日本人を徹底的にコケにした
グルーチョ・マルクス版『ミカド』映像、奇跡のリリース
日本を舞台にしたギルバート&サリヴァンのオペレッタ『ミカド』を、マルクス兄弟の三男グルーチョ・マルクスの出演により制作された映像がついに出ました。1950〜60年代にアメリカで人気を博した番組「ベル・テレフォン・アワー」の1篇で、モノクロ、モノラル音声ながら、当時のアメリカの豊かさと豪華さあふれる凄い出来となっています。
グルーチョ・マルクスといえば、伝説的コメディアンで、ドリフのヒゲダンスの本家にもなっています。約2時間の作品をテレビの枠に入れるため1時間に短縮しているので、カットも多く、テンポも早すぎる程ですが、出演者の芸達者ぶりに唖然とさせられます。もともとは愚かな支配階級への辛辣な風刺作品ですが、グルーチョは、牛乳瓶の底のような丸眼鏡といかがわしいヒゲの完全に日本人観光客をおちょくった姿で登場、驚くと大村崑ばりに眼鏡がずり落ちます。さらに驚きなのが、メトの大スターで、アメリカきってのワーグナー歌手ヘレン・トローベルが姥桜の芸者風メイクで現れ、おぞましきコメディアンヌぶりを披露しています。このキレた発想はアメリカでならではの、超ゲテモノ映像と申せましょう。買わないと損します。(キングインターナショナル)
【収録情報】
・サリヴァン:オペレッタ『ミカド』
ココ:グルーチョ・マルクス
ミカド:デニス・キング
ナンキプー:ロバート・ランスヴィル
ヤムヤム:バーバラ・マイスター
プーバー:スタンリー・ホロウェイ
カティーシャ:ヘレン・トローベル
テレフォン・オーケストラ
ドナルド・ヴォーヒース(指揮)
制作・監督:マーティン・グリーン
1960年「ベル・テレフォン・アワー」テレビ放送用
ボーナス映像:
・出演者たちのインタビュー(約27分)
・放送時のコマーシャル(3種)
・サリヴァンのオペレッタ『戦艦ピナフォア』からの抜粋(約12分、1963年収録カラー)
収録時間:本編52分、ボーナス45分
画面:モノクロ、4:3
音声:モノラル
NTSC
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