ダニエル・オーフリ

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医療エラーはなぜ起きるのか 複雑なシステムが患者を傷つける

ダニエル・オーフリ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784622090892
ISBN 10 : 4622090899
フォーマット
出版社
発行年月
2022年05月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
356p;20

内容詳細

2016年、由緒ある医学誌『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル』は、衝撃的な論文を掲載した。米国では、医療エラーが死因の第3位を占めているというのだ。本当に?医療エラーは本当に、乳がん、脳卒中、アルツハイマー病、事故、糖尿病、肺炎を抜いたのか?現役内科医にして優れたライターでもある著者が、医療エラーは「どんなときに」「どうやって」「なぜ」起きるのかを徹底分析。ときに自身のエラーの経験も示しながら、あらゆる角度から医療エラーの実態に迫る。電子カルテの意地悪な仕組み、細分化される現場の責任、医療者の過酷な勤務形態や階層構造―医療エラーは、引き起こした者だけの問題ではないのだ。医療者はいかにエラーを減らせばよいのか、そして、患者はどう医療エラーを避ければよいのか。ドラマティックな症例を交えて描かれる、解決志向のノンフィクション。

目次 : ジャンボジェット墜落―その比喩は正しいか/ 先が見えない/ 誤診―なぜ見のがしてしまうのか/ 発熱/ 診断するということ/ 坂道をころげ落ちるように/ 電子化で得たもの、失ったもの/ そのあとのこと/ 時間に追われて/ 立場がちがえば/ 法廷で会いましょう/ もっとよい方法はないか?/ 答えを求めて/ 頭を使え/ どこにエラーがあったのか/ では患者はどうすればいいのか/ 本当にエラーを減らすために

【著者紹介】
ダニエル・オーフリ : 1965‐。ニューヨーク在住の内科医。アメリカ最古の公立病院・ベルビュー病院勤務。ニューヨーク大学医学部臨床教授。New York Times紙やLancet誌で医療や医師と患者の関係について執筆を行うほか、医療機関初の文芸誌Bellevue Literary Reviewの編集長も務める

勝田さよ : 翻訳者。長年、医学・医療機器分野の実務翻訳に携わり、滞米時にはコミュニティカレッジで医学の基礎を学ぶ。翻訳者ネットワーク「アメリカ」メディカルクラウン会員

原井宏明 : 原井クリニック院長、株式会社原井コンサルティング&トレーニング代表取締役。精神保健指定医。日本認知・行動療法学会専門行動療法士。日本動機づけ面接協会代表理事。1984年岐阜大学医学部卒業、ミシガン大学文学部に留学。国立肥前療養所精神科などを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • アキ さん

    医療は高度に発展したシステムであるが、不完全なシステムである。あくまで医療とは、人が作り上げ、人が研究し、人が運営するものなのだ。報告された医療エラーは誰もがミスした当人に責任を負わせたくなる。だが、医療エラーを低減する重要な手法のひとつは、医師と看護師に考える時間と場所を与えることである。2500年ほど前にヒポクラテスが言った助言「病についていえば、二つのことを習慣にすることー助けること、少なくとも害を与えないことだ」を肝に銘じることに尽きるのである。そして医療安全を第一とする文化を醸成することである。

  • バーニング さん

    ジェイという患者の容態急変からの死亡をなぜ防げなかったのか、というケースを元にしていろいろなことが仮説的につづられていく一冊。本書で扱うケースはジェイを含めて多くはないが、それぞれの章では先行研究の検討を行なっていて、独立した論文としても読めるような構成になっている。複雑すぎる医療システム(制度、組織、慣習、情報環境、労働環境、職種間や他機関とのコミュニケーションなどなど)と人間の個別性(機械ではないので航空機事故を参考にするには限界があるという指摘が納得いく)は想像しやすい代わりになかなか頭が痛い。

  • Go Extreme さん

    ジャンボジェット墜落ーその比喩は正しいか 先が見えない 誤診ーなぜ見のがしてしまうのか 発熱 診断するということ 坂道をころげ落ちるように 電子化で得たもの、失ったもの そのあとのこと 時間に追われて 立場がちがえば 法廷で会いましょう もっとよい方法はないか? 答えを求めて 頭を使え どこにエラーがあったのか では患者はどうすればいいのか 本当にエラーを減らすために 人間工学・物事を本質的に安全なものにする研究分野 医療のエラーの低減に人間工学を利用 認知機能への負担 医師と看護師に考える場所と時間を

  • ゆうやけPC さん

    読みにくい文章がダラダラ続く出来損ないの小説みたいな本だった。感想としては金返せ。

  • ソーシャ さん

    「医療エラー」をテーマにしたオーフリ先生の新著。電子カルテ(EMR)などのテクノロジーに翻弄されたり、大量の患者さんを診ないといけなかったり、医療施設の文化の問題があったりと、医療事故の背景にある様々な要因を著者の日常や実際のエピソードを交えて描いたエッセイ。同業者なら身につまされるであろう、著者の書きぶりは相変わらずで、これまでの自分の仕事ぶりを思い出しながら読みました。特に何も悪影響がなかった場合に、自分のミスに向き合うのってすごく難しいですよね。

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ダニエル・オーフリ

1965‐。ニューヨーク在住の内科医。アメリカ最古の公立病院・ベルビュー病院勤務。ニューヨーク大学医学部臨床教授。New York Times紙やLancet誌で医療や医師と患者の関係について執筆を行うほか、医療機関初の文芸誌Bellevue Literary Reviewの編集長も務める

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