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ショスタコーヴィチ(1906-1975)

CD 交響曲第4番、歌劇『オランゴ』プロローグ サロネン&ロサンジェルス・フィル(2CD)

交響曲第4番、歌劇『オランゴ』プロローグ サロネン&ロサンジェルス・フィル(2CD)

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    Dr.Q  |  大阪府  |  不明  |  2012年06月15日

    まず、ショスタコーヴィチの超刺激的なヘルタースケルター音楽、未完のオペラブッファ《オランゴ》について。まだ、どこのサイトにもスクリプト訳や日本語のあらすじが出ていないので、一ショスタコ・ファンとして紹介したい。最近、作曲家のアパートから発見されたという「オランゴ」の自筆譜はピアノ伴奏版のみで、英国音楽学者ジェラルド・マクバニーがオーケストレーション(他にも《ジャズ組曲 第2番》、劇音楽《確かに殺された(条件付の死者)》組曲など)を施し、その1部が完成、昨年、サロネンによって世界初演されたもの。「オランゴ」とは、遺伝子交配により作られた人間とオランウータンの掛け合わせ、オランゴを巡る話。この、3幕のオペラのプロローグでは、興行師が、これから始まる「オランゴ」の半生の物語を紹介、動物学者、彼を作った発生学者とその娘などが、この奇妙なヒューマノイドについて語り、話しかける。喜劇調で歌われる音楽がなんとも不気味。まだ、作曲家も20代、作品にその意図を十分に隠すことが下手だったころ(1932年の作品)で、「ム郡のマクベス夫人」、「ボルト」、そしてムソルグスキーの「ボリス・ゴドノフ(歴史上の独裁者の話)」などの引用が出てくる。マクバーニーのオーケストレーションは、作曲家の未亡人イリーナが依頼しただけあって、本当にショスタコ風で、違和感がない。この後に続く、本編、「オランゴ」の過去についての劇中劇では、彼が、第一次大戦に兵士として参加、戦後パリで自動車ディーラーとして働き、いろいろあって、最後は西側から、ロシアサーカスに売り飛ばされ見世物になる、という衝撃的な内容が続く模様。あのスターリン時代、「音楽というより荒唐無稽」とされた作曲家がとうてい、世に出せたものではなかった。 4番について。サロネンのショスタコの交響曲は初めて。ファンタジアに使われたブロンフマンのピアノ協奏曲2番があり、最近、バティアシュベリとヴァイオリン・コンチェルトが「レコ芸」大賞とっていた。 これからの、新鮮な切り口のショスタコーヴィチの録音に期待したい。

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