【追悼】トミー・リピューマ


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【追悼】名プロデューサー トミー・リピューマ


およそ半世紀にわたり、ジャズ、AOR、ロック、ポップス、ソウル、R&Bなどジャンルの垣根を越えて数多くの名盤を世に送り出してきた名プロデューサー/レーベル経営者のトミー・リピューマが3月13日ニューヨークで死去しました。享年80。

60年代後半より、A&Mレーベルで本格的にA&R/プロデュース業をスタート。サンドパイパーズやソフトロックの名盤として名高い『ロジャー・ニコルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ』をニック・デカロと共に制作してその名を馳せました。

70年代に入ってからは、ボブ・クラスノウ、ドン・グレアムとBlue Thumbレコードを立ち上げ、フィル・アップチャーチ、ガボール・ザボ、ベン・シドラン、デイヴ・メイスン、ダン・ヒックスらの作品を手掛けました。この時期よりエンジニアを務めていたのが、その後のリピューマ仕事には欠かせない(かつ長年の友人でもあった)名匠アル・シュミットだったことは有名な話でしょう。

1976年には、ワーナーブラザーズのA&Rとなり、ジョージ・ベンソン『Breezin'』とマイケル・フランクス『Art Of Tea』という、フュージョンやAORの先鞭を付けた、ポピュラー・ミュージック史に燦然と輝く重要作品をプロデュース。特に『Breezin'』は、ポップス、R&B、ジャズの各チャートで同時1位を獲得するという快挙を達成し、翌年シングルカットの「This Masquerade」とあわせてグラミー賞2冠に輝きました。




またクルセイダーズのメンバーをバックに配した『Art Of Tea』では、ジャズとポップスの融合をはかり、いわゆるシーンの「クロスオーヴァー化」を推し進めることとなりました。同年には、ジャズ系スタジオミュージシャン集団で形成されたスタッフをハーブ・ロヴェルとの共同プロデュースで世に送り出し、ここから期が熟すかのように本格的なフュージョン・ブームが到来することに。

ほか、ワーナー時代には、デヴィッド・サンボーン、アル・ジャロウ、イエロージャケッツ、ランディ・クロフォードらの作品をプロデュース。また、マーカス・ミラーを腹心につけてカムバックを果たしたマイルス・デイヴィスのワーナー移籍第1弾『TUTU』を皮切りに、その後の『Music from Siesta』、『Amandla』など晩年の重要作品を手掛けることとなりました。

二度目の在籍となった70年代後半のA&M時代にHorizonレーベルを設立し、ニール・ラーセン、シーウィンドなどの作品をプロデュース。またこの頃、イエロー・マジック・オーケストラをアメリカに紹介したことでも知られています。

90年には、エレクトラの社長に就任し、ナタリー・コールの『Unforgettable...With Love』で2度目のグラミー賞を受賞。94年にGRP/インパルスの重役に、その後ヴァーヴ・ミュージック・グループの社長兼最高経営責任者(CEO)に就任。かのダイアナ・クラールを発掘し育て上げたのはまさにこの時期。95年にセカンドアルバム『Only Trust Your Heart』をリピューマのプロデュースでリリース。また2002年には、ライヴアルバム『Live In Paris』でリピューマ自身3度目のグラミー賞を獲得しました。

今年5月にリリース予定のダイアナの最新アルバム『Turn Up The Quiet』では、およそ8年ぶりに両者のタッグが実現していただけにその死が一層惜しまれます。

フュージョンとAOR。ポップミュージックの新たな潮流を作り出した伝説的プロデューサーの偉大なる功績を称えて、心よりご冥福をお祈り申し上げます。

Diana Krall「Just The Way You Are」(2002)




Diana Krall「Blue Skies」(2017)




Paul McCartney 「Kisses On The Bottom」(2012)



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