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【連載】クラムボンmito×MMMatsumoto 『MMM Radio Psychedelic』(44) MMM Radio Psychedelicへ戻る

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2015年12月10日 (木)

『MMM Radio Psychedelic』×「3.10MMM」× HMV

音楽雑誌「MARQUEE」で好評連載中のクラムボン・mitoさんと MARQUEE編集長・MMMatsumotoさんによる「3.10MMM」が、 WebDice上でネットラジオとして配信!その名も『MMM Radio Psychedelic』。2人による音楽談義がギュッと詰め込まれた、他では聴けない超レアな番組。 HMV ONLINEでは「3.10MMM」と『MMM Radio Psychedelic』で紹介したアイテムを合わせてご紹介!必聴必読です!



mito from clammbon

mito クラムボンのベーシスト。いくつかのソロプロジェクトや多方面のアーティストのプロデュース活動も活発に行うオールラウンド・プレーヤー。
  clammbon オフィシャルサイト

MMMatsumoto from「MARQUEE」

MMMatsumoto ポップカルチャーとマニアックな視点で独自な音楽を紹介する音楽雑誌「MARQUEE」の編集長。
  MARQUEE オフィシャルサイト



どもです、ミトです!!お待たせいたしました『MMM Radio Psychedelic』vol.44の配信開始です!

さて、皆さん。前回のMMMをお聴きになった人はもうご存知かと思いますが、今回のこの44回目の放送を以ってこの番組は最終回になります!!!

理由は先の放送でもいいましたが、言わゆる僕の今のベクトルが「聞いている音源を紹介」することより、「作った音源を紹介する」方向に徐々に向いてきたということです。

そのことに気がついて「あ、いまはこの”作る”作業に没頭しなきゃいけない時期かも!」と感じ、一回リスタート的な意味も込めて、MMMastumotoさんとお話しし、今回ここで一旦終了しようということになりました。

いやはや、、、でも改めてこの6年間を思い返してみると、本当にすごく濃い、深い活動をしてきたなあと驚いています。

自身のルーツと言って憚ることのないプログレだったり、ポストロック、ニューウェイヴをMMMatsumotoさんに語り尽くす時間は、自分に「その音楽の復習と応用、そこから発する問題提起」を頭の中だけではなく、改めて言語化し”自身の課題”として保管することのできるとっても重要な時間でした。

そしてMMMastumotoさんが毎回持ってくる音源から見える「批評家としての音楽のあり方」にも、いつもいつも深いインスピレーションを受けたりしました。特にアイドル路線へ完全にシフトしてからのMMMatsumotoさんの洞察力の鋭さは、まさに目を見張るもの。本当にすごいエネルギーと情熱を僕に見せてくれました。

それによって、今僕がやらなければいけない音楽活動が所々見えてきたのも事実。
実際この6年間の配信がなかったら、『2010』や『triology』みたいな作品は絶対できなかっただろうなあと本当に感じます。

それもこれもこの番組を支えてくれたHMVのみなさま、webDICEのみなさま、そしてMARQUEE含め編集長MMMatsumotoさんのおかげです。本当に長々とこんな脈略のない番組に付き合っていただき、心より感謝いたします!!

でもでも!さっきも言った通りこれはあくまでリスタート!!
期を見てまた新たなトピックをみなさんにお届けできますように、日々構想を練っていこうと思います!

で、最後にふさわしいプログラムは何か?とMMMatsumotoさんと話して決まったのがこのKing Crimson!!!やっぱりこのPodcastはプログレに始まりプログレに終わる!これに尽きます!!!

最後ともあって大ボリュームのMMM!!!
改めて皆さん、いままで本当にどうもありがとうございました!!!
そしていつものように。

では、いってみましょうか!!!


【MMMRadio Psychedelic Vol.44】
音楽雑誌「MARQUEE」とMMMRadio Psychedelicで紹介したPlay Listをご紹介

1st set  KING CRIMSON 『Starless And Bible Black』


“The Great Deceiver”(1974)
個人的にはあの『太陽と戦慄』、そして『RED』という強烈な盤に阻まれた、ちょっとまとまりの見えない盤というイメージの強かったこのアルバム。でも、これが異様によく聴こえるようになる瞬間があって、それはまさに僕らクラムボンチームが小淵沢で作業し、僕のデモを元にレコーディングしていく方法から、セッションで曲を立ち上げてゆく時期の、まさにその流れ。偶然というにはハマりすぎているかもしれないが、このアルバムも初めてクリムゾンチームがスタジオレコーディングから離れて、ライヴレコーディングでのセッションを音源に入れてゆく時期。そうやって聴いてみると、まさに今までのクリムゾン音源に比べて、若干の“隙を感じる”瞬間があるから面白い。まさにこの“The Great Deceiver”の出だしのバタバタとしたドラムのグルーヴ、そしてアンビエンス(残響)たっぷりの音場は、決してスタジオのように調整の取れていない中でこそできる「危うさ」と「風通しの良さ」、その両方を内包している。そして蛇足になるが、このアルバムに入っている“Trio”を聴くたびに、“セッションレコーディング”というスタイルの奇跡を感じる。何が凄いって、あの手数王のビル・ブラッフォードがその場にいるのにも関わらず、余りのロバートほか3人のアンサンブルの美しさに、1音たりとも発することがなかったのがこの音源なのだから!!!
解説 by mito


mito 「邦題『暗黒の世界』」
MMMatsumoto 「最初から終末感漂ってるね(笑)」
mito 「クリムゾン的には珍しく、ライブ録音とスタジオ録音を一緒にやってて。ライブって、危なっかしい破綻する手前のギリギリのせめぎ合いが良くって。(ロバート・)フリップさんは段々ジャズ的なインプロを好んで、それを上手くレコーディングに収めようと」
MMMatsumoto 「ライブ・アンサンブルとしてこの面子が良かったんですよ、たぶん」
続きをWebDiceで聴く!  

2nd set  KING CRIMSON 『In The Court Of The Crimson King』


“21st Century Schizoid Man including Mirrors”(1969)
今でも覚えている。初めて中学1年になって、親父の持ってるレコードコレクションの棚を開き、最初に目に映ったのがこのレコード。「なんだこれ?」と何も考えずにテープに録音し(その時はただただ通学路の暇つぶし用に片っ端からテープにダヴィングしていたから、ボリュームもオフにしてひたすら録音だけしてました)、その日の朝にウキウキでイヤフォンを耳にかけて再生ボタンを押した瞬間「な、なんだこの禍々しい音楽は、、、」とひっくり返りそうになった。聴いているうちに強烈な不安定感に襲われ、途中つつっと流れる汗がこの音楽によるものなのか、制服が衣替えの季節に入ってすぐだったからなのかわからなくなる感じ。でもその2〜3日、行きも帰りもずっとこの音源を聴いて、その不安定感に酔いしれていた自分。ぶっちゃけこれをプログレと気づくにはまだ1年以上のインターバルが必要だったけれど、その頃から僕は完全にこの世界の虜になっていたんだなあと、つくづく思い知らされる。あの最後の全員がノイズ化して全てが崩壊する瞬間と、突如それが消えて安息が訪れると思ったすぐに、またあの破壊的なノイズが襲ってくる時の「してやられた!!」感。あの衝撃と興奮が、いつも僕の潜在下の中に潜んでいるんだなあと。
解説 by mito


mito 「当時アナログで聴いてたんですけど、何の音か分かんなかったっていうか最初」
MMMatsumoto 「音重なるとね」
mito 「“シンセ?”みたいな。あとになってよくよく聴くと、管楽器とギターがユニゾンしてる」
MMMatsumoto 「日本はカラーテレビがまだ家庭に普及してなくてさ、都電が走ってる時代にコレだもんね(笑)」
mito 「強烈ですよね(笑)。リマスターっていつも“またか”とか言ってるんですけど、ヲタ的な発見を楽しめるほど内容物に深みがある」
続きをWebDiceで聴く!  

3rd set  KING CRIMSON 『In The Wake Of Poseidon』


デビュー作『宮殿』がジャケ含め強烈なインパクトだったせいで陰に隠れがちな2ndアルバム、邦題『ポセイドンのめざめ』。率直なところ、アルバムの曲構成が『宮殿』に似る。ソリッドで強いインパクトを放つM1“Pictures Of A City(冷たい街の情景)”で始まり、アコギとフルートそして繊細味あるソフトヴォーカルが心地良すぎる“Cadence And Cascade(ケイデンスとカスケイド)”、そしてタイトル曲でのメロトロンを存分に使用したドラマティックナンバーなど。違いと言えば、“Peace(平和)”という小曲がインタールードのように現れてアルバム全体に物語性を加えていることと、当時超先鋭のブリティッシュ・フリージャズマン、キース・ティペットがゲスト参加した事。“Car Food”という曲で奔放なピアノをブチまけていてアルバムのフックともなっている。1st『宮殿』は各メンバーの意見のぶつかりと結集の中から奇跡的なバランスを持って生み落とされた作品だっただけに、直後から次々とメンバーが脱退。ロバート・フリップがグループを存続させようと、様々なゲストを迎えつつ制作したのが、この『ポセイドンのめざめ』だった。つまり過渡期の作品。それゆえのツメの甘さを感じるが、同時にその隙間から最初期クリムゾン特有の詩情性豊かな響きが溢れる作品でもある。多分に、グループの作詞を担当しコンセプト面をフリップとシェアしていたピート・シンフィールド的なアルバムとも言えそうだ。
解説 by MMMatsumoto


MMMatsumoto 「いろんなメンバーが抜けてく中で、面子が固まらない内に作ってった感じがするから、この時は大変だったと思うんですよ」
mito 「フリップをメインにして流動的にメンバーが変わっていくスタイル、“プロジェクト”なんだけどバンド名を冠していたのは(当時としては)画期的かも」
MMMatsumoto 「当時、結構斬新なことやってるんだけど、今思うと“引っ掻いてる”ようで実はマナーがあるって感じがする。品がある」
mito 「なるほどね。イギリス的っていうか紳士的な音楽としてクリムゾンを捉えたことはなかったかなぁ」
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4th set  KING CRIMSON 『Lizard』


キング・クリムゾン史で多分最も多難だった時期が、この作品をリリースしていた1970年頃だ。なぜならメンバーが固定しなかったから。と言う以上に、1st『宮殿』リリース後、4th『アイランド』に至るまでのキング・クリムゾンは、バンドとして実態がない。その間に制作された『ポセイドン』と『リザード』は、フリップがスタジオワークで仕上げた作品だ。実際ライヴ活動も例外的なTV出演を除いて行われていない。が、前作でのキース・ティペットの参加から始まるブリティッシュ・フリージャズメンからの刺激も大きかったか、様々な音楽実験が行われており、そうしてクリムゾン流に完成させたのが、この『リザード』だったはず。と言うのも、本作には多数の上記ジャズメンも参加するが、彼等の奏でる管楽器のニュアンスは、当時のブリティッシュジャズの先端で流行りでもあったオーケストラジャズそのものだ。これを非常に緻密に構築した典型的な曲が20分越えの組曲“リザード”。当時フリップがYESにギタリストとして誘われていたという話もあり、その絡みからかYESのジョン・アンダーソンがゲスト参加して、あの美声を聴かせてくれたりもする。歌と言えば、この時期ゴードン・ハスケルがヴォーカルのメインだが、小誌が大昔発行したクリムゾンの別冊中でも本人が話していたように、フリップとの軋轢は激しく、クリムゾンのヴォーカリストは懸案の一つだったかもしれない。アルバムは全てが型破り過ぎる“Cirkus”で幕を開け、個性的なアクの強い曲が並ぶ。フリップからのブリティッシュジャズへの回答とも言えるこの作風は、次作『アイランド』へ継承されるが、あちらが“静”なら、こちらは断然“動”。いや“狂”と言うべきか。このアルバムにしかない唯一独特のクリムゾン像がある。
解説 by MMMatsumoto


MMMatsumoto 「1970年頃でしょ?これって。レコーディング技術がどんどん進んでる時期で、(いろいろ)試したっていうのもあるんだよ。例えばドラムの音がこの大きさなのに、メロトロンの音量がこれでいいわけ?とかさ」
mito 「バランスがイビツというか。1st・2ndっていうのはロックとジャズ的な…構築的なモノの融合、それが破綻するギリギリみたいな感じだったんですけど、構成美でより演出をタイトに出来るんだな、ってのを見つけたのがこの『Lizard』だったのかなって。すごいなって思うのは、“ロックの幅を越えない”ような感じがいつもあるんですよね」
MMMatsumoto 「基本ジャズなんだと思うんですよ。でもジャズに行かないんだよね。ちゃんとロックの範疇」
mito 「そう!そうなんですよ」
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5th set  KING CRIMSON 『Islands』


“Islands”(1971)
実はずっとこの曲を聴くたびに「この感じ、、、何か絶対別のバンドで同じ印象受けるんだよなあ」とずっと思っていたのだが、最近やっとわかった(答えは収録を聴いていただければ)。いやあ、しかしこの曲の静寂から生まれる混沌、そして救いを感じるホーリー感。孤島をテーマに自身の孤独とその寂しさ、そこから生まれる自身とは別の世界との邂逅を憂うリリックが、しっかりとここまで音楽と寄り添っていると、たとえ英語がわからなくてもその意味合いを読解できてしまう。それがいわゆる名曲と言われるものなのだろう。ちなみにこのアルバムで僕は初めてポリリズムの妙を知ることになる。フリップのアコギがあまりにも素っ頓狂に聴こえていたのに、ある時突然「これはちゃんと譜面通りに弾いてるんだ!しかも拍数はずれているのに、必ずどこかでしっかり合う!すごい!!」と思ったのはこのアルバムの1曲目の“Fomentera Lady”。他にもこのアルバムで随所に飛び出すフリップ御大のギターのリズムは今聴いても新鮮。決してクリムゾン をお勧めする時に最初に挙げるアルバムではないけれど、この中にある音像といいアイディアといい、今でも僕をゾクゾクさせる。
解説 by mito


mito 「ピート・シンフィールドの歌詞がすごくスムースに聴こえる、メロと干渉しない、とても美しく流れていく、という境地に至ったのがこの辺り」
MMMatsumoto 「そう思います」
mito 「ですよね。クリムゾンの歌詞…このあともっとイビツになってくんですけども、そのイビツさではなく、構成力も優れていて」
MMMatsumoto 「“静けさ”もちゃんと録音されてる感じがするんだよ。その空気が録音されてる感じ」
mito 「ピート・シンフィールドのリリックって“聴きたくなる”んですよ。耳をすませたくなる」
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6th set  KING CRIMSON 『Larks' Tongues In Aspic』




邦題『太陽と戦慄』。実質的にフリップ以外ブルースメンの集まりだった『アイランド』期クリムゾンを解散させたのは当然だった。それは当時のライヴでのインプロヴィゼーションを聴けば瞭然。ブルースセッションはフリップが目指すところではなかったからだ。メンバーが流動的だった中で突貫に組んだかのような『アイランド』クリムゾンを解散したのは、理想のクリムゾンの形を作る為という積極的理由でしかなかったように思える。が、最初から新バンドの青写真があったわけではなかったはず。少なくともアンビエントへ移行し始めたENOと、まずミニマルミュージック作『No Pussyfooting』を制作しており、これは『太陽と戦慄』に先立ったライヴでもオープニングSEとして使用されている。今思えばこれは『ディシプリン』クリムゾンの芽生えでもあるが、バンドはこれとは別に動き始める。それがジョン・ウェットン(b & vo)、ビル・ブルッフォード(ds)、デヴィッド・クロス(vln)というロックバンド編成で、ここに前衛美術家ジェイミー・ミューアが参加して彼がバンドに刺激を与える形となる。そうして生まれたのが“太陽と戦慄”(特にPart 1)という本当にクリムゾンにしか作れない長尺のインストナンバーだった。個人的には最もクリムゾンらしい曲はこの曲と言いたい。誰にも作れていないタイプの曲だから。極度の焦燥感・危機感と一転しての平静感が同居していて、近代クラシックの影響大だけれどもロックニュアンスであるというクリムゾンの粋を結集した曲。アルバム構成も“太陽と戦慄Part 1”に始まり“同 Part 2”で終わり、その間にウェットンのハスキーな歌声を活かしたロックバンド編成のメロディックな小曲が配置されている。小曲群が小じんまりとしているのは、バンドが始まってすぐの時期にありがちなプロット的な完成度にとどまっているせいか、と。
解説 by MMMatsumoto


mito 「ELPってのはある種ザックリしてるっていうか。フリップがクラシックやジャズの解釈をすると考え抜かれてる」
MMMatsumoto 「噛み砕くんだよね。フリップのモノになってる」
mito 「出アタマ(1st Set)でも言いましたけど、サックスとギターを混合させてリフを作るってのは革命だと思ってるんですけど、それをシンセで出そうと思ったのが今のEDMのブラスリードみたいなもんだと」
MMMatsumoto 「そうかも!」
mito 「倍音と倍音のぶつかりで音を太くすることも、何か理由があってやったんだと思うんですよ」
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7th set  KING CRIMSON 『RED』




『RED』発表後のツアースケジュールには、日本公演が記載されていた。本当に残念で仕方ない。トリオ編成でのロックバンドとして最強時期のクリムゾンが観れるチャンスがあっただけに。フリップは他メンと相談することなくクリムゾンの解散を告げることに。そこには後にNYパンクやニューウェイヴとも連動するENOの影響、もしくは彼を通しての次なる時代の刺激、その予感があったからなのではないかとも思う。実際『RED』期のライヴを聴くとインプロヴィゼーションすら完成されているレベルで、この3人編成の伸び白は期待出来ないレベルだったとも思う。よく考えれば、ほぼルーズでヘヴィなリフで聴かせるタイトル曲の、ミニマリズムともある意味やっつけとも言える作風は、何を意味するのだろうか。最も歌詞メロディ共に充実している“Starless”は、本来前作『Starless And Bible Black』用に書かれた曲。“Fallin' Angel”や“One More Nightmare”もヴォーカル曲として充実しているもののメイン曲ではない。もしかするとフリップは、ロックバンドというもの自体に限界を感じていたのでは?と思ってしまう。それゆえの解散。次なる『ディシプリン』クリムゾンの事を思うと、そうも思えてしまう。裏ジャケットのREDの領域に針が振り切れている意味については昔から話題にされてきたけれども、少なくともバンドの状況を反映していそうだ。とは言いつつ、この時のバンドはライヴにおいても充実していて完成度も高い。メタル方向へ足を延ばした今では、『RED』と言えばクリムゾンの代表作。アルバムの出自はさておき、ストレートにリフやヴォーカルが聴けて、特にリズム面のカッコよさはハンパないです。
解説 by MMMatsumoto


mito 「Wikiとかで見ると、カート・コバーンが一番影響を受けたアルバムがこれだと」
MMMatsumoto 「一番ロック・トリオの分かりやすい形をしてる」
mito 「『RED』がプログレ・アルバムではなくロック・アルバムと言われる所以は、まさにこのトリオのアンサンブル力」
MMMatsumoto 「解散するにもパワーがいると思うんだけどさ、またそれで前と違うフェイズでクオリティの高いモノを作り上げるってのを繰り返すのは、出来るのかね?何回も」
mito 「“代謝の良さ”ってのはクリムゾンの中でも特徴なのかも。だからこんなにスタイルが変わっても面白くて斬新」
続きをWebDiceで聴く!  

8th set  KING CRIMSON 『Discipline』




“Thela Hun Ginjeet”(1981)
いわゆる『太陽と戦慄』や『RED』、ましてや『クリムゾンキングの宮殿』が好きな人にはこのアルバムはちょっと趣向が違いすぎる気がするかもしれない。しかしこのアルバムができた時代、そしてその時代に鳴らされていた音楽シーンを考えると、今となっては「フリップさんはなんて時代を先取りしてたんだ、、、」と驚愕する。この時のフリップ御大が目指していたのはスティーヴ・ライヒやフィリップ・グラスのようないわゆるミニマル音楽だったという。その中に含まれる複雑化されたリズムが生む恍惚をバンドで表現していった結果、まさに現代の4つ打ちバンドみたいな異形さを持ち合わせたギターロックのフォーマットを作ってしまっていたのだから、どんだけ先見の明があったんだとちょっとびっくりする。ちなみにこのアルバムがトーキング・ヘッズの『リメイン・イン・ライト』と似ていると話が出るけれど、フリップ御大とブライアン・イーノはずっと親友で、二人で揃ってよくあちこちのミニマル・ミュージックのコンサートに行ってたというのは実は結構知られていないエピソード。
解説 by mito


mito 「今までのクリムゾンの流れでいくと、また新生になったなとか言われますけど、実は着想的にはずっと前からあっただろうし、イーノとフリップは同じことを考えてたんじゃないかなと。フレーズの弾き方もだいぶ変わってきて。高速アルペジオを多用し出したのがこの頃ですね」
MMMatsumoto 「時代がジャズやブルース・ロックではないと思ってたんだと思う。時代の流れをちゃんと掴んでた」
mito 「とにかくすごいなって思うのは、尽きない発想力。どんどん変化してるんだけどもクリムゾンと言わせてしまう、ブランド・看板を持ち続けるロバート・フリップという人間が、すごく音楽を…なんて言ったら良いのかな、愛してるから(笑)こういうことになっていくんだろうと」
MMMatsumoto 「一番プログレッシヴなのはロバート・フリップなんだと思うんですよ。更新してく感じっていうか」
mito 「プログレ=進化ですからね」
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【今月のMARQUEE】



MARQUEE Vol.112 [2015年12月10日 発売]

今回のマーキーは、2012年6/10発売のVol.91・ももクロ表紙の『特集 超アイドル主義』と同じく、時代のキモ的な号です。特集は連結で73ページ、『第三期アイドルブーム ブレイク前夜』〜「アイドルからモデルへ」「原宿がアイドルの第二の聖地になる」〜です。向こう3年間程を見越しての特集になります。
その表紙&第一特集17PはKiss Bee。表紙はそのリーダーの鷹野日南さんを抜擢。“カワイイ”文脈がアイドルを吸い上げる時代の典型的新世代グループで、CDよりもSNSで広がる今のグループでもあります。踊ってみた“本能寺の変”の女子高生達としても有名で、約10本程のYouTube再生回数が1年経たずして計1000万回というグループです。本格的なプロップでのファンタジックな大量撮影と、上昇中のグループの現状を2種類のインタビューで。
続いて、実際にモデルでもある夢みるアドレセンスを裏表紙&第二特集10Pで。志田友美さんと山田朱莉さんは別衣装でモデル撮影も行いました。で、新曲やツアーファイナルライヴについてのインタビューが超アウァンギャルド! 大爆笑ものになってます。これは必読を。いかにメンバーの個人パワーが強いか、それも伝わるはず。
そして今回の乃木坂46が、齋藤飛鳥さんの単独取材10Pと、定例の川後陽菜さんの連載4Pの計14ページで。飛鳥さんはほぼ写真集級かと。キーワード“モデル”で躍進したこの1年をロングインタビューで。川後さん連載のゲストは能條愛未さん。ちょっと特殊なX'masヴァージョンです。
そしてそして連結特集のメインの一つにして、今アイドル通・業界内で最も話題の原宿駅前パーティーズを、Book in Book形式14ページで特集。原駅ステージA、ふわふわ、原宿乙女、ピンクダイヤモンド、全グループを撮り下ろし&インタビューしています。新世代アイドル/ガールズグループの筆頭格。 この連結特集のイベント編では、ラフォーレミュージム原宿で定期開催されているアイドルライヴ×ファッションショー・イベント、iCON DOLL LOUNGEをレポ、そしてこのイベントの定例連載では、東京パフォーマンスドールから小林晏夕さんと飯田桜子さんが登場! 「原宿」「DANCE」「モデル」「お互いが語る人物像」のキーワードで掘り下げました。
そして特集中には新連載もふたつスタート! ひとつがわーすたさん、もうひとつが滝口ひかりさん(drop)です。 そのdropさん、妹分であるまねきケチャさんも、撮影&インタビューで初掲載。同じく原宿拠点の神宿さんも掲載。その他、原宿絡みでは、sora tob sakanaさん、虹のコンキスタドールさん、原宿物語さんも。
後半は、SKE48内の新ユニット、ラブ・クレッシェンドからスタート。以下もほぼ全記事とも撮り下ろしで。Dorothy Little Happyとcallmeは、新作の事と、そこに至った経緯を率直にお聞きしています。その他、PassCode、ひろしまMAPLE★S、RYUTist、ベースベールガールズ、中根もにゃ(STARMARIE)さんの1万字インタビュー、大和さゆり(東京CLEARS)さん、桃井美鈴(ラストクエスチョン)さん、ミズキ(エルフロート)さん、WHY@DOLL、2O Love to Sweet Bullet、異国のファルマチスタ、マボロシ可憐GeNEも掲載。
新連載では転校少女歌撃団もスタート! いつもの乙女新党、PREDIANNA、GALETTe、FYT、CAPSULE、ASOBI SYSTEM、クラムボン・ミト(今回が最終回です!)、People In The Box・波多野裕文、アーバンギャルド・松永天馬(最終回です!)も、もちろん掲載!

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【クラムボン最新アルバム】



クラムボン『triology』 [2015年03月25日 発売]

結成20周年を迎えたクラムボン、アニバーサリーイヤーのリリースを締めくくるオリジナルアルバムが遂に完成。 2010年にリリースされた『2010』以来5年ぶりとなるオリジナルアルバム『triology』。今作は、新規に書き下ろされた充実の楽曲群に加え、既にライヴでも演奏され菅野よう子とのコラボレーションでも話題の先行シングル「yet」、シングルとして発売されクラムボンのライヴ定番曲としてもお馴染みの「ある鼓動」「Rough & Laugh」「はなさくいろは」を収録。シングル楽曲は、全て今作用のアルバム・バージョンとして新規にアレンジ&レコーディングされている。また、新曲として「yet」とともにライヴでも演奏され、そのサウンドメイキングとパフォーマンスで、オーディエンスの度肝を抜いた話題曲「アジテーター」も収録。
本作は4形態でリリース。初回限定盤には、2015年2月11日(水・祝)に行われた代々木公園でのフリーライブの模様を収録したDVDが付属。 Blu-ray audio盤にはアルバム収録曲のインストver. 10曲を含む全22曲収録となる。
  詳細はこちら
  20th特設サイト




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