交響曲による遺言〜モーツァルト:交響曲第39番、第40番、第41番『ジュピター』 ジョルディ・サヴァール&ル・コンセール・デ・ナシオン(2SACD)
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Abbadian | 東京都 | 不明 | 2021年01月09日
分からない人には分からない演奏だと思うし,嫌いな人は嫌いだろう。その魅力をいくら説明しても恐らく無意味だ。だから議論しようとは思わないが,星一つの評価だけが残ってしまうのは如何かと思い敢えて投稿。サバールと彼のオケは,最近のピリオド・オケが目指している方向とは正反対の方向を志向している。洗練と滑らかな演奏ではなく,原始の姿,生々しい音を目指し,自発的アンサンブルに任せる部分と指揮者が締めるべき部分とを切り分け,演奏の生命力を高めるという方向性を明快に示しているのだ。ピリオドが当たり前となった今,ノリントンがLCPを率いてピリオド・オケで古典以降の曲を演奏するというインパクトを,改めて聴き手に与えたかったのだと考える。アンサンブルは雑なのではなく,自由に振る舞う部分とサバールが締める部分をしっかり演奏し分けているということだ。これを快感と感じられなければ,この演奏は受け入れられないだろう。25人の方が、このレビューに「共感」しています。
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