ジャダン、ヤサント(1769-1800)

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CD 輸入盤

フォルテピアノとヴァイオリンのための音楽 マレク・トポロフスキ、ソフィア・ヴォイニャキエヴィチ、ロベルト・バハラ(2CD)

ジャダン、ヤサント(1769-1800)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
BRL97065
組み枚数
:
2
レーベル
:
:
Holland
フォーマット
:
CD
その他
:
輸入盤

商品説明


フランス革命の激動を生き24歳で夭折した作曲家の室内楽

ジャダン:フォルテピアノとヴァイオリンのための音楽(2CD)
トポロフスキ(フォルテピアノ)、ヴォイニャキエヴィチ、バハラ(ヴァイオリン)


ジャダンのピアノ・ソナタ集Op.1とOp.3には、オプションでヴァイオリン伴奏を用いることが可能と記されており、それを実行に移したのがこのアルバムでの録音です。また、ジャダンがハイドンに献呈した弦楽四重奏曲集については、自身でフォルテピアノとヴァイオリン伴奏のために編曲しており、ソナタと並べて聴くと良い感じになっています。ブックレット(英語)には、トポロフスキによる入念な解説が掲載されています。

 演奏者情報

◆ マレク・トポロフスキ(フォルテピアノ)

1964年3月19日、ワルシャワで誕生。チェンバロ、オルガン、フォルテピアノなど歴史的鍵盤楽器の専門家で、近年は指揮もおこなっています。
  トポロフスキは地元のワルシャワ音楽アカデミーでオルガンとチェンバロなどを勉強。卒業後はストラスブール音楽院に進んでオルガンとチェンバロで一等賞を得て卒業し、ザールブリュッケンのザールラント音楽院では演奏家のディプロマを取得。さらにアムステルダムではボブ・ファン・アスペレンの指導を受け、カトヴィツェ音楽アカデミーではオルガンの即興演奏も学んでいます。
  その間、1985年にクラクフで開催された第1回ワンダ・ランドフスカ全国チェンバロ・コンクールで入賞し、独奏者、室内楽奏者として演奏活動を本格的に開始。
  教育者としては、2008年からカトヴィツェ音楽アカデミーでチェンバロと歴史的演奏実践について教えており、2015年からはワルシャワのF.ショパン音楽院で、オルガンとチェンバロを教えて、2016年からはクラクフ音楽院の古楽科でも教えています。
  歴史的楽器で演奏するアンサンブル「コンチェルト・ポラッコ」の創設者。
  CDは、Brilliant Classics、DUX Recording、Musicon、Acte Prealable、BNL、Piano Classicsなどから発売。


◆ ゾフィア・ヴォイニャキエヴィチ(ヴァイオリン)

ヴァイオリンをカヤ・ダンチョフスカらに師事したほか、クラクフのクシシュトフ・ペンデレツキ音楽アカデミーで歴史的ヴァイオリン奏法も研究。クラクフ歌劇場管弦楽団のコンサートマスターを務めるほか、カメラータ・ヴィストゥーラ弦楽四重奏団で第2ヴァイオリンを弾いてもいます。


◆ ロベルト・バハラ(ヴァイオリン)

1985年、ヴロツワフに誕生。7歳から少年合唱団で歌い、8歳からヴァイオリンの訓練を開始。2009年にヴロツワフのカロル・リピンスキ音楽アカデミーを優秀な成績で卒業し、2012年5月に音楽芸術博士号を取得。2010年から2014年までウッチのグラジナ音楽院とキエイシュトゥット・バツェヴィチ音楽院、およびヴロツワフのカロル・リピンスキ音楽院で講師を歴任。歴史的奏法にも詳しく、ソロと室内楽のほか、オーケストラ楽員としても活動し、現在、カペラ・クラコヴィエンシスのコンサートマスターも務めています。



 トラックリスト (収録作品と演奏者)

ヤサント・ジャダン [1776-1800]
ヴァイオリンとピアノのためのソナタ集


CD1 77:12
3つのソナタ Op.1 (フォルテピアノまたはチェンバロとヴァイオリン伴奏のための)
◆ ソナタ ニ長調 Op.1 No.1
1. I. アレグロ 10:06
2. II. アンダンティーノ・ウン・ポコ・アレグレット 5:31
3. III. メヌエット アレグロ 3:18
4. IV. フィナーレ プレスト 5:27

◆ ソナタ ロ長調 Op.1 No.2
5. I. アレグロ・フィエラメンテ 9:55
6. II. ロンド アレグレット・ノン・トロッポ 4:12

◆ ソナタ ヘ短調 Op.1 No.3
7. アレグロ・ポコ・アジタート 5:31
8. II. アダージョ 6:28
9. III. メヌエット・アレグロ 4:02
10. IV. アレグロ・ノン・トロッポ 5:21

  マレク・トポロフスキ(ピアノ
  ゾフィア・ヴォイニャキエヴィチ(ヴァイオリン)

3つのソナタ Op.3 (フォルテピアノとヴァイオリン伴奏のための)
◆ ソナタ 変ホ長調 Op.3 No.1
11. I. アレグロ・モデラート 7:32
12. II. アレグロ・ポコ・アジタート 4:14

◆ ソナタ ト短調 Op.3 No.2
13. I. アレグロ・コン・モルト 5:26

CD2 75:10
1. II. フィナーレ アレグロ・ノン・トロッポ 5:01

◆ ソナタ ハ長調 Op.3 No.3
2. アレグロ 7:28
3. アダージョ 6:50
4. アレグロ・ポコ・プレスト 4:03

  マレク・トポロフスキ(フォルテピアノ)
  ロベルト・バハラ(ヴァイオリン)

3つの四重奏曲 (ジャダンによりフォルテピアノとヴァイオリン伴奏のために編曲)
◆ 弦楽四重奏曲第1番 変ロ長調
5. I. ラルゴ〜アレグロ・ノン・トロッポ 6:12
6. II. アダージョ 5:33
7. III. メヌエット アレグロ 1:52
8. IV. フィナーレ アレグロ 6:04

◆ 弦楽四重奏曲第2番 イ長調
9. I. アレグロ 4:56
10. II. メヌエット 2:51
11. III. アンダンテ パストラーレ 4:58
12. IV. フィナーレ プレスト 5:40

◆ 弦楽四重奏曲第3番 ヘ短調
13. I. アレグロ・モデラート 6:23
14. II. メヌエット 2:24
15. III. ポロネーズ 4:46

  マレク・トポロフスキ(フォルテピアノ/)
  ゾフィア・ヴォイニャキエヴィチ(ヴァイオリン)

  使用フォルテピアノ:アントン・ワルターのレプリカ/ポール・マクナルティ製作(カペラ・クラコヴィエンシス所有)
  録音:2023年2月26〜28日、ポーランド、クラクフ=モギワ、シトー会修道院、マルチナ・ビアウォブジェスキ修道院長ホールル、2022年3月14〜15日、ポーランド、クラクフ、ユダヤ文化センター
 Track list

Hyacinthe Jadin 1776-1800
Sonatas for Piano with Violin

CD1 77:12
Three Sonatas Op.1
for the pianoforte or harpsichord with violin accompaniment ad libitum, Work I (1783)
Sonata Op.1 No.1 in D
1. I. Allegro 10:06
2. II. Andantino un poco Allegretto 5:31
3. III. Menuet. Allegro 3:18
4. IV. Finale. Presto 5:27

Sonata Op.1 No.2 in B
5. I. Allegro fieramente 9:55
6. II. Rondo. Allegretto non troppo 4:12

Sonata Op.1 No.3 in F minor
7. I. Allegro poco agitato 5:31
8. II. Adagio 6:28
9. III. Menuet allegro 4:02
10. IV. Allegro non troppo 5:21

Marek Toporowski piano
Zofia Wojniakiewicz violin

Three Sonatas Op.3
for the pianoforte with violin accompaniment ad libitum, Work III (1797)
Sonata Op.3 No.1 in E flat
11. I. Allegro moderato 7:32
12. II. Allegro poco agitato 4:14

Sonata Op.3 No.2 in G minor
13. I. Allegro con molto 5:26

CD2 75:10
1. II. Finale. Allegro non Troppo 5:01

Sonata Op.3 No.3 in C
2. Allegro 7:28
3. Adagio 6:50
4. Allegro poco Presto 4:03

Marek Toporowski piano
Robert Bachara violin

Three Quartets
dedicated to Haydn arranged for the Forte-piano with Violin Accompaniment by the Author (1794-1795)
Quartet No.1 in B flat
5. I. Largo – Allegro non troppo 6:12
6. II. Adagio 5:33
7. III. Menuet. Allegro 1:52
8. IV. Finale. Allegro 6:04

Quartet No.2 in A
9. I. Allegro 4:56
10. II. Menuet 2:51
11. III. Andante. Pastorale 4:58
12. IV. Finale. Presto 5:40

Quartet No.3 in F minor
13. I. Allegro moderato 6:23
14. II. Menuet 2:24
15. III. Polonaise 4:46

Marek Toporowski piano
Zofia Wojniakiewicz violin

Fortepiano by Paul McNulty after Anton Walter, property of Capella Cracoviensis

Recording: 26-28 February 2023, Aula Opata Marcina Białobrzeskiego, Klasztor OO.Cystersów, Kraków-Mogiła; 14-15 March, 2022, Center for Jewish Culture, Kraków, Poland


ジャダン
13歳の時にフランス革命が勃発し、16歳の時には「国民衛兵」に参加、同年にはハプスブルク帝国軍を退けたフランス軍の勝利を祝して「リール包囲戦の行進」を作曲していたジャダンはまさに革命の申し子でした。
  この2枚組アルバムでは、1795年の6曲のソナタと、結核発症後の1800年の3曲のソナタの計9曲を収録。1795年は、音楽院(のちのパリ音楽院)での教職が決まり、弦楽四重奏曲集をハイドンに献呈した希望に満ちた年で勢いにあふれ、短調作品での力強さなども非常に印象的。一方、1800年は死の年で、シューベルトにも通じる深い情趣が聴けるのは若くして亡くなった天才ならではの世界なのでしょうか。
  ブックレットの解説でジャダンの生涯と作品を紹介している演奏者のマレク・トポロフスキは、ここでポール・マクナルティ製作アントン・ヴァルター・モデルのフォルテピアノを使用して、輪郭のはっきりした豊かな音を聴かせています。
  上の画像は、勇ましかったジャダンに、国民衛兵将校の二角帽子姿をさせてみた妄想図です。

 ヤサント・ジャダン簡易年表

◆がジャダン関連、●が社会関連となります


1776年 (0歳)
◆ 4月27日、ヤサント・ジャダン、ヴェルサイユで誕生


1779年 (2〜3歳)
● 8月、ルイ16世、農奴廃止令を発布


1780年 (3〜4歳)
● 8月、ルイ16世、拷問廃止令を発布
● フランス、アメリカ独立戦争に出兵し、アメリカを支援


1783年 (6〜7歳)
● 6月、アイスランドのラキ山が大噴火。1784年まで継続
● 6月、アイスランドのグリムスヴォトン山が大噴火。1785年まで継続
● 8月、浅間山が大噴火
● 大規模噴火の連続で噴煙により数年間に渡って温度が低下したため、北半球各地で凶作となり飢饉が続発


1785年 (8〜9歳)
◆ ピアノのための「ロンド」作曲


1779年 (2〜3歳)
● ルイ16世、王立盲学校を認可し資金を拠出


1787年 (10〜11歳)
● 11月、ルイ16世、寛容令発布。ユグノー(プロテスタント)に市民権


1788年 (11〜12歳)
● フランス各地で農民一揆


1789年 (12〜13歳)
● 1月、ベルギーでブラバント革命、勃発
◆ 4月、ピアノ協奏曲第1番がコンセール・スピリチュエルで演奏
● 7月、民衆がパリの廃兵院を襲撃し、約32,000丁のライフルと27門の大砲、弾薬などを略奪
● 7月、民衆がバスティーユを襲撃。フランス革命、勃発
● 7月、パリ市庁舎にパリ・コミューン設立
● 11月、教会財産を国有化


1790年 (13〜14歳)
● 6月、貴族の称号を廃止
● 6月、ユダヤ人同権化法令発布
● 10月、フランス国旗(三色旗)制定
◆ 3つの弦楽三重奏曲 Op.1a 作曲


1792年 (15〜16歳)
● 4月、フランス革命戦争、勃発。フランス革命政府がハプスブルク帝国に宣戦布告
● 8月、テュイルリー宮殿襲撃。2万人を超える国民衛兵や民衆が宮殿を襲撃し王族を捕縛・幽閉
● 9月、「9月虐殺」。パリ・コミューンによりパリ監獄に収監された反革命派の人々や貴族、聖職者ら千数百名を民衆らが大虐殺
● 9〜10月、リール包囲戦。フランス vs ハプスブルク帝国。フランスの勝利
● 農業生産が大噴火前の水準に回復
● 通貨下落により穀物価格上昇
◆ 声楽とピアノまたはハープのための「リール包囲戦の行進」作曲
◆ 兄ルイ=エマニュエルの後任としてフェイドー劇場のクラヴサン奏者として雇用
◆ 兄ルイ=エマニュエルと共に国民衛兵に参加



1793年 (16〜17歳)
● 1月、ルイ16世公開処刑
● 10月、マリー・アントワネット公開処刑
● 10〜11月、ジロンド派議員とロラン夫人を処刑
◆ 喜劇「誤解された意志」の音楽 作曲


1794年 (17〜18歳)
● 4月、ダントン公開処刑
● 7月、ロベスピエール公開処刑
● 12月、オランダに侵攻
◆ 吹奏楽のための「1月21日の讃歌」作曲
◆ 「ヴァイオリン伴奏つきピアノ・ソナタ (3曲)」作曲
◆ 歌劇「カンジュ、またはラザロの長官」作曲



1795年 (18〜19歳)
◆ 8月、音楽院設立。パリ音楽院の前身。ジャダンは教師として雇用
● 10月、ベルギー併合
◆ 3つのピアノ・ソナタ Op.3 作曲
◆ 3つのピアノ・ソナタ Op.4 作曲
◆ 3つのピアノ・ソナタ Op.5 作曲
◆ 3つの弦楽四重奏曲集 Op.1 (ハイドンに献呈。ヴァイオリン伴奏つきピアノ・ソナタ版にも編曲)作曲
◆ 吹奏楽のための序曲 ヘ長調 作曲



1796年 (19〜20歳)
◆ ピアノ連弾のための二重奏曲ヘ長調 作曲
◆ 3つの弦楽四重奏曲集 Op.2 作曲
◆ ピアノ協奏曲第1番 作曲
◆ ピアノ協奏曲第2番 作曲
◆ 管楽器のための序曲 作曲
◆ 声とピアノのための「月のロマンス」作曲
◆ 声とピアノのための「ソフィーユの墓」作曲
◆ 「青少年の日の賛歌」作曲



1797年 (20〜21歳)
◆ 3つの弦楽三重奏曲 Op.2 作曲
◆ 3つの弦楽四重奏曲集 Op.3 作曲



1798年 (21〜22歳)
◆ 初心者のための20の小さなピアノ・レッスン 作曲
◆ 3つの弦楽四重奏曲集 Op.4 作曲
◆ ピアノ協奏曲第3番 作曲



1799年 (22〜23歳)
● 2月、フランスがオーストリアに宣戦布告
● 12月、ナポレオン・ボナパルトが第一統領に就任。フランス革命、終結
◆ 結核発症


1800年 (23〜24歳)
◆ 3つのピアノ・ソナタ Op.6 作曲
◆ 3月、結核のため徴兵検査で失格
◆ 4月、結核のため音楽院で休暇を取得
◆ 6月、ヴェルサイユでコンサートに病を押して出演。ピアノ協奏曲を演奏
◆ 9月22日、ヴァイオリン奏者で作曲家のピエール・ロード[1774-1830]とのコンサートに病を押して出演
◆ 9月27日、結核によりパリで死去



 ジャダン・ファミリー

祖父ニコラ=エマニュエル・ジャダン
1704年誕生、1758年死去。オーボエ奏者 (軍楽系)
父フランソワ・ジャダン
1731年誕生、1791年死去。ファゴット奏者、オーボエ奏者 (王室系)
叔父ジョルジュ・ジャダン
1742年誕生。オーボエ奏者 (教会系)、作曲家
叔父ジャン=バティスト・ジャダン
1744年誕生、1789年頃死去。ヴァイオリン奏者 (教会系)
兄アドリアン=ポール・ジャダン
1762年誕生、1790年以降に死去。近衛兵音楽隊 (軍楽系)
兄ヴァランタン=フランソワ・ジャダン
1763年誕生、1841年以降に死去。鍵盤楽器奏者 (王室系)、作曲家
兄ルイ=エマニュエル・ジャダン
1768年誕生、1853年死去。鍵盤楽器奏者 (王室系)、指揮者 (劇場系)、教育者 (音楽院)、ヴァイオリン奏者、作曲家。王政復古下の1821年にレジオンドヌール勲章叙勲
兄ジョルジュ・ジャダン 1773年誕生、1813年頃死去。歌手 (劇場系)、教育者、作曲家
ヤサント・ジャダン
1776年誕生、1800年死去。鍵盤楽器奏者 (劇場系)、教育者 (音楽院)、作曲家

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