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Beethoven (1770-1827)

CD Beethoven Symphony No.3(1952), Schubert Symphony No.8(1950): Furtwangler / Vienna Philharmonic Transfer from Breitklang LP

Beethoven Symphony No.3(1952), Schubert Symphony No.8(1950): Furtwangler / Vienna Philharmonic Transfer from Breitklang LP

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  • ★☆☆☆☆ 

    pochiriani  |  千葉県  |  不明  |  03/June/2015

     白盤に関するこのCDの制作者の解説は、単に無知ゆえの手前勝手な想像(妄想といってよい)でものを言っているのか、それとも知っていて嘘をついているのかは分かりかねるが、とにかくこの説明はひどい。評価の一つ星はこんなインチキな解説への評価であり、音に対する評価ではないことを最初に断わっておく。  曰く「いわゆる白レーベル非売品見本盤とは、作り立てのメタル原盤から最初にプレスされ、一部の関係者に一般発売前に配布されたレコードのことです。これらのレコードは、私どもが昔聴いた量産市販品とは似て非なるもので、その音質の違いは一聴瞭然です。〜」それでは、オタケンさんにおうかがいするが、この「メタル原盤」とはどの段階のどんなメタル原盤なのか?「最初にプレスされ、」、ではこの後のプレスとどこがどう違うのか?何の説明もなく、ただ「私どもが昔聴いた量産市販品とは似て非なるもので、その音質の違いは一聴瞭然です。〜」本当に!? 確かに白盤と一般の市販盤とでは音は違うが、もし、同じ音源から製作された白盤と市販盤を聴き比べれば大体において市販盤の方が音は良い。その為にはアナログ・レコード製作のプロセスを知っていなければならないので、そのプロセスを記す。  まず最初にマスター・テープから2トラサンパチのテープレコーダーで再生した音をカッティング・マシーンを使ってラッカー盤(柔らかいアルミなどの金属が使われることもある。)に溝を刻んでカッティング・マスターを作り、この作業をマスタリングという。この盤のネーミングは文字と数字で盤内周に刻まれる。これがマトリックス・ナンバーだ。そしてこの盤にメッキして型を取る。このメッキは盤の溝を傷つけないように比較的柔らかい材質のもので行う。これがマスターといわれるもの。当然溝の凹凸はラッカー盤とは逆だ。次にこのマスターにもう少し硬い材質のものでメッキする。これがマザーだ。凹凸はラッカー盤と同じ。さらにもう一度、硬い材質のものでメッキする。これがスタンパー。凹凸はラッカー盤とは逆。そしてこのスタンパーを使ってプレスする。なぜそうするかといえば、十分に硬いものでなければ大量生産に向かないからだ。  それではこれより先になぜ白盤が作られるのかと言えば、事前のプロモーション(主にラジオ)、紙(雑誌、新聞等)、音楽評論家等にどんな演奏なのか聴いてもらって宣伝しなければならないからだ。そのために、白盤はとにかく急いで作られる。ジャケットは勿論真っ白、盤のレーベルも真っ白と何も印刷されない。だからカッティングはエンジニアとして多少の不満があってもそのまま進行(だから白盤のことをラフカット盤、つまり雑にカッティングされた盤と言うのだ)。メッキ過程も二つ省いてマスターから直接プレス。プレス機は手動。材料の塩化ビニールも当然、十分に材質を馴染ませたものではない。そして先方には「音は悪いですが、とりあえず音だけでも聴いてもらおうと持参いたしました。」とか言って渡すのが普通だ。  それに引き替え市販品は、エンジニア、ディレクター、その他関係者立会いの下満足いくまで何枚もカッティングして良いものが選ばれる。またプレスも十分な管理下で行われる。当然プレスし始めのものなどは廃棄される。白レーベル盤はこの廃棄されたものと同程度の材質かも知れない。  ここまで書けばオタケンさんの説明がいかにインチキであるか分かるはずだ。  ただ、ここで一言書き添えれば、何十年も経てば盤自体経年変化を起こして(ほおっておいても盤は酸化する。)良いものも悪いものも似たり寄ったりになってしまうこともある。また、何度も再生された市販品より、一回しか再生されなかった、あるいは一度も再生されずに仕舞い込まれた白盤の方が今ではましに聴ける、ということもあるから、一概には言えないところもある。  部外者(素人)の方は、「一部の関係者に一般発売前に配布されたレコード」などと何の但し書きもなく知らされれば、何かこの業界の奥ノ院にでもあるようなレコードだとの錯覚を犯すのかも知れないが、これこそまさに「幽霊の正体見たり」だ。バカバカしい。

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