『アンドレア・シェニエ』全曲　スーテイ＆ヴェルディ響、アルミリアート、デッシー、他（２００５　ステレオ）（２ＣＤ）

ダニエラ・デッシー＆ファビオ・アルミリアート
公私に渡るパートナーによる息の合った『アンドレア・シェニエ』

財政上の問題もあってか、近年激減しているのがオペラのスタジオ・セッション・レコーディングですが、ここでは久々に有名歌手による入念なセッションで、ヴェリズモの名曲『アンドレア・シェニエ』を堪能することができます。
　主役二人に公私共にパートナーであるダニエラ・デッシー（ソプラノ）とファビオ・アルミリアート（テノール）という人気歌手を配し、ジェラールにはその素晴らしい声で最近人気急上昇中のカルロ・グエルフィを起用したこのセッション録音の質は非常に高度。ヴェリズモ・オペラならではの雄弁なオーケストレーションも、ここではショスタコーヴィチ交響曲全集などの実績もあるミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団が演奏することで、実に見事なサウンドを聴かせることにつながっています。クロアチア出身で現在は欧州各国で活躍するオペラ指揮者、ヴィエコスラフ・スーテイの統率もドラマティックで申し分の無い仕上がりといえ、劇的な高揚から哀感の表出にいたるまで大きな起伏で描きあげます。
　入念なセッション録音だけあって、ライヴでは難しい細部の質感も良い音で収録されているのもポイントで、音響面でも実に魅力的な全曲盤となっています。

【収録情報】
・ジョルダーノ：歌劇『アンドレア・シェニエ』全曲
　ファビオ・アルミリアート（テノール：アンドレア・シェニエ）
　ダニエラ・デッシー（ソプラノ：マッダレーナ）
　カルロ・グエルフィ（バリトン：ジェラール）
　ヴィオリカ・コルテス（アルト：コワニー伯爵夫人、マデロン）
　ロッサーナ・リナルディ（メゾソプラノ：侍女ベルシ）
　エンツォ・カプアーノ（バリトン：友人ルーシェ）
　アントニオ・マラーニ（バス：フレヴィーユ）
　マリオ・ベラノヴァ（バリトン：マチュー）
　アンドレア・スナルスキ（バス：デュマ）
　ミラノ・ジュゼッペ・ヴェルディ交響楽団＆合唱団
　指揮：ヴィエコスラフ・スーテイ

　録音時期：2005年
　録音場所：ミラノ、ヴェルディ・オーディトリアム
　録音方式：デジタル（セッション）