フーガの技法 オッターヴィオ・ダントーネ&アカデミア・ビザンティーナ
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風信子 | 茨城県 | 不明 | 2017年12月24日
技法を越えて音楽そのものへ到達している バッハはそう書いたのだが 後世演奏に臨んだ者の気負いか迷走か フーガにおける音列の流れとその交錯が織りなす綾取りに気を取られること屡 ダントーネはチェンバロ独奏の退屈を凌ぐために オルガンと弦楽四重奏を加えた六重奏でバッハと対峙した この三種の発音体 撥弦 擦弦 吹奏の異なりを組み合わせることでバッハの音楽構造を立体的に展示し得た だが 六者が同時に演奏する瞬間は数えるほどしかない 曲がりなりにも全員が登場する曲は20曲中4曲なのだ チェンバロ・ソロが3曲 オルガン・ソロが2曲 弦楽だけの曲は1曲であり 全曲を見渡せば鍵盤楽器が主人公であることは明白だ 何れにしてもここには迷宮もなければ迷子になることもない 明晰にバッハのフーガ技法が開示されている それが家具の音楽になる程スタイリッシュで垢抜けしているから際物と誤解される 気の許す朋が集まったら掛けておきたい タペストリーのように あなたも如何2人の方が、このレビューに「共感」しています。
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