなので、95年ぶりの出版ということになります。


曲集のタイトルになったネヴェル夫人は、エリザベス・ベーコン[c.1541-1621]と考えられています。エリザベスは最初の結婚相手であるロバート・ドイリー卿と1577年に死別しており、翌1578年にヘンリー・ネヴィル卿と結婚し、15年後の1593年に死別。1595年にはウィリアム・ペリアム卿と結婚し、1604年に死別。以後は亡くなるまで独身でした。
  下の画像はネヴェル夫人ではないかと言われる画像に着色したものです。


 作曲家について


 演奏者について

ピーター=ヤン・ベルダー(チェンバロ)
1966年1月19日、オランダ西部のカペレ・アーン・デン・アイセルで誕生。チェンバロ、クラヴィコード、ヴァージナル、フォルテピアノ、オルガンなどの鍵盤楽器のほか、リコーダーも演奏し、指揮もする古楽音楽家。正確な技術と確かな様式感には定評があり、膨大な録音もすべてが高水準です。

学校
ベルダーはハーグ王立音楽院でリコーダーをヒカルド・カンジ[1948- ]に、アムステルダム・スヴェーリンク音楽院で、チェンバロをボブ・ファン・アスペレン[1947- ]に師事し、1990年に卒業。

演奏活動
2000年にはライプツィヒ・バッハ・コンクールのチェンバロ部門で優勝していますが、演奏活動は在学中からで、ソロのほか、通奏低音奏者としてオランダ・バッハ協会、コレギウム・ヴォカーレ、カメラータ・トライエクティナ、ジェズアルド・コンソートなどで活動し、ブリュッヘン、コープマン、ドンブレヒト、ヘレヴェッヘ、ヤーコプスとしった指揮者とも共演。

アンサンブル設立
2005年にはアムステルダムで古楽器アンサンブル「ムジカ・アンフィオン」を設立し、多くのゲストを招いてコンサートなどをおこなっています。

レコーディング
1991年に始まっており、すでに30年を超えるキャリアがあります。以下が主なものとなります。

●1991年、バッハのゴルトベルク変奏曲、17&18世紀室内作品を録音(Erasmus)。
●1993年、スヴェーリンク:鍵盤楽器作品集を録音(Erasmus)。
●1994年、バッハの音楽の捧げものを録音(Erasmus)。
●1996年、バッハの平均律クラヴィーア曲集全曲を録音(Erasmus)。
●1999年、バッハのゴルトベルク変奏曲、パルティータ集、インヴェンションとシンフォニア集、イタリア協奏曲、フランス風序曲、半音階的幻想曲とフーガ、ソナタ、組曲集、小前奏曲集、前奏曲とフゲッタ、幻想曲集、フーガ集、ヴァイオリン・ソナタ集を録音(Brilliant)。
●2000〜2007年、スカルラッティ:ソナタ全集を録音(Brilliant)。
●2003年、テレマン:ターフェルムジーク(ムジカ・アンフィオン)を録音(Brilliant)。
●2004年、リコーダーの芸術、コレッリ:ヴァイオリン・ソナタ集 Op.5、合奏協奏曲集 Op.6(ムジカ・アンフィオン)を録音(Brilliant)。
●2006年、バッハのフランス組曲集、チェンバロ協奏曲集、ブランデンブルク協奏曲集(ムジカ・アンフィオン)を録音(Brilliant)。
●2006〜2007年、パーセル:室内作品全集を録音(Brilliant)。
●2007〜2010年、ソレール:鍵盤楽器のためのソナタ集を録音(Brilliant)。
●2008年、バッハの平均律クラヴィーア曲集全曲、ラモー:クラヴサン曲全集を録音(Brilliant)。
●2010年、フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック第1集を録音(Brilliant)。
●2011年、C.P.E.バッハ:プロイセン・ソナタ集、ヴュルテンベルク・ソナタ集を録音(Brilliant)。
●2011年、バッハ:オルガン協奏曲(原曲:BWV.35&BWV.156)(ブリュッヘン&18世紀オーケストラ)を録音(Glossa)。
●2011〜2012年、フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック第2集を録音(Brilliant)。
●2012年、C.P.E.バッハのチェンバロ協奏曲集(ムジカ・アンフィオン)を録音(Brilliant)。
●2012〜2014年、スウェーリンク:鍵盤作品を録音(Glossa)。
●2013年、マレ:ヴィオール曲集第5巻、フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック第3集を録音(Brilliant)。
●2013〜2014年、ジャック・デュフリ:クラヴサン曲集を録音(Brilliant)。
●2015年、バッハのゴルトベルク変奏曲、ガスパール・ル・ルー:チェンバロ作品全集、フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック第4集と第5集を録音(Brilliant)。
●2016年、C.P.E.バッハ:鍵盤楽器とヴァイオリンのためのソナタ全集(デュオ・ベルダー・キムラ)を録音(Resonus)。
●2016年、クープラン、フォルクレ:ヴィオール作品集を録音(Aeolus)。
●2016年、フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック第6集を録音(Brilliant)。
●2017〜2018年、バッハ:トッカータ集を録音(Brilliant)。
●2018年、バッハ:フーガの技法を録音(Brilliant)。
●2018〜2019年、バッハ:イギリス組曲集を録音(Brilliant)。
●2019年、フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック第7集を録音(Brilliant)。
●2019〜2020年、バッハ:チェンバロ協奏曲集(ムジカ・アンフィオン)を録音(Brilliant)。
●2019〜2021年、ダンドリュー:クラヴサン曲集を録音(Brilliant)。
●2021年、バッハ:ブランデンブルク協奏曲第6番、管弦楽組曲第2番(18世紀オーケストラ)を録音(Glossa)。


 収録作品と演奏者


CD1  69:22
1. 「ネヴェル夫人のグラウンド」 (My Ladye Nevels Grownde) MB57  5:32
  使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/デレク・アドラム製作[1970] (ルッカース[1611]モデル)

2. 「この道を通る人は」 (Qui Passe for my Ladye Nevell) MB19  3:36
  使用楽器: 1段鍵盤ヴェネツィア・チェンバロ/ヘルウィル・ファン・ヘルダー製作[1997] (ピサウレンシス・モデル)

3. 「戦いの前の行進」 (The Marche before the Battlle) MB93  3:43
4. 「戦い」 (The Battell) MB94  12:05
   「兵士の招集」 (The souldiers sommons)
   「歩兵の行進」 (The marche of the foote men)
   「騎兵の行進」 (The marche of the horsmen)
   「軍隊ラッパ」 (The trumpetts)
   「アイルランド人の行進」 (The Irishe marche)
   「バグパイプとドローン」 (The bagpipe and the drone)
   「フルートとドローム」 (The flute and the droome)
   「戦いへの行進」 (The marche to the fight)
   「退却」 (The retreat)
5. 「勝利のガリアード」 (The Galliarde for the Victorie) MB95  1:44
  使用楽器: 2段鍵盤チェンバロ/アドラム・バーネット製作[1980] (ルッカース[1642]モデル)

6. 「ベアリー・ブレイク」 (The Barelye Breake) MB92  7:57
  使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/ヘルハルト・ボーハールト製作[2012] (ルッカース・モデル)

7. 「ガリアード・ジーグ」 (A Galliards Gygge) MB18  1:52
  使用楽器: 1段鍵盤ヴェネツィア・チェンバロ/ヘルウィル・ファン・ヘルダー製作[1997] (ピサウレンシス・モデル)

8. 「狩りは終わった」 (The Huntes Upp) MB41  6:43
9. 「ドレミファソラ」 (Ut Re Mi Fa Sol La) MB64  7:52
  使用楽器: 2段鍵盤チェンバロ/アドラム・バーネット製作[1980] (ルッカース[1642]モデル)

10. 「第1パヴァーヌ」 (The firste Pavian) MB29  4:22
11. 「第1パヴァーヌのためのガリアード」 (The Galliarde to the same)  1:39
12. 「第2パヴァーヌ」 (The II Pavian) MB71  2:36
13. 「第2パヴァーヌのためのガリアード」 (The Galliarde to the same)  1:49
  使用楽器: スピネット・ヴァージナル/ルッカース製作[1604] (オリジナル)

14. 「第3パヴァーヌ」 (The III Pavian) MB14  4:49
15. 「第3パヴァーヌのためのガリアード」 (The Galliarde to the same)  1:33
  使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/ヘルハルト・ボーハールト製作[2012] (ルッカース・モデル)

CD2  68:27
1. 「第3パヴァーヌ」 (The IIII Pavian) MB30  2:48
2. 「ガリアード」 (The Galliarde)  1:37
  使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/デレク・アドラム製作[1970] (ルッカース[1611]モデル)

3. 「第5パヴァーヌ」 (The V Pavian) MB31  5:10
4. 「ガリアード」 (The Galliarde)  1:37
  使用楽器: 2段鍵盤チェンバロ/アドラム・バーネット製作[1980] (ルッカース[1642]モデル)

5. 「第6パヴァーヌ: キンボロー・グッド」 (Pavana the VI: Kinbrugh Goodd) MB32  4:38
6. 「ガリアード」 (The Galliard)  1:39
  使用楽器: 1段鍵盤ヴェネツィア・チェンバロ/ヘルウィル・ファン・ヘルダー製作[1997] (ピサウレンシス・モデル)

7. 「第7パヴァーヌ」 (The Seventh Pavian) MB74  4:09
  使用楽器: スピネット・ヴァージナル/ルッカース製作[1604] (オリジナル)

8. 「第8パヴァーヌ」 (The Eighte Pavian) MB17  4:56
  使用楽器: 1段鍵盤ヴェネツィア・チェンバロ/ヘルウィル・ファン・ヘルダー製作[1997] (ピサウレンシス・モデル)

9. 「パッサメッツォのパヴァーヌ」 (The Passinge Mesures Pavan) MB2  6:06
10. 「ガリアード」 (The Galliarde)  4:35
11. 「ネヴェル夫人のためのヴォランタリー」 (A Voluntarie for my Ladye Nevell) MB61  4:51
  使用楽器: 2段鍵盤チェンバロ/アドラム・バーネット製作[1980] (ルッカース[1642]モデル)

12. 「森の中を歩きまわりましょう」 (Will yow walke the woodes soe Wylde) MB85  4:01
  使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/デレク・アドラム製作[1970] (ルッカース[1611]モデル)

13. 「乙女たちの歌」 (The Maidens Song) MB82  5:13
14. 「ヴォランタリーのレッスン」 (A Lesson of Voluntarie) MB26  7:23
  使用楽器: 1段鍵盤ヴェネツィア・チェンバロ/ヘルウィル・ファン・ヘルダー製作[1997] (ピサウレンシス・モデル)

15. 「第2グラウンド」 (The Seconde Grownde) MB42  8:33
  使用楽器: 2段鍵盤チェンバロ/アドラム・バーネット製作[1980] (ルッカース[1642]モデル)

CD3  63:51
1. 「ウォルシンガムに行きましょう」 (Have with Yow to Walsingame) MB8  8:28
  使用楽器: 2段鍵盤チェンバロ/アドラム・バーネット製作[1980] (ルッカース[1642]モデル)

2. 「オール・イン・ア・ガーデン・グライン」 (All in a Garden Grine) MB56  3:50
3. 「ウィロビーズ卿、おかえりなさい」 (Lord Willobies Welcome Home) MB7  2:30
  使用楽器: スピネット・ヴァージナル/ルッカース製作[1604] (オリジナル)

4. 「カーマンズ・ホイッスル」 (The Carmans Whistle) MB36  5:12
  使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/ヘルハルト・ボーハールト製作[2012] (ルッカース・モデル)

5. 「ヒュー・アシュストンズ・グラウンド」 (Hughe Ashstons Ground) MB20  7:16
  使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/デレク・アドラム製作[1970] (ルッカース[1611]モデル)

6. 「ファンシー」 (A Fancie) MB25  5:30
  使用楽器: 2段鍵盤チェンバロ/アドラム・バーネット製作[1980] (ルッカース[1642]モデル)

7. 「セリンジャーズ・ラウンド」 (Sellingers Rownde) MB84  6:53  使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/デレク・アドラム製作[1970] (ルッカース[1611]モデル)

8. 「マンサーズ・アルメイン」 (Munsers Almaine) MB88  7:08
9. 「第10パヴァーヌ、W.ピーター氏の」 (The Tenthe Pavian Mr. W. Peter) MB3  5:15
10. 「ガリアード」 (The Galliard)  1:56
  使用楽器: 2段鍵盤チェンバロ/アドラム・バーネット製作[1980] (ルッカース[1642]モデル)

11. 「ファンシー」 (A Fancie) MB46  5:04
  使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/デレク・アドラム製作[1970] (ルッカース[1611]モデル)

12. 「ヴォランタリー」 (A Voluntarie) MB27  3:32
  使用楽器: 1段鍵盤チェンバロ/ヘルハルト・ボーハールト製作[2012] (ルッカース・モデル)

  チェンバロ: ピーター・ヤン・ベルダー (Pieter Jan Belder, harpsichord)

  録音: 2021年9月29、30日、オランダ

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