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ショスタコーヴィチ(1906-1975)

CD 交響曲第4番、歌劇『オランゴ』プロローグ サロネン&ロサンジェルス・フィル(2CD)

交響曲第4番、歌劇『オランゴ』プロローグ サロネン&ロサンジェルス・フィル(2CD)

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    ガメラ  |  群馬県  |  不明  |  2020年05月24日

    マリス・ヤンソンス指揮ナイエルン放送交響楽団の演奏で目覚めたショスタコーヴィチの交響曲の世界、ヤンソンスの弟子のネルソンス指揮ボストン交響楽団の演奏に期待しましたが、あっさりしていて満足でしず、ずっとヤンソンスの番を聴いてきました。バイオリン協奏曲が素晴らしかった(「時のこだま」)サロネンの演奏を聴いてみました。「あれっ、こんな旋律があったの!?」という驚きもあって大いに楽しめました。「オランゴ・プロローグ」もはらはらどきどきしてしまいます。

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    ユローヂィヴィ  |  大阪府  |  不明  |  2014年11月02日

    歌劇『オランゴ』プロローグ。 これは楽しい。 ライブ録音で音が少し遠いのが気になったが素晴らしい演奏。 この作品は当初1932年秋に予定されていた十月革命15周年祝典のために計画されたとあるが、内容からして洒落が利きすぎている。 明らかに祝典にはそぐわないので計画が頓挫したのも無理はない。 これこそ現代に通じる物語だ。 人間と猿との交配によって生まれたオランゴが戦場に行ったあと資本主義社会で新聞王として活躍するが、裏切りにあって最後はモスクワのサーカスに売り飛ばされる。 戦場で人でなく、猿が混ざっているオランゴに人殺しをさせて人間は操っているだけ、しかし平和が来てオランゴが並の人間には出来ない能力を発揮すると嫉妬と恐れから裏切り罠にかける。最後はサーカスに入れて見世物にして人間は安心する。人間の心の醜さを現した興味深い作品だ。(台本はアレクセイ・トルストイとアレクサンドル・スタルチャコフ。) 20世紀初頭にリムスキイ=コルサコフがアレクサンドル・プーシキン原作による歌劇『金鶏』でおとぎ話の世界を通じて体制批判をしたが、もし歌劇『オランゴ』が完成していたらショスタコーヴィチはSFの世界を通じて体制批判をしたことになっていた。 帝政ロシアとソヴィエト。形を変えて人々を苦しめた社会体制が歴史の中で繰り返されたが、それに抵抗するように芸術の世界で体制を批判する作品がうまれることが繰り返されることがなかったのが残念だ。 CD2枚目に収録されている交響曲第4番はサロネンとロサンゼルス・フィルハーモニックによる透明感のある素晴らしい演奏だ。

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  • ★★★★★ 

    司那夫金  |  所在地  |  不明  |  2013年10月14日

    そもそもショスタコーヴィッチの第4交響曲は「クラシック」という括りでいいのだろうか?という疑問がまずは念頭の疑問である。私はこの曲を聴くときの聴覚の視点(聴点?)は、少なくとも ベートーヴェンやブルックナーなどよりも、昭和中期の怪獣映画などのBGMに近い。サロネンの演奏は、他の演奏(インバル、ゲルギエフ、アシュケナージなど)に比べて、そう言った私の聴き方に素直に響いてくれた。その意味で最高の演奏だと思う。『オランゴ』は比較する対象もないので、交響曲だけの感想とします。

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  • ★★★★★ 

    村井 翔  |  愛知県  |  不明  |  2012年09月04日

    『オランゴ』は実に面白そうな話。現在残っているプロローグに続く第1幕以降の台本があれば、同じく人間になった(ならされた)猿の物語であるカフカの短編小説『アカデミーへの報告書』のように展開したと思われるが、政治的なものを含めた「諸般の状況の変化」により台本自体がそれ以上、書かれなかったという。音楽的には、上演不能になったバレエ『ボルト』からの使い回しも多いが、この時期のショスタコーヴィチらしい才気煥発な音楽は30分ほどのプロローグだけでも十分楽しめる。第4交響曲もまた注目の演奏。そんなにスケールの大きさを誇示するタイプではないし、きっちり振りながらも表現主義的な強調ポイントを逃さないインバル/都響(まもなく発売)とも違う。サロネン/フィルハーモニア(第1回録音)の『春の祭典』をはじめて聴いた時には、この難曲をどうしてこんなに明快に、分かりやすく振れるのかと驚いたが、あの感じに似ている。この異形の交響曲をもはや異形とは感じさせない演奏で、部分的な修正はあるとしても、第1楽章の例のフガート部分を含めて、ほぼ1発ライヴでのこの精度には舌を巻くしかない。終楽章の軽音楽風に展開する部分(ここでは、かつて聴いたことがないようなアゴーギグも見せる)での無気味な対旋律の生かし方などは、さすがサロネンらしい楽譜の読みだ。

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  • ★★★★★ 

    錦糸公園  |  東京都  |  不明  |  2012年07月02日

    4番を初めて聞いたのは、ロジェストヴェンスキーと読響の演奏会だった。もう10年以上の前のことで、なぜ聞きに行こうと思ったのかも思い出せない。当時はCDもほとんどなく、予習の無い状態で聞いて、革命の前の交響曲でこんな暴力装置のような曲を作ってるのか?と、ただただ圧倒されてしまった。そのくせ何か心にひっかかるものがあって、ラトル、ミョンフン、ゲルギエフ等新譜が出るたびに聞いて来た。そして今回のサロネン版、これまでの演奏の延長戦かなとさして期待はしていなかったが、予想は覆された。これまでの切れば血が出るようなスリリングな演奏というより、旋律の美しさというかロマンチシズムを感じるような、美しい演奏なのである。スコアがスコアだけに当然、盛り上がるところは盛り上がるのだが、チャイコフスキーのようなわかり安さというか、あの複雑なスコアの曲がこんな簡単そうな曲に聞こえる?のと驚いてしまった。これまでの演奏の系譜とは一線を画す、不思議な魅力をもった演奏。

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  • ★★★★☆ 

    Dr.Q  |  大阪府  |  不明  |  2012年06月15日

    まず、ショスタコーヴィチの超刺激的なヘルタースケルター音楽、未完のオペラブッファ《オランゴ》について。まだ、どこのサイトにもスクリプト訳や日本語のあらすじが出ていないので、一ショスタコ・ファンとして紹介したい。最近、作曲家のアパートから発見されたという「オランゴ」の自筆譜はピアノ伴奏版のみで、英国音楽学者ジェラルド・マクバニーがオーケストレーション(他にも《ジャズ組曲 第2番》、劇音楽《確かに殺された(条件付の死者)》組曲など)を施し、その1部が完成、昨年、サロネンによって世界初演されたもの。「オランゴ」とは、遺伝子交配により作られた人間とオランウータンの掛け合わせ、オランゴを巡る話。この、3幕のオペラのプロローグでは、興行師が、これから始まる「オランゴ」の半生の物語を紹介、動物学者、彼を作った発生学者とその娘などが、この奇妙なヒューマノイドについて語り、話しかける。喜劇調で歌われる音楽がなんとも不気味。まだ、作曲家も20代、作品にその意図を十分に隠すことが下手だったころ(1932年の作品)で、「ム郡のマクベス夫人」、「ボルト」、そしてムソルグスキーの「ボリス・ゴドノフ(歴史上の独裁者の話)」などの引用が出てくる。マクバーニーのオーケストレーションは、作曲家の未亡人イリーナが依頼しただけあって、本当にショスタコ風で、違和感がない。この後に続く、本編、「オランゴ」の過去についての劇中劇では、彼が、第一次大戦に兵士として参加、戦後パリで自動車ディーラーとして働き、いろいろあって、最後は西側から、ロシアサーカスに売り飛ばされ見世物になる、という衝撃的な内容が続く模様。あのスターリン時代、「音楽というより荒唐無稽」とされた作曲家がとうてい、世に出せたものではなかった。 4番について。サロネンのショスタコの交響曲は初めて。ファンタジアに使われたブロンフマンのピアノ協奏曲2番があり、最近、バティアシュベリとヴァイオリン・コンチェルトが「レコ芸」大賞とっていた。 これからの、新鮮な切り口のショスタコーヴィチの録音に期待したい。

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