バーンスタイン、レナード(1918-1990)

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DVD

バーンスタイン / 答えのない質問(6DVD) 受注350セット

バーンスタイン、レナード(1918-1990)

基本情報

ジャンル
:
カタログNo
:
DLVC9006
組み枚数
:
6
レーベル
:
:
日本
画面サイズ
:
通常
:
カラー
フォーマット
:
DVD
その他
:
限定盤

商品説明

『レナード・バーンスタイン/答えのない質問』

総収録時間793分
日本語字幕付き
初回限定生産特別価格

バーンスタインが1973年に収録したレクチャー番組「答えのない質問−バーンスタイン・イン・ハーヴァード」がついにDVD化。総収録時間793分を、テーマごとに6枚のDVDに収め、音楽教育にきわめて熱心だったバーンスタインの一面を伝える映像として、有名な「ヤング・ピープルズ・コンサート」と並ぶ重要かつ貴重なものといえるでしょう。監督は、BBCの音楽番組の元ディレクターで、数々のクラシック音楽ソフトの収録を手がけたヴェテラン、ハンフリー・バートンが務めています。
 この番組の目玉は、講義で取り上げられた作品が、バーンスタイン指揮ボストン交響楽団による演奏で収録されていることでしょう。モーツァルト40番、『田園』、『トリスタン』前奏曲と「愛の死」、豪華キャストによる『エディプス王』全曲などが、鮮明なステレオ音声&カラー映像で楽しむことができます。これらの演奏は、以前に『エディプス王』がLP化されていたのみで、大変に貴重なものです。解説は許光俊氏。 なお、この商品は初回生産分のみの特別価格となります。


【収録作品】

DISC-1:
音楽的音韻論 / Musical Phonology(104分)

・モーツァルト:交響曲第40番(全曲演奏)
 ボストン交響楽団
 レナード・バーンスタイン(指揮)

DISC-2:
音楽的統語論 / Musical Syntax(95分)

・モーツァルト:交響曲第40番(部分演奏)

DISC-3:
音楽的意味論 / Musical Semantics(142分)

・ベートーヴェン:交響曲第6番『田園』(全曲演奏)
 ボストン交響楽団
 レナード・バーンスタイン(指揮)

DISC-4:
曖昧さの喜びと危険 / The Delights and Dangers of Ambiguity(142分)

・ベルリオーズ:『ロメオとジュリエット』より
 「ロメオひとり」&「キャピュレット家の大舞踏会」(全曲演奏)
・ワーグナー:『トリスタンとイゾルデ』
 第1幕前奏曲と「愛の死」(全曲演奏)
・ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲(全曲演奏)
 ボストン交響楽団
 レナード・バーンスタイン(指揮)

DISC-5:
20世紀の危機 / The Twentieth Century Crisis(133分)

・アイヴズ:答えのない質問(全曲演奏、但し冒頭に解説)
・ラヴェル:『スペイン狂詩曲』第4曲「祭り」(全曲演奏)
 ボストン交響楽団
 レナード・バーンスタイン(指揮)

・マーラー:交響曲第9番 より 第4楽章(全曲演奏)
 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
 レナード・バーンスタイン(指揮)
 [独UNTELと同一映像]

DISC-6:
大地の詩 / The Poetry of Earth(177分)

ストラヴィンスキー:
・オペラ=オラトリオ『エディプス王』(全曲演奏)
 ルネ・コロ(T:エディプス)
 タティアナ・トロヤノス(M:ヨカスタ)
 エツィオ・フラジェッロ(B:ティレシアス)、他
 ハーヴァード・グリー・クラブ

 ボストン交響楽団
 レナード・バーンスタイン(指揮)

総収録時間:793分
画面:カラー(4:3)
音声:リニアPCMステレオ
日本語字幕付き


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連載 許光俊の言いたい放題 第67回

「バーンスタインでへとへと」

 年末は誰でも忙しくなる時期だろうが、私も例外ではなく、先日はファジル・サイのレクチャー・コンサートに行ってへとへとになった(白寿ホール)。サイは昨年だったかの紀尾井ホールでのリサイタルよりテンションが高かったようで、特に、最近自分で編曲したばかりというバッハの「パッサカリアとフーガ ハ短調」はものすごい凝縮度で参った。エロティックにして神秘的、かつ熱情の嵐といった疾風怒濤と恍惚の10分強で、こんなものを聴かされると、当分耳に残って困ってしまう。もし録音が残っていたら、これひとつだけでCDシングルにしてほしいと思ったほどだ。ああ、もう一度聴きたい。
 サイは今度の日曜日にも白寿ホールでリサイタルがあるので楽しみだ。何しろ、バッハの「シャコンヌ」と「パッサカリア」という重厚壮大音楽の間に、ちょっと趣向を変えてと、ベートーヴェンの「テンペスト」フィナーレを弾くほどである。またもやくたくたにされそうだ。

 ところで、私が最近へとへとになっている最大の原因はバーンスタインである。今月、ドリームライフからDVD6枚組のセットが出るが、この解説書を執筆するためにテープを試聴したところ、あまりの中身の濃さに呆然、これはよほど腰を据えてやらなくちゃと締め切りを急遽延ばしてもらったほどなのである。こんなことは珍しい。
 1970年代にハーヴァード大学で行われた6回分の講義(ボストン響との演奏もある)の記録なのだが、改めてバーンスタインという人間のすごさを思い知ること請け合いである。バーンスタインというと、我を忘れて熱狂し、音楽に没入してしまうというイメージがあるが、とんでもない、たいへんな理論家でもあったのだ。何しろ最初の4回は、チョムスキーの言語学を援用しての音楽論。続く2回は、20世紀の二大作曲家シェーンベルクとストラヴィンスキー論。こちらは、アドルノ『新音楽の哲学』(日本語でも読める)によほど腹を立てたらしく、論破しようと熱くなっている。前半は簡単な音楽理論、後半は、20世紀の音楽や芸術についての手際のいい要約とも言える。冗談でなく、ノートを用意して、メモを取りながら見たほうがいい。私も久しぶりで学生に戻った気がした。
 いずれにしろ、バーンスタインが言いたいのは、音楽が地球上のあらゆる人間にとって普遍的なものであるということだ。といっても、「音楽は人間共通の言葉」といった安っぽい感情論ではなく、科学的に裏付けながら証明しようというのだ。その執念たるや、尋常ではない。この論理的なしつこさこそが西洋である。
 大きなテーマなのに、ろくにノートも見ずに堂々たる話しぶり。やはり教壇に立つ身としては、「うわあ、すげえや、この人」とすっかり兜を脱がされた。音楽的才能といい、頭のよさといい、人間的魅力といい、稀有などというありふれた言葉では足りないくらいすごい人である。これなら、バーンスタインのセミナーに出た若手音楽家たちがバーンスタイン信者になってしまうのも当然すぎるほど当然だろう。
 全6回、どれも中身が濃いが、圧巻は最後のストラヴィンスキーの回。これを見ると、彼の創作もストラヴィンスキーの影響を受けていることがよくわかる。あの「ウェストサイド・ストーリー」でさえもだ。ついでに言うと、あのミュージカルがバーンスタインの理論や信念を音楽劇化したものだということもよくわかる。
 密度の高さゆえ、全6回を見通すのは、はっきり言って、相当たいへんである。ワーグナーの「ニーベルングの指輪」を全部見るようなものだ。しかし、それだけに、バーンスタインの思いが語られる最後のシーンは、カタルシスにも似て感動的だ。まさにワーグナーの大作やバッハ「マタイ受難曲」を聴き終えたあとのような充実感がある。最初は、セット発売のあとで1枚ずつ分売される予定だったらしいが、止めたとのこと。それも当然だ。やはり全体を見たほうが、理解も感銘も深まるのは間違いない。演奏も収録されているが、講義の内容との兼ね合いもあって、ストラヴィンスキーの「オイディプス王」、アイヴズ「答のない質問」がことのほか印象的である。

(きょみつとし 音楽評論家、慶応大学教授) 


日本の皆様へ

父、レナード・バーンスタインは指揮者として、又、作曲家として多くの世界的業績を残しました。その生涯を通じての作品がきちんと保存されているのはとても幸運なことです。父の音楽業績は今尚新たな聴衆を喜ばせ、情熱的な音楽家達に指針を与えております。

 優れた教師でもあった父は、知識を他の人たちと共有するということが人間として最高の使命だと感じておりました。だからこそ、彼の教える姿勢はことに貴重です。 ハーバード大学にて行われた「ノートン講義」は実に啓蒙的であり、音楽のもつ重大な意味についての父の深遠な研究が表わされています。

 今般、日本の皆様にこのDVD録画をお届けできることを父はとても喜んでおりましょう。
 彼は日本を愛し、生涯、何度も「帰って」行きました。
日本の新しい世代の音楽愛好家も、レナード・バーンスタインの卓越した音楽性と寛容な精神をそこに見出すことができるでしょう。

2005年10月25日
ジェイミー・バーンスタイン

内容詳細

73年にハーバード大学で行なわれた、6つのテーマをもとにしたレクチャーがついに日本初DVD化(映像化初)。バーンスタインの深い洞察力を感じさせるもので、ボストン響やウィーン・フィルを指揮した実演も見ごたえ十分。(CDジャーナル データベースより)

総合評価

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これは繰り返し観たいレクチャーだ。 ハ...

投稿日:2018/08/01 (水)

これは繰り返し観たいレクチャーだ。 ハーバードの学生向けだけに、音楽楽に関わらず専門的な用語が出てくるものの、音楽ファン必見の素晴らしい講義だ。 レクチャー2、3では音楽を言語学から分析していく講義が実に興味深い。 モーツァルトの交響曲第40番の録音を流しながら分析する所は感動的だった。 モーツァルトがいかに天才なのかも改めて実感した。 また、バーンスタインが作品をどのように解釈・分析しているのかも興味深い。 音楽をいかに説明するかという難しい問題に取り組み、西洋音楽はどのような方向に向かっていくのかという、過去の音楽遺産のみに焦点をあてるのではなく、未来の音楽について、「答えのない問い」について常に問い続けるという姿勢が素晴らしい。

ユローヂィヴィ さん | 大阪府 | 不明

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興味深いディスクである。こんなに知的なバ...

投稿日:2009/11/10 (火)

興味深いディスクである。こんなに知的なバーンスタインを想像が付かない方が多いと思う。残念ながら論理が客観的とは言い難いが、それでもこの説明力と知性には脱帽である。これはヤング・ピープルズ・コンサートと合わせて持つべきといえよう。

宇野珍会長 さん | 埼玉県 | 不明

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LBが1979年の来日時に自分の最大の業績の一...

投稿日:2008/10/30 (木)

LBが1979年の来日時に自分の最大の業績の一つにあげていた母校での講義。背伸びして買った日本語訳書にサインをしてくれたばかりか「君のような子供には難しい本だろうに、感心だ」と励ましてくれたLB。以来VHS版がリリースされるまで、何度も本を開いては、付録の7インチ盤を聞いて講義の全貌を想像したものです。新たな発見に身震いしつつ読み返し、初めて映像で見たときには、講義の展開も彼独特の隠喩もすっかり頭に入っているほどでした。DVDでは音声も安定し、今や日本語字幕つきになったのですね。悔しいけれど絶対にお薦めです。

kuzu1979 さん | Tokyo | 不明

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