HMVインタビュー:DRADNATS

2011年9月9日 (金)

interview

DRADNATS

DRADNATSの2枚目となるフルアルバム『OVERTAKE』が9月14日に発売になります!待ち望んでいたファンを裏切らない大名盤です。今回もDRADNATSの皆様にインタビューさせていただきました。2回目のご登場になります。それでは、DRADNATSインタビューをお楽しみください。

---2ndフルアルバム『OVERTAKE』の完成おめでとうございます。本当に待った感がありました。1stから3年開きましたもんね。この間にアルバムを出そうという話はなかったんですか?

山本:ありましたよ、全然。

---あったのに出さなかったのは何故ですか?

山本:うーん。逃げてたんですかねぇ。あんまり曲作るのが好きじゃないんで(笑)。ゆっくり曲を作ろうかと気が付いたら3年経ってました。

---作品よりライブを優先してたんですかね?

山本:最初の1年くらいはそうでした。あっという間でしたね。いい加減、CD出そうか、あれ?3年ぶりじゃない?みたいな感じでした。

柳澤:最初はライブをやることに一生懸命だったので、曲作りとかレコーディングを後回しにしていたところはあります。でも、気が付いたら周りのバンドはどんどんリリースしてるし、そろそろ俺らもCD出さないとなって気分になってました。

---待っている側としてはリリースが決まった時は嬉しかったですよ。もちろん楽しみだったし、好きだからこそ少しの不安もあったんですけど、音を聴いたとき、間違いなかったので思わずうれし泣きしました。待ってて良かったと思いましたよ。アルバム用の曲作りはいつくらいから?

山本:昨年末から家で作ってて、本格的に曲にしていったのは3月くらいからですかね。それで、6月からレコーディングでした。

---1stの頃から自分達の中でも色々と変化があると思いますが、前作と今作で大きな違いはどこですか?

山本:大きく変わったことはないとは思ってます。ただ、今回のほうが、やりたいことをやってます。良い曲を作ろう、売れる曲を書こう、こういう曲のほうが世の中的にはいいだろう、というのが1stです。今でもそういう気持ちもあるけど、それよりもやりたいことをやったのが、この2nd。

---なんか、それ分かります。まるで1stかのような、生き生きとした感じがありますよね。あと、ライブもやっぱり数多くこなしていて、観ていてもどんどん良くなっていると実感していたんで、ライブでの経験もこの作品には生かされているんだろうなと思ったんですよ。

殿畑:ライブは、こういうふうにしていこうという話はしないんですよ。ライブで大事にしているのは、それぞれのやりたいことをやるということなんです。

山本:昔より、今のほうがライブをしていて楽しいです。それは、はっきり言える。昔はDRADNATSのライブはこうじゃなくちゃいけないとかをすごい考えてた。

---今、自由に出来ているんですかね?

殿畑:昔に比べたら自由に出来てます。

山本:でも、これは続けないと出ないことかな。勢いでいったら最初のほうがあったかもしれないけど、それは最初ならではの良さでもあるだろうし、こうして6年続けてライブを何百本もやったからこそ出る良さもある。だから5年後はどんなライブをやっているのかも自分の中では楽しみ。今みたいに楽しくやっていたいなと思います。

---「Make The Change」ではゲストでMEANINGのHAYATOさんとKAWAGUCHIさんが参加されていますが、どんな経緯で?

山本:曲が出来た後にここにシャウト入れたらカッコイイよね、ってなったんですけど、俺ら3人ともかっこいいシャウトが出来ないんで、MEANINGのHAYATOにやってもらおう思って誘ったんです。で、KAWAGUCHIはDRADNATSのことがめちゃめちゃ好きなんで、弾いてくんない?って誘いました。

柳澤:ライブでもゲストギターで出てくれたこともあります。「New Unseen Tomorrow」のギターソロを弾いてくれました。

---MEANINGとは、昔から仲が良いんですか。

山本:ボーカルのHAYATO は昔から知ってるんですけど、バンド的には2年前くらいに一緒に対バンしてそこからですね。

柳澤:WALLで初めて対バンして、それから仲良くなるまでは早かったですね。最初は、HAYATO君がやってるバンドMEANINGってイメージだったな。

(柳澤さん退席)

DRADNATS

---個人的に好きな曲は?

殿畑:4曲目の「I Believe Still Today」。ヤマケンが最初に作ってきたメロディーを聴いた時に衝撃でした。サビのメロディーを聴いて、まず、すごいいい曲だなと思いました。Aメロとかも全体のバランスをみながら作っていったので思い出深いですね。

---山本さんは?

山本:5曲目「Virtual World」ですね。サビでメロは伸びているのにコードが変わっていくんですよ。そういうのが好きなんですよ、俺(笑)。

---印象的な曲が多いから選ぶの難しいですよね。どの曲がPVでもおかしくない。

山本:そうですか?これが代表曲っていうのを作りたかったんですけど、そういう曲が出来なかったんですよね。もちろん、良い曲だと思ってますけど、突き抜けた曲がないと今でも思ってます。

---そんなことないと思いますよ。実際にPVになる「Miracles」も、個人的に一番最初に聴いて印象深い「They're All In Your Hands」も、他にも何曲も聴いていてフックになる曲多いなと思いましたもん。メロディーもすごく分かりやすく伝わるし。自分も含めて、こういうの待ってたっていう人多いんじゃないかなーと思います。

山本:そこは、わざと狙いました。前よりポップになってると思います。

---1stからは3年経ってますから、皆さんの演奏レベルも相当あがってるじゃないですか。メロディー追いながらも、それぞれの楽器の音に自然と耳がいっちゃいます。

殿畑:1stの頃はこなしてたって感じだったからな。

山本:メロ重視だったよね。今でもメロ重視ですけど1stの時よりは、若干、ギターのリフなどはこだわりました。俺、めちゃくちゃギターうまくなりましたもん。

---なぜ、山本さんが?

山本:最初は俺が全部ギターも弾くんです。だからめちゃくちゃギターがうまくなりました。

---7月にANCHORとDRADNATS主催の LANDMARK FESTIVAL 石巻2011開催しましたね。現場はどうでした?

山本:むっちゃ楽しいですよ。最高でしたね。

---映像で観ましたけど、なんか空気感とかいろいろなものが映像からでも伝わってきましたもん。ま、泣きました。ラストは号泣です。やるって告知してから開催はすぐでしたよね。

山本: ANCHORの健太郎と俺で決めたんですけど、俺らちょうど地震の1週間くらい前に石巻にいたんですよ。ライブでANCHORと仙台を回ってて、健太郎の実家が石巻なんで泊まらせてもらってた。それで、震災が起こって少し落ち着いた頃に、バンドの人たちが支援とかで動き始めて、俺らも何か出来ることないかなって考えてライブでもやってみようかって話があがって。でも話を進めていくうちに、俺は東北の人間でもないし、石巻で被災地で野外のフェスをやることがはたして、東北の人たちを元気にしたいからやるのか、それともバンドとしてチャリティー的なことをやっているという箔をつけるためにやっているのかが自分の中で分からなくなっちゃって。だから健太郎に、もしかしたら俺は箔を付けたいが為にやっているかもしれないから、それだったらやりたくないって言った。そしたら健太郎は、俺は単純に地元でライブがやりたいし人が集まるイベントがあってもいいんじゃないかと思ってやりたいって言った。それだったらやろうってやることを決めた。地元の人の協力があったからこそ出来ました。自分達だけだったら、金もないし何にも出来なかったですよ。ボランティアで来ている兄ちゃんとか、自分の家が流されてしまった学生さんとか、みんなが手伝いに来てくれた。それで、普段は俺らの音楽なんて聴かない人とか、近くの避難所にいるおっさんとかも観に来てたりして、ああ、これがフェスティバルなんだって思いました。自分達で始めて、その場所にいる人たちも参加して、みんなでひとつのものを作り上げるっていうフェスは、今はなかなかないんじゃないかな。今の大きなフェスは否定しないし、規模が大きければ安全面も考えないといけないから、なかなかそういうわけにはいかないと思うんで、規模が小さいからこそ出来たことですけど。あの日、あの場所、あの時間に流れてた空気感っていうのは、今までに体験したことのない感じでした。すごい楽しかったですね。俺も普通に泣きましたもん、「WALK」は。ただ、あの地震がなかったらやってないよねって、今でも健太郎と話します。地震は起きないでほしかったけど、地震が起きなかったら石巻でフェスをやってなかっただろうし、こんな気持ちにもならなかった。そういう複雑な気持ちはあります。

---来年もやるんですよね。

山本:そうですね。毎年やろうかなと思ってます。

---来年は行きます。ツアーはいつからですか?

山本:10月8日新宿ANTI-KNOCKからスタートして来年2月にファイナルです。

---では、最後にHMV ONLINEをご覧の皆様にメッセージをお願いします。

殿畑:9月14日発売される3年ぶりのアルバム『OVERTAKE』を、本当に純粋に聴いてほしい。ただ、それだけです。DRADNATSの今出来ることが全部出た作品になったと思うので、是非聴いてライブハウスに来てください。お願いします。

山本:聴いてください。それだけです。

DRADNATS

---DRADNATSの皆様、ありがとうございました!!!

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  • NEW RELEASES !!!

    • DRADNATS/
      OVERTAKE
    • 2011年9月14日発売

    • 2008 年自主リリースしたデビューシングルが突如としてオリコン・インディーズ・ランキング3位を獲得し、その後の1stアルバム『New Unseen Tomorrow』は6000 枚を超える売り上げ枚数!待ちに待った約3年振りとなる単独2ndフルアルバム『OVERTAKE』遂に完成!2009年4年にはPizza Of Death Records より発売されたKen Yokoyama / SpecialThanks / Almond とのスプリット作品『The Best New-Comer Of The Year』に参加、幅広い層へDRADNATS の名前が知り渡り、今作はスプリット以来初の正式音源となる。M-05「Make The Change」にはPizza Of Death Records 所属の盟友、meaning のHAYATO とKAWAGUCHI がゲストボーカル&ゲストギタリストとして参加!BOZ SCAGGS の代表曲ともいえる“We’re All Alone”の激必聴カバー収録!
  「Miracles」PV試聴 & DRADNATS 動画コメント

DRADNATS 動画コメント
「Miracles」PV視聴
※上記の動画で動画が切り替わります
profile
DRADNATS

L→R
Ba/Cho:山本健次郎
Dr:殿畑敦士
Vo/Gu:柳澤樹久雄

2005 年:柳澤 樹久雄 (Vo/Gu) と大分から上京していた殿畑 敦士 (Dr) の2人が、山本 健次郎 (Ba/Cho) と東京のライヴハウスで出会う。お互い別々のバンドで活動しながらも意気投合した3人によりDRADNATS を結成。活動開始直後から精力的にライヴを展開。
2006 年:完全DIY にてアメリカ西海岸ツアーを敢行。
2007 年:デモ音源『Promise』をリリースすると、ライヴ会場のみの手売りながら瞬く間に評判を集める。そうして、若手バンドを育成するプロデューサーとして日本で活動する元THE SUICIDE MACHINESのギタリストであり中心メンバーとしても知られるダン・ルカシンスキーがそのサウンドに惚れこみ、プロデュースを買って出たことで4 曲入りデビュー・シングル『leave nothing unsaid』を完成。
2008 年:限定にて自主リリースされたシングルは突如としてオリコン・インディーズ・シングル週間ランキングで3 位を獲得し、現在までに累計7,000枚以上を売り上げるなど、無名の新人パンク・バンドによる自主作品として は異例ともいえるセールスを記録。その後、UPPERとのSET YOU FREEツアー、Ken Yokoyamaの“Going South Tour” での2 マン・ライヴ、川崎CLUB CITTAにて行われた”SET YOU FREE SUMMER FESTA”でlocofrank、 ASPARAGUS、OVER ARM THROW、FUCK YOU HEROESなどとの共演など、精力的なライヴ活動で確実にファン を獲得していく。同年10月に12曲入りフルアルバム『New Unseen Tomorrow』をInya Faceよりリリース。
2009 年:怒涛のツアースケジュールをこなす中 Pizza Of Death Recordsより発売されたKen Yokoyama、 ALMOND、SpecialThanksとの4-WAY スプリットに参加。THE VANDALS、BETTER LUCK NEXT TIME、locofrank、dustbox、BACK DROP BOMBとともにPUNKAFOOLIC! SHIBUYA CRASH 2009にも出演し、渋谷CLUB QUATTRO で行った自主企画『The Great Leap of the Potatoes』ではライブ会場限定の2曲入り無料音源を配布し、更なる話題を呼ぶ。
2010 年:ROLLING CRADLE主催“CHEERS ROCK vol.2”にOVER ARM THROW、G-FREAK FACTORYと 参加。SPREADとdustboxをゲストに迎え新宿ANTI-KNOCK で自主企画『Awakening of the Potatoes』を開催。”激 ロックFES Vol.6”へDONOTS、VANILLA SKY、GLORY HILL、SECRET7LINE など国内外のバンドと共に参加。 HEY-SMITH 主催”HAZIKETEMAZARE FESTIVAL VOL.0”などにも参戦する。
2011 年:東北復興応援活動として磯部正文氏(ex-HUSKING BEE) やoto などを招き野外フェスティバル“LANDMARK FESTIVAL 石巻2011”をANCHOR と共に開催。F.I.B x DRADNATSの2マンイベントやmeaningとの東北ツアーなど同世代との活動を続けながら新曲作りに励み、超待望の2ndフルアルバム『OVERTAKE』を完成させる。