HMVインタビュー: ギレルモ・スコット・ヘレン
2009年4月1日 (水)
![]() |
Guillermo Scott Herren インタビュー |
||||||||||
数々の名義のプロジェクトでその名を轟かせる才人、ギレルモ・スコット・ヘレン。今回 Prefuse 73、SAVATH & SAVALAS、DIAMOND WATCH WRISTSという自身の関連3プロジェクトより4タイトル作品を一挙リリースする事となったご本人に、それぞれのプロジェクトについてお話を伺いました!
|
||||||||||
「誰もが簡単に音楽を作れてしまう、そんな状況に逆行したいっていう気持ちがあったんだ。」
ギレルモ・スコット・ヘレン 製作には結構時間をかけた中で40曲くらいのビートが出来上がったんだ。それをいろんな方法によって一度テープに落とし込むという方法をとったんだ。一枚の大きいタペストリーのような作品を作ろうと思ったのさ。多くの楽曲が収録されているんだけど、自分としては1枚の作品として作り上げたつもりだよ。 --- 個人的には今回のアルバムを聴いて、J ディラの『DONUTS』を思い浮かべました。 ギレルモ・スコット・ヘレン うん、実際ストーンズ・スロウのイーゴンも同じことを言っていたよ。「これは2009年版の『DONUTS』だ!」ってね。 --- アナログテープを使ってレコーディングを行ったそうですが、その手法でアルバムを作ると決めた理由はなんでしょうか? ギレルモ・スコット・ヘレン デジタル技術の進歩によってソフトウェアもどんどん発達してきている。誰もが簡単に音楽を作れてしまう、そんな状況に逆行したいっていう気持ちがあったんだ。テープにはいろんな入力の強さだとかで自分の想像以上のエフェクトが生まれることがあるし、自分が直接手を施すようなアナログな感覚で作りたかった。基本的には安いテープマシンを使ったんだけど、スペースエコーを2台並べてそこで生まれたフィードバックを取り入れたり、テープによって本当にいろんなことができたんだ。 --- 次にダイアモンドウォッチリスツ(以下 DWW)ですが、まずはその名前の由来、作品のコンセプトについてお聞かせください。 ギレルモ・スコット・ヘレン アーティスト名やアルバムタイトル、アートワークまですべて一貫したコンセプトで作り上げた。今は物質至上主義的(マテリアリスティック)な社会になってしまっているけど、本来は人間的な部分を大切にしていかなければいけないと思っている。そういう意味での皮肉を込めた作品なんだ。ダイアモンドが入った腕時計のように煌びやかなものよりも、もっと人間的な部分を大切にしてほしいというメッセージを込めているよ。 --- ザック・ヒルとのコラヴォレーション作品ですが、彼と一緒にやることとなったキッカケは? ギレルモ・スコット・ヘレン そもそも最初はザックのほうからソロアルバムを出そうとしていた時にプロデューサーとしての依頼があったんだ。そしてそこをキッカケに今回のDWWのプロジェクトのことを話したところ、彼も乗ってくれたんだ。 --- プロダクションに関してはどのように進めたのでしょうか? ギレルモ・スコット・ヘレン ザックはサンフランシスコ、自分はニューヨークに住んでいるんだけど、僕のほうからデモ音源をザックに送って、ザックからはラフな状態の生ドラムの音を返してもらった。そしてザックのドラムパートを聴きながら自分の歌やギターのパートを録り直していくという作業をしていった。だからあくまでザックがフィーチャリングしているという意味ではなく、2人の共作としてサウンドを作り上げていったんだ。 --- では、今後もDWWとしてザックと一緒にやっていかれるのですか? ギレルモ・スコット・ヘレン 実はすでに次の作品へ向けて作品を作っているんだ。もちろんザックはDWW名義の作品としてはかならず関わってくるし、DWWはザックとのバンドだよ。ただ現実問題としてお互いのスケジュールなどの問題が生じてくるんだ。そういうなかでリリースされていくトラックの一部では自分1人で制作したものも含まれていくと思うよ。 --- サヴァス&サヴァラスの作品についてお聞きします。以前はWARPからのリリースでしたが、前作はANTI、そして4作目となる今回のアルバムはストーンズ・スロウ傘下のナウ・アゲインからのリリースですね。 ギレルモ・スコット・ヘレン ANTIとはもう契約が切れていて、WARPは興味を示さなかった。そんな状況でどこからリリースしようか迷っていた。そんなときに古くからの友人であり、ストーンズ・スロウを運営しているイーゴンに今回の作品の話をしたのさ。そうしたらむしろ彼のほうがそのことを喜んでくれた。昔から信頼を寄せる彼らのレーベルからリリースできることは自分に非常に大きなことだった。そしてお金の問題などを超えた非常に価値のあることだと思う。ストーンズ・スロウはヒップホップだけにこだわっているレーベルではないということも知っているし、そういうなかで自分たちの作品に興味を示してくれたことは非常に大きいことだよね。 --- ハドソン・モホークやフライング・ロータス、そしてLOW AND THEORYに出演するアーティストなど、才能豊かなアーティストが次々に生まれているとおもいますが、そういった状況をあなた自身どのように感じていますか? ギレルモ・スコット・ヘレン ハドソン・モホークやフライング・ロータスは本当に最高だよね。これからもどんどんがんばって欲しいと思っているよ。LOW AND THEORYは自分も出演したこともあるし、もちろん交流もあるよ。すごくクールなシーンだよね。なかでもノーバディとはしょっちゅう連絡を取っているよ。 --- では最後に今後のリリースや予定について教えてください。 ギレルモ・スコット・ヘレン 今回の一連の作品リリースの後にツアーをやるよ。今はスケジュールの調整中なんだ。
今回の「ギレルモ・スコット・ヘレン 3プロジェクト4タイトル一挙リリース!」を記念して、こちらのインタビュー時にHMVスタッフが撮影した激レア・サイン入りポラロイド写真を抽選で1名様にプレゼント!! 今回もたくさんのご応募、お待ちしております!
※注)応募締め切りは⇒2009年4月15日(水)です。 ※ 当選は賞品の発送をもってかえさせていただきます。 |
||||||||||
< 前のページ 1 of 1 次のページ > |
||||||||||
最新インタビュー |
ジャパニーズポップス ロック&ポップス ダンス&ソウル ジャズ/ワールド/イージーリスニング TV & 映画
|

