古謝美佐子、インタビュー!
2008年10月6日 (月)
古謝美佐子、新作『廻る命』を語る text by Oikawa Yutaka(HMV Japan)
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8年ぶりのニュー・アルバム『廻る命』で伝えたいこと
HMV 新作『廻る命』聴かせていただきました。とても素晴らしい内容で、何度も繰り返し聴きました。12曲それぞれが季節を表現されていて、良いアルバムですね。 古謝美佐子(以下古謝) 嬉しい、ありがとうございます。 HMV 8年ぶりの新しいアルバムですが、発売のきっかけを教えてください。 古謝 セカンドを出すと言いながらなかなか出せませんでした。作りながらも、ツアーが入ったり、孫が生まれて色々面倒を見たり(笑)、色々ありまして。缶詰状態になってアルバムを作るのが好きじゃないんです。焦っちゃうので、のんびりのんびり、生活の中から生まれてくるものが良いのではないかと。
HMV
自然に。
古謝 そう。私のそういうところをファンの人たちも分かっているから、「いつでも待っていますから」とメールが来るんです。良いファンに恵まれています(笑)。でも本当は2002年から準備してたんです。
古謝 新曲が出来たらリリースするというやり方もありますが、どちらかというと歌い込んでから形にしたかったのです。後で後悔しないように。
HMV
今回スペインからカルロス・ヌネス兄弟など、ゲストが豪華ですが、それは古謝さんのリクエストですか?
古謝 いいえ、佐原(一哉)の意向です。全体的にお任せしました、私は歌うだけです(笑)。
HMV
今回のアルバム・コンセプトは「自然」と「命」だと思います。ネーネーズ時代も、ソロになってからも、ずーっと古謝さんの音楽の根底には「自然」「命」がテーマだったように思います。今回のアルバムは今までの活動の集大成のようなアルバムといって良いですか?
古謝 はい。今の時代、自然に対しての敬意が薄れていると思います。地方へ行くとそうでもないですが、都会で暮らす人を見ていると、それどころじゃない、という感じです。温暖化で地球がおかしくなっているし、沖縄は「台風の道」と言われていましたが、最近では台風来ないですよ。
HMV
逆に変ですね。
古謝 季節がおかしい。地球に住んでいる地球人が、真剣に考えなくてはならない時期かなと思います。
HMV
深刻な問題ですね。
古謝 土地を売る人にとっては高く売れるほど暮らしは楽になりますが、その後のことまで考えないですからね。そういう世の中になってしまったことが情けないし、寂しい。
HMV
このアルバムを通して未来の人たちへ、自然を大事にしないといけないと伝えていらっしゃるようですね。
古謝 自然があるから自分達は普通に生活できるのだということを忘れないで欲しい。でも、沖縄はまだ良い方かもしれません。悲しいけど、基地があるから、神様が宿る昔の森がそのまま残っているのです。
HMV
不幸中の幸いですね。
古謝 電気工事の人が言ってました。森の中で見たこともない爬虫類がいたって! 良い所も残っているので、まだいいかもしれません。でもこれ以上自然を壊さないで欲しい。
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【古謝美佐子バイオグラフィー】
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1954年沖縄県嘉手納町生まれ。沖縄民謡歌手。初代ネーネーズのリーダー。基地の町に生まれ、幼少の頃から沖縄民謡に親しみ、小学生から舞台に立つ。9歳でレコードデビュー・・・
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