ムジカ・アンティクヮ・ケルン

2006年7月4日 (火)

ムジカ・アンティクヮ・ケルン来日！

レオンハルト、アーノンクールと並ぶ古楽界の重鎮、ラインハルト・ゲーベルがついに来日します。プログラムは極めつけ、バッハ「フーガの技法」です。作品の実演に接するのであれば、MAKをおいては考えられません。演奏解釈や音楽性が問われる難曲中の難曲。1つのテーマをめぐり、様々に展開されてゆく稀有な楽曲。楽譜に鏡を向かいあわせたかのように、すべての音符を反転させる驚愕のフーガなど、複雑さの点でも謎多き藝術作品です。ドイツ・グラモフォン、アルヒーフ・レーベルでの記念碑的ＣＤ録音からすでに四半世紀を迎えるいま、その藝術はさらなる深淵に臨もうとしています。ひとりの藝術家のたどりついた答えとは・・・？その実演に立ち会う貴重な夜となるでしょう。
　実は、ゲーベルは本年末でヴァイオリン奏者としては終止符を打ちます。来年からは指揮と音楽学に専心すると表明しています。MAKはこれにより解散となります。ゲーベル率いるMAKを聴くチャンスはもう二度とないのです。富山、東京×2、大阪の4回のみの公演です。

【プロフィール】
ムジカ・アンティクヮ・ケルン
MUSICA ANTIQUA KÖLN

MAKは、1973年にラインハルト・ゲーベルとケルン音楽大学の友人たちによって創立された。当初は、バロック時代の教会音楽と室内楽を中心に活動。1979年に、ロンドンのクイーン・エリザベス・ホールでデビュー、続くオランダ・フェスティバルでの演奏により、国際的にも注目されるようになった。更に４年後には、オーケストラをバックに初めて大々的な演奏を実現した。どのアンサンブルよりも早く、1978年よりアーカイブ・プロダクションの独占契約でドイツ・グラモフォン社と提携している。そのレコーディングは、世界的に高く評価され、一連の国際的賞を受賞したが、中でも特にグランプリ・ドゥ・ディスク、グラモフォン賞、ドイツ・レコード批評家大賞、ドイツ・フォノ・アカデミーのエコー・クラシック賞、セシリア賞を、再三受賞したことは特筆に値する。最近特に注目を浴びたのは、高い評価を得た映画「王は踊る」の音楽のレコーディングであった。ドイツ・グラモフォン社から発売されたサウンドトラックは2001年にエコー・クラシック賞を受賞している。

ラインハルト・ゲーベル
REINHARD GOEBEL

ムジカ・アンティクヮ・ケルンは、創設者であり指揮者でもあるラインハルト・ゲーベルの存在を抜きにしては考えられない。12歳でヴァイオリンをはじめケルン音楽大学で、伝説的なコレギウム・アウレウムのコンサートマスター、フランスヨーゼフ・マイアーに師事した後、難解な現代音楽の総譜の権威であるサシュコ・ガブリロフの下、エッセン市のフォルクワング大学で学んだ。更に、エドゥアルト・メルクスの元で集中講座を受けたほか、数年にわたりマリー・レオンハルトの指導も受けた。ケルン大学では、音楽を専攻したが、その時身につけたレパートリーの豊富な知識は、後にコンサートやレコーディングで活かされている。1997年には模範的な解釈と音楽研究家としての活動に対し、ドイツ、ノルトライン・ヴェストファーレン州より表彰を受け、また2002年には、ゲオルク・フィリップ・テレマンの出生地、マグデブルク市よりテレマン賞も受賞した。　

【公演日程】
ムジカ・アンティクヮ・ケルン
ラインハルト・ゲーベル
Ｓ．シャイト／4声のパヴァン
Ｊ．Ｓ．バッハ／フーガの技法

MUSICA ANTIQUA KÖLN
REINHARD GOEBEL

2006年10月日本公演スケジュール

１０月４日（水）7:00p.m. 富山市民プラザ・アンサンブルホール　
(主催：(財)富山市民文化事業団／富山市)
全席指定￥6,500 ℡076-445-5511

１０月５日（木）7:00p.m. 東京文化会館小ホール (主催：アレグロミュージック)
全席指定Ｓ￥6,000 Ａ￥5,000 Ｓペア・シート￥11,000
℡03-5216-7131 アレグロミュージック

１０月６日（金）7:00p.m. トッパンホール（主催：トッパンホール）
全席指定￥6,000 学生￥3,000
℡03-5840-2222 トッパンホールチケットセンター

１０月７日（土）6:00p.m. いずみホール (主催：エラート音楽事務所/アレグロミュージック)
全席指定Ｓ￥6,000 Ａ￥5,000
℡075-751-0617 エラート音楽事務所

招聘：株式会社アレグロミュージック
〒102-0083　東京都千代田区麹町2-8-1-202
Tel：03-5216-7131　 Fax：03-5216-7130

【公演曲目】
Musica Antiqua Köln

Johann Sebastian Bach
Die Kunst der Fuge | The Art of Fugue

ザムエル・シャイト　　　4声のパヴァン(1621 ハンブルク)
Samuel Scheidt
1587 – 1654 Pavane in a "a quattro" (Hamburg 1621).

ヨハン・ゼバスティアン・バッハ　フーガの技法
Johann Sebastian Bach　Die Kunst der Fuge | The Art of Fugue BWV 1080
1685 - 1750

第1コントラプンクトゥス
Contrapunctus 1 (violin, viola I/II, cello)

第2コントラプンクトゥス
Contrapunctus 2 (cembalo)

第3コントラプンクトゥス
Contrapunctus 3 (cembalo)

第4コントラプンクトゥス
Contrapunctus 4 (violin I/II, viola, cello, cembalo)

8度のカノン
Canon alla Ottava (cembalo)

第5コントラプンクトゥス
Contrapunctus 5 (violin, viola I/II, cello)

第6コントラプンクトゥス～フランス様式の4声のフーガ
Contrapunctus 6, a 4, in Stylo Francese (violin I/II, viola, cello, cembalo)

第7コントラプンクトゥス～拡大と縮小の4声のフーガ
Contrapunctus 7, a 4, per Augmentationem et Diminutionem (violin I/II, viola, cello)

10度のカノン～3度のコントラプンクトゥス
Canon alla Decima, in Contrapunto alla Terza (cembalo)

第9コントラプンクトゥス～12度の4声のフーガ
Contrapunctus 9, a 4, alla Duodecima (violin I/II, viola, cello)

第10コントラプンクトゥス～10度の4声のフーガ
Contrapunctus 10, a 4, alla Decima (cembalo)

第8コントラプンクトゥス～3声のフーガ
Contrapunctus 8, a 3 (violin, viola, cello)

第11コントラプンクトゥス～4声のフーガ
Contrapunctus 11, a 4 (violin I/II, viola, cello)

12度のカノン～5度のコントラプンクトゥス
Canon alla Duodecima in Contrapunto alla Quinta (cembalo)

第12コントラプンクトゥス～4声の鏡像のフーガ正立形
Contrapunctus 12, a 4, Rectus (viola I/II, cembalo)

第12コントラプンクトゥス～4声の鏡像のフーガ倒立形
Contrapunctus 12, a 4, Inversus (violin, cello, cembalo)

第13コントラプンクトゥス～3声の鏡像のフーガ正立形
Contrapunctus 13, a 3, Rectus (violin I/II, cello, cembalo)

第13コントラプンクトゥス～3声の鏡像のフーガ倒立形
Contrapunctus 13, a 3, Inversus (violin I/II, cello, cembalo)

拡大と縮小のカノン
Canon per Augmentationem in contrario Motu (cembalo)

3つのテーマのフーガ(第14コントラプンクトゥス)
Fuga a 3 Soggetti (Contrapunctus 14) (violin, viola I/II, cello)

【公演メンバー】

ムジカ・アンティクヮ・ケルン | ライハルト・ゲーベル
MUSICA ANTIQUA KÖLN | REINHARD GOEBEL

マルグレット・バウムガルトル(ヴァイオリン)
Margret Baumgartl - violin - P.G. Rogeri, Brescia 1713

ラインハルト・ゲーベル(ヴァイオリン)
Reinhard Goebel – violin - Jacobus Stainer, Absam 1665

カールハインツ・ステープ(ヴィオラ)
Karlheinz Steeb – viola - Lorenzo Storioni, Cremona 1780

クラウス=ディーター・ブラント(チェロ)
Klaus-Dieter Brandt – cello - Sebastian Wolfram, München 1776

レオン・ベルベン(チェンバロ)
Leon Berben - cembalo – Jan Kalsbeek, Holland 2000
*来日メンバーは変更になる場合がございます。