KERA でもまあ、そういう無茶を・・・
蜷川(幸雄)さんもそうだけどさ、
蜷川(幸雄)さん、さいたまで終演したらもう、さいたまからの電車がないんだからさ(笑)。
--- 「世界のニーナ!」(笑)。(この下りに関しても、ブログを)
KERA そうそう、「世界のニーナ!」(笑)。やっぱり72、3歳でそういうね、パンクなことをやる人がいるとすごく勇気づけられるっていうか、やっちゃいけないことなんてないんだって思うね(笑)。
--- KERAさんも、いろんな"しがらみ"を・・・(笑)。
KERA 俺?(笑)。いやあ俺もねえー、その"しがらみ"をどうこうしてる時間がもったいなくて。"中身"だもんね。
--- そうですね(笑)。『1980』、『おいしい殺し方』、『グミ・チョコレート・パイン』で、最新作『罪とか罰とか』が2月28日から公開になりますけど、今まで"モンティ・パイソン禁止令"が出ていたのが・・・すごいやる気まんまんなプロデューサーの榎本さん?(この下りに関しても、ブログを)
KERA うん、榎本さん。
--- その榎本さんがそれを"解除"されたんですよね?
KERA うん、わかりやすく言うとそういうことなんだけど、まあ『
1980』をやる時に「どんなものをやりたい?」って言われたから、「
モンティ・パイソン!」って言ったら、「それはだめ!」って言われたの。で、それはまあ、だめなのはわかるんですよ。客入んないもん、
モンティ・パイソン日本でやったって。
モンティ・パイソン自体が(客)入んないんだから。だから、「それはもっともだ」って思ったんだけど、何で今回オーケーなのかよくわからないんですよね(笑)。でもまあ、やらせてくれるって言うから、「やったあ!」って思って(笑)。かなりハイブロウなナンセンスなんで、どう考えてもお客は入らないと思いますけど(笑)。
--- (笑)。イギリスでは、モンティ・パイソンは、BBCで普通にゴールデンタイムとかで放映されるくらい、お笑いに対しての理解がすごくありますよね?
KERA ドリフだからね、イギリス人にとっては。あの・・・『
スパマロット』って、3年くらい前かな?トニー賞獲ったのね。で、
モンティ・パイソンの『
(モンティ・パイソン・アンド)ホーリー・グレイル』を下敷きにしたミュージカルなんだけど、観に行ったんですよ、ロンドンまで。そしたら本当にドリフみたいな感じで(笑)、客席ももう本当に、
志村(けん)や加藤茶に笑うような感じで笑ってて、「ああもう、文化が違うなあ」って。
--- 日本も、テレビではお笑いのブームが多少あって、例えばKERAさんがいちおしのオードリーであったり、新しいお笑いがどんどん出てきてますよね?
KERA そうだね。でも、映画だとどうなんだろう。例えば、昔みたいにじゃあ、
コント55号が・・・あるいは
ドリフターズがだーって人気者になった。「じゃあ、
コント55号の映画!」みたいな感じで、今、
オードリーの映画やったって、客は来ないと思うわけ(笑)。だから何か、その・・・笑いに関してお金を・・・笑いだけでお金を取るっていうのはやっぱり、きびしいとは思うんですけどね。『
時効警察』が盛り上がったからといって・・・まあ『
時効警察』をやればね?そりゃあ、あれを観た客は来るけど、『
時効警察』みたいなことをやっても、きびしいと思うんだよね。やっぱりちょっと感動したり、何かプラスαがないと、難しいのかなっていう風には思いますけどね。そんな中で、よく踏み切ったなっていう(笑)。