HMVインタビュー: Thunderheist

2009年2月24日 (火)

無題ドキュメント
Thunderheist

Thunderheist インタビュー
<NINJA TUNE>のヒップホップ・レーベル<BIG DADA>から突如登場した、DJ / プロデューサーのグラムジラとMC / ヴォーカル担当 アイシスの男女2人組からなるカナダ発の超個性派ユニット!ヘヴィーな80's風エレクトロ・サウンドとパーティー・ラップ、そして独自のベースラインが最高に強烈な新感覚エレクトロ・ヒップホップを展開。また、3月上旬には早速の来日公演も決定している注目の2人にお話を伺いました。

「自分たちの音楽はやっぱりかっこいいドラムと、ヘビーなベース、変化するテンポとリズムでできてる特別な音楽だと思う。」


--- アルバム完成おめでとうございます。今のお気持ちを聞かせてください。    

ISIS  とにかく完成させることができて気分がいいわね。今私とグラハムは次の作品にとりかかってるの。どんなアーティストでも、リリースされるまでにその作品自体は何百万回と聴いてきているから、飽きちゃっているのよね。だから早く次ぎに移りたいって思っちゃうの。だけど『Thunderheist』を世に送り出せて、作品として人に聴いてもらえるアルバムが完成したというのは、すごくエキサイティングなことだわ。

--- 4つ打ちを基本とした刺激的なエレクトロビートと個性的なMCがすごくマッチしていて、最高にカッコ良かったです。そもそもこのようなスタイルになったキッカケを教えてくれませんか?    

ISIS 実はアクシデントがきっかけなの。もともとグラハムと私は違ったスタイルの音楽をやっていて、彼はサイド・プロジェクトとしてエレクトロ・ミュージックもやってたってことを隠してたのよ。私がそれを嫌うって思ってたみたい。だけどある日、彼が友達のために作ったリミックスを間違えて私に送ってきたのよ。それを私が気に入って、自分のヴォーカルを乗せて、また彼に送り返してって感じでスタートしたんだけど、とにかく完璧なアクシデントなのよね。想定外のことだったの(笑)

--- 1stアルバムとなる今回の作品のコンセプトは何でしょうか?    

ISIS コンセプトは特にないわ。それより2008年の私たちの活動を総決算した内容と言えると思う。制作には、初期の楽曲も含め、ここ2年くらいに作った楽曲が収録されているの。でもいいトラックリストになったと思う。グラハムはDJだから基本的には彼に任せたけど、最終的には二人で意見を出し合って決めたわ。それぞれの楽曲からは感じ取ることができないかもしれないけど、私がこの作品に込めたのは、人生をエンジョイしてほしいっていうポジティブなメッセージ。いろいろなことが世界で起こっているなかで、幸運にも私たちは生きている。もしかしたら今置かれているのより、ずっとひどい状況の中で生きていかなければならなかったかもしれない。だからいい人生を送ろうよっていう気持ちがあるの。

--- アメリカ、カナダ、イギリス同様に、日本のメディアの中でも、既にサンダーハイストへの注目は高まっています。「エレクトロ・ヒップホップのニューカマー」というような評価を受けていますが、サンダーハイストのサウンドが「エレクトロ・ヒップホップ」と言われること関して、どう思いますか?「エレクトロ・ヒップホップ」以外にサンダーハイストのサウンドを表わすワードがありましたら、教えて下さい。    

Grahmzilla 皆が僕らのことをニューカマーっていうのは正しいと思うよ。聴いたことのないサウンドだからね。エレクトロ・ヒップホップに関しては、人はやっぱり何にでもタイトルを付けたがるのは仕方がないから、みんながそう呼びたいって思うんだったらそれにわざわざ腹を立てたりはしないよ。きっとアルバムがでたら、みんな僕らをカテゴライズするのが難しいって気づくと思うし。ジャーナリストは特になんでもカテゴライズしたがるよね。まぁ誰でも結局はどこかに位置しないといけないから、皆が僕たちをどこかに位置付けてくれたってのはハッピーではあるよね。でも僕は自分たちの音楽はやっぱりかっこいいドラムと、ヘビーなベース、変化するテンポとリズムでできてる特別な音楽だと思う。とにかくアルバムがでれば、みんなもっと違うアイディアを思いつくんじゃないかな。やっぱりまだみんなに自分たちの音楽を披露しきれてないからね。ライブにくるお客さんはもうわかってくれてるかもしれないけど、製品としてはまだまだなんだ。ドラム、ベース、シンセサイザーみたいにお決まりの要素はもちろん使うけど、僕は特になにかひとつのスタイルの音楽を作ろうとはしていない。僕はもう15年もDJをしているから…そう、みんなが思っているより僕は年上なんだよ(笑)31歳。ちなみにアイシスは23歳。僕らが若かったら、ここまで考えないかもしれないけど、まぁとにかく、これだけ長くDJをしていると、数え切れない音楽を聴いてかけているわけだから、ひとつには縛られないんだよ。しかも僕は飽きっぽい性格だし、いつもたくさんの種類のものを試そう、作ろうとしてる。

--- では、あなたたちのサウンドを特に表す言葉はありますか?    

Grahmzilla サンダーハイストサウンド!

--- 「Jerk It」のPVが非常に印象に残っているのですが、あれはどんなことを表現した作品なのでしょうか?    

ISIS それはディレクターに聞いたほうがいいわね。これは一般公募したコンテストで優勝した作品で、ファンが選んだものでもあるし、私たちも同意したの。だけどどういったコンセプトでああいう映像になったのか、楽曲から何を感じ取ってくれたのかは、正直わからないわね(笑)「Jerk It」って人が“自分は太り過ぎだ”とか“やせ過ぎだ”とかって悩んだり、背の高さ低さで悩んだりするの気持ちに対して、“そんなの気にするな、あるがままに楽しく生きよう”って曲なの。それがなんでオンドリになのかはわからないわ(笑)だけど本当にクールはビデオだと思ったの。

--- 二人が出会い、そして活動することとなったキッカケは?    

ISIS ソロ活動ね。グラハムと出会う前から、まあまあうまくやってたのよ。ツアーもやっていたし。でもグラハムと活動をするようになってから、状況がさらに良くなったの。それは彼についても言えると思うわ。

--- −サンダーハイストという名前の由来は?    

Grahmzilla もともと僕はもう一人別のプロデューサーと組んでたんだけど、その時よく彼が僕に“You were stealing thunder”(お前はサンダ―を盗んでる=人のアイディアを盗んでる)って言ってて、そこからサンダ―ってのがきたんだけど、もう世の中にはすでにいろんなバンド名が出回ってるじゃん?だからふたつの言葉をくっつけてひとつの言葉にしなきゃ!って思ったんだ。かつ、グーグルで検索してもでてこないやつね。で、グーグルでサンダーハイストを検索したら、みごとにゼロさ。で、「やったじゃーん」ってことでこの名前になったわけ。皮肉にも、僕はまたサンダ―を盗んだのさ。彼の言葉からね。彼はもうバンドにはいないのに、アイディアはいただいたってこと(笑)次誰かがバンドを作るなら、僕はオレンジ・オレンジ・パンダベアーをお勧めするね。でもワンワードにするのを忘れちゃダメだよ。グーグルでゼロにしないといけないからね。

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