ジャン・マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオ

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砂漠

ジャン・マリ・ギュスターヴ・ル・クレジオ

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309205144
ISBN 10 : 4309205143
フォーマット
出版社
発行年月
2009年01月
日本
追加情報
:
20cm,350p

内容詳細

フランスによる植民地化の波の中で、抵抗空しく滅亡の道をたどるサハラの民の物語と、その末裔である現代の少女ララの遍歴を合わせ、神話的世界を作りあげた傑作。ノーベル文学賞受賞作家の後期代表作、待望の復刊。

【著者紹介】
J・M・G・ル・クレジオ : 1940年、南仏ニースに生まれる。1963年『調書』を発表、23歳にしてフランス五大文学賞の一つであるルノード賞を受賞した。2008年、ノーベル文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • みねたか@ さん

    2つの時代。西欧の侵攻により行き場を失う砂漠の民。部族長が次々に屈服する中,大族長のもと隊列は乾いた大地を北へと向う。武器もなく飢えと渇きに苦しむ一行。何が彼らを支えるのか?信仰か?砂漠の民として生きる矜持か?そして現代。砂漠で生まれ大族長の血を受け継ぐ少女ララの物語。光,音,におい,風,五感を超えた大地や星々の息吹をも感じさせる叙述。特に砂漠の民ハルタニと交感は,あまりにも豊かな言語表現に感嘆。生きること自体を問うような力強さと美しさ。作家の力量をまざまざと感じさせる。これがル・クレジオか。

  • ジュンコ さん

    初めてのル・クレジオ。静謐な文章で綴られる神話的世界。その土地を生きる人々の力強さと神秘。深い。「私は言葉によって見る。」ノーベル賞を受ける作家は、これほどまでの伝える力を持つのか。

  • 南雲吾朗 さん

    活字から砂漠の熱波や羊の獣の匂い、寒気を感じる死の風などが本当に身体に感じられる作品。詩的に語られる文章の為、長時間読んでいても疲れてこない。物語は時代の違う少年、少女各々の視点から語られる。砂漠の民がキリスト教徒達に土地を追われ放浪の末、闘う物語。もう一つは、現在に近い時代の少女の物語。どちらも、美しく生々しい文章でつづられる。終盤の戦争の描写と子供を産む描写が、活字を追うだけで、生々しく脳裏に映像を焼き付けて行く。これ程までに、活字からヴィジュアルを産む作家が居たんだと驚愕と感動を受ける作品だった。

  • めぐ さん

    恐ろしくビビッドな色彩と映像をもたらす文章です。アフリカの景色が鮮やかに展開します。仏文が苦手なのでちょっと買うのをためらった本なのですが、この本と出合えてよかったです。歴史や戦争をこういう風に描くということも、できるのですね。これは再読必至です。

  • 井蛙 さん

    ララとヌールの逢着する挫折は表面上何の関係もない(彼らの関係は神話的世界にまで遡る)。しかし彼らに共通の挫折は、白人=キリスト教=資本主義=…つまるところヨーロッパ文明のヘゲモニーに対するものだった。ここで僕は『調書』を読んだときと同じく、平滑/条理、遊牧/定住のようなドゥルーズ=ガタリの対概念を思い出す。ところでD=Gは「武装しながらの逃走」について語っていた。逃走は敗北ではない。ララとヌールの挫折には、不思議と敗北の苦渋を感じない。とまれ彼らが最後に目撃するのは、刻々と相貌を変える砂漠の自由である。

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