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患者がしゃべったことは、医師にどう聞こえているか 診察室のすれちがいを解消する

ダニエル・オーフリ

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784622089513
ISBN 10 : 4622089513
Format
Books
Publisher
Release Date
November/2020
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

患者が「しゃべった」ことと医師が「聞いた」ことは、どんなときも、いともたやすく別のストーリーになる可能性を秘めている。症状を伝えたい一心の患者は、一刻も早く医師に言い分を主張したい。一方、つねに数多くのタスクを抱えながら、効率を上げろという圧力にさらされている医師は、一刻も早く診察を結論に導こうとする。さらには医師と患者双方の固定観念や無意識の偏見、共有していない問題なども加わり、コミュニケーションのミスはすぐに医療ミスへとつながっていくこともありうるのだ。患者は、きちんと自分の症状を伝える努力をしているだろうか?医師は、患者がほんとうに伝えたいことを受けとる努力をしているだろうか?アメリカの内科医が心を揺さぶるヒューマンストーリーを通して、避けては通れぬ医師と患者のコミュニケーションの問題を徹底分析する。

目次 : コミュニケーションはとれていたか/ それぞれの言い分/ 相手がいてこそ/ 聞いてほしい/ よかれと思って/ なにが効くのか/ チーフ・リスニング・オフィサー/ きちんと伝わらない/ 単なる事実と言うなかれ/ 害をなすなかれ―それでもミスをしたときは/ 本当に言いたいこと/ 専門用語を使うということ/ その判断、本当に妥当ですか?/ きちんと学ぶ/ ふたりの物語が終わる/ 「ほんとうの」会話を

【著者紹介】
ダニエル・オーフリ : 1965‐。ニューヨーク在住の内科医。アメリカ最古の公立病院・ベルビュー病院勤務。ニューヨーク大学医学部准教授。New York Times紙やSlate Magazine誌で医療や医師と患者の関係について執筆を行うほか、医療機関初の文芸誌Bellevue Literary Reviewの編集長も務める

原井宏明 : 原井クリニック院長、株式会社原井コンサルティング&トレーニング代表取締役。精神保健指定医。日本認知・行動療法学会専門行動療法士。MINTメンバー。日本動機づけ面接協会代表理事。1984年岐阜大学医学部卒業、ミシガン大学文学部に留学。国立肥前療養所精神科、国立菊池病院精神科、医療法人和楽会なごやメンタルクリニックを経て現職。著書・訳書多数

勝田さよ : 翻訳者。長年、医学・医療機器分野の実務翻訳に携わり、滞米時にはコミュニティカレッジで医学の基礎を学ぶ。翻訳者ネットワーク「アメリア」メディカルクラウン会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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Book Meter Reviews

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  • くさてる

    面白かった。診察室でかわされる医師と患者の会話のすれ違いのパターンは、日本でも同じだと思う。目指すところは同じ治療と回復であるはずなのに、すれ違っていく、理解しづらい壁がある、その謎に、具体的なエピソードと科学的研究の両面から迫る内容で、医師でなくとも対人援助職の人なら読んで得るものがあるはず。同時に、自分が患者になったときにも役立つかもしれません。おすすめ。

  • DEE

    医者も患者も当たり前だけど人間である。でも求めているものと与えられるものに、あまりにも大きな乖離があるため、同じ方向を見ながら違うものにフォーカスしている時が少なくない。 患者は話を聞いて欲しい。でも医師には話を聞く時間的余裕がない。さらに訴訟を恐れ踏み込んだ治療ができない。 ある程度分業してもいいのではと思うのだけど、責任の所在を考えると難しいのかな。 医療従事者の片割れとして考えさせられるエピソードが多かった。

  • 6ちゃん

    診察における医師と患者で交わされる会話について、著者の生々しいエピソードと医療におけるコミュニケーションの科学的見地を基に、診察における医師の振舞い方について考察した良書。著者の文才と実直な語りも光り、ドラマチックな読み物としても味わい深い。AIによる医療への影響が如何に大きくとも、会話という行為は一見容易に見えて実に難易度が高く、今も医療的価値が非常に高いことが本書を通じて分かる。「相手を理解するために誠実に聞く」行為の効用は医療だけでないのは明白。ビジネスマンや教師、親となる人にも本書を薦めたい。

  • coldsurgeon

    現代医学は、種々の診断ツールが発達し、それが診断を多角化している。しかし、最大にして最良の診断ツールは、医師と患者との会話であり、それがもっとも病衣を発見してきた。患者の話したことと医師が聞いたこととは、別の内容になっていることがあり、知らぬ間に、コミュニケーションエラーに陥っている。それぞれの固定観念や無意識の偏見、共有していない情報などの事象により、医療ミスにつながることも多い。医師と患者のこみゅの問題が、物語として提示され、解析されている。十分に考えなくてはいけない問題提示だ。

  • バーニング

    診察室でのすれ違いがテーマの本。もっとちゃんと傾聴しよう、医師が話しすぎないで患者の話をちゃんと聞こう、で終わってしまうとありふれた傾聴テクニック本と変わりない。話を聞くその手前には、医療システムの複雑さ以外にいくつかの壁があることもオーフリは指摘する。例えば偏見だ。相手の体型や人種によって印象が変わってしまうことが心理学的に指摘されている。白人の患者とアフリカ系の患者では印象も違えば治療方針も異なる、となれば大きな問題だがそうした行為が無意識になされている可能性があると具体的な例を挙げて指摘されている。

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