ムラヴィンスキーも認めた凄すぎるカヒーゼ

2016年4月4日 (月)

これは凄い、カヒーゼの『幻想交響曲』

大好評のジャンスク・カヒーゼ[1936-2002]の遺産シリーズ、お待ちかねの次アルバムの登場です。
　ベルリオーズの幻想交響曲はLP時代にグルジア国立響と録音していて、知る人ぞ知る評判の演奏となっていましたが、入手困難なのと、音の状態があまり良くないのが難点でした。何と彼は円熟期の1997年にこの曲を再録音していました。それをリマスタリング。第４楽章の「断頭台への行進」や第５楽章のコーダの大きな盛り上がりなど、カヒーゼの面目躍如ですが、第２楽章の優雅な風情など「グルジアのカラヤン」と評されるのが納得できる魅力にあふれています。
　興味津々なのがドビュッシーとラヴェル。『ダフニスとクロエ』の色彩の渦や『ラ・ヴァルス』の乱舞など録音の良さもあいまって、カヒーゼの優れた統率力とバランス感覚に驚嘆させられます。（キングインターナショナル）

【収録情報】
Disc1
● ベルリオーズ：幻想交響曲 Op.14
● ベルリオーズ：ハンガリー行進曲（『ファウストの劫罰』より）

Disc2
● ドビュッシー：夜想曲
● ラヴェル：『ダフニスとクロエ』第2組曲
● ラヴェル：亡き王女のためのパヴァーヌ
● ラヴェル：ラ・ヴァルス

　トビリシ交響楽団
　ジャンスク・カヒーゼ（指揮）

　録音時期：1997年
　録音場所：トビリシ、ジャンスク・カヒーゼ・センター
　録音方式：ステレオ

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カヒーゼ幻のリヒャルト・シュトラウス

旧ソ連時代に熱心なファンを有していた巨匠指揮者ジャンスク・カヒーゼ。彼が最晩年に残した数々の録音が、最新リマスタリングを施されて続々と日の目を見ています。
　このアルバムは驚きのリヒャルト・シュトラウス作品集。『英雄の生涯』の語り口の巧さは、まさに名人芸。オーケストラの色彩豊かな響きも魅力です。カップリングはカヒーゼ十八番のカンチェリと、アルメニアの作曲家テルテリヤンの交響曲。カンチェリ独特の「緩い」音楽を自在に表現。ことに交響曲第３番はカヒーゼの録音で入手できなかったもののため貴重です。（キングインターナショナル）

【収録情報】
Disc1
● R.シュトラウス：交響詩『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯』 Op.28
● R.シュトラウス：：交響詩『ドン・ファン』 Op.20
● R.シュトラウス：：交響詩『英雄の生涯』 Op.40

Disc2
● テルテリヤン：交響曲第3番
● カンチェリ：交響曲第3番

　トビリシ交響楽団
　ジャンスク・カヒーゼ（指揮）

　録音時期：1997年
　録音場所：トビリシ、ジャンスク・カヒーゼ・センター
　録音方式：ステレオ