アルフレド・セア・マハン

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マハン海上権力史論

アルフレド・セア・マハン

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784562041640
ISBN 10 : 4562041641
フォーマット
出版社
発行年月
2008年06月
日本
共著・訳者・掲載人物など
:
追加情報
:
20cm,330p

内容詳細

1890年の刊行以来、世界の海軍戦略に決定的な影響を与えてきた不朽の名著。平和時の通商・海軍活動も含めた、広義の「シーパワー理論」を構築したマハンの代表的著作。

【著者紹介】
アルフレッド・セイヤーマハン : 1840‐1914年。アメリカ海軍の軍人、歴史家、軍事理論家。海軍兵学校卒業後、南北戦争に従軍。1886‐89年および92‐93年、海軍大学校校長。1902年にはアメリカ歴史学会会長を務めた。1906年少将で退役

北村謙一 : 大正4年、香川県生まれ。昭和12年海軍兵学校卒業、第2次世界大戦中は東南アジア、ミッドウェー、ソロモン方面の作戦に参加。終戦時海軍少佐。昭和27年海上自衛隊入隊。昭和32年米海軍大学校卒業。昭和43年海将。海上幕僚監部防衛部長、護衛艦隊司令官、横須賀地方総監、自衛艦隊司令官を歴任、昭和48年退職。平成8年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • KAZOO さん

    原題についているようにいかにシー・パワーが重要かということを説いています。特に最初のほうで、例証をいくつか挙げて説明している中に、第2次ポエニ戦争が挙げているので、ちょうど塩野さんのローマ人の物語でそこのところを読んだばかりなので、制海権が重要であることが明確になりました。日本のような海に囲まれた国の防衛の考え方を整理するときには、この本は絶対に読む必要があると感じました。

  • Miyoshi Hirotaka さん

    オランダの貧しさは、国民を漁業、海運業へと追いやった。諸河川の河口と主要な海との中間点という有利さで、海運業を独占。フランスは、海への出口を持ちながらも自給自足可能。ルイ14世からナポレオン時代まで海に挑戦せず、陸路での拡大を図った。オランダはこれに巻き込まれ徐々に衰退。海洋覇権はイギリスへと移った。アメリカに独立されたが、インドをフランスから奪取し、シーパワーで帝国を建設。一方、アメリカはフロンディアの消滅とともに、カリブ海の内海化と太平洋への進出を本格化。日露戦争介入も日米対決もこの理論の延長にある。

  • ceskepivo さん

     冒頭の解説で戸高氏が「歴史は、人間が繰り返してきた試行錯誤の足跡なのであり、マハンが言い、秋山が言ったように、技術は進歩しても、歴史の背景としての人間の行いは変わらないである」が書いているように、そう人間の営為は変わらず、営為の集合体である歴史も繰り返す可能性があるのである。そういう意味で、本書のような古典を読む意味はあるのであろう。  マハンは「平和的で金もうけの好きな国民は先見の明を欠くものであり、先見の明は特に現代においては、適当な軍備を整える上に必要である」と書いていることに注目。

  • hurosinki さん

    マハンはシーパワーの構成要素として@海軍力に加えA通商も含める。海軍の役割は貿易を保護促進するものとして経済面から説明される。外交上の影響力を発揮する、他国軍の上陸を防ぐ、といった海軍が持つ政治的・軍事的役割は等閑視される。シーパワーの中でマハンがしばしば強調するのが植民地だが、それは@海外基地としての海軍力の側面に加えA交易の場としての通商の側面も併せ持つ。植民地の発展は海洋の歴史の大部分を占める(p44)とのこと。とはいえ自由貿易体制が成り立つ以上、現在では植民地の経済的意義(A)は薄いのではないか。

  • Saiid al-Halawi さん

    シーパワー≠純粋な海上戦力であって、経済的な通商路・交通線も包摂する海上利用全般と規定される。後の世の世界大戦2つで実施された通商破壊の程度とかを考慮に入れるなら、当時の時代背景を考えると恐ろしいほどの炯眼じゃないかと。内線原理の援用とか決勝点への集中とか、ジョミニの影も随所でチラつくけど、系譜で言うとそこまでストレートじゃないと感じた。

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