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3 people agree with this review 2010/08/06
魔笛という歌劇(歌芝居)は本当に演奏が難しいので今もって十全の演奏は無い。そこで的を絞って聞くことにする。タミーノを聞くならヴンダーリッヒのベーム盤(F=Dのパパゲーノも巧み。面白くは無いが)パパゲーノならプライの右の出る者はいない。夜の女王のドイテコムもしかりで彼等はショルティ盤。ワルターの大昔の録音が「ベストとの批評」もあるが鑑賞にはある程度の音質も必要でしょう。学問では無いのですから。そこで消去法で残るのがショルティ=ウイーンPOの当盤。タミーノのバロウズ、パミーナのローレンガーは中庸だが全体の足を引っ張る程でもない。肝心のショルティの指揮が確かにモーツァルト風ではないが、ウイーンPOの響きがそれを補って余り有ります。さらには弁者のF=ディースカウ、三人の童子のボーイソプラノもしっかり脇を固めている。尚、夜の女王と弁者だけ同じ顔触れの映像作品が有ります。興味のある方は是非見てください。ちなみにパミーナはマティスで大変美しい姿がカラーで見る事が出来ます。
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11 people agree with this review 2010/08/05
レクイエム補筆版は、従来のジェスマイヤー版へのアンチテーゼとしてバイヤー版が登場してから、ランドン版、モーンダー版、レヴィン版、トゥルース版の計6種が出版(未出版は他に多数ある)されています。バイヤー版が発表された時「決定版」かと思われましたが、今日では「その他の1つ」扱いであり、ジェスマイヤー版への回帰が顕著です。当演奏はそうした版の遷移を潜り抜け製作後約40年になろうかというのに「現代最高の演奏」と断言出来ます。但し、DVDとCDとでは愛好家の絶対数が違う事でしょうから、当盤よりCD盤を支持する向きの方が多いかも知れませんね。しかしNHKで2度以上は放映されましたから御覧になられた方も多い事でしょう。ベームはウイーンSOと以外にも「良い仕事」を数多く残しており、4人のソロの実力とアンサンブルの良さはCD盤(ウイーンPO)の比では無く、ベームも「実演の如く燃えた指揮」振りです。おそらくベーム最高のモーツァルト、最高の仕事の1つでしょう。
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4 people agree with this review 2010/08/04
名盤の誉れ高い56年ウイーンSOとの録音から25年後の再録音は待望のウイーンPOとのコンビ。この録音時点で、ユニテル製作の映像盤(ウイーンSO)の製作も決定していた筈だから、ムジークフェラインザールと教会の音響の違い、オケ・ソリストの違いをも念頭に置いて振り分けたかの様に両者は違った演奏です。こちらは「CD」「モダン楽器」での演奏としては疑いも無く最高傑作だと言えましょう。極端に遅いテンポと重厚な合唱の響きに、「ピリオド奏法」「少数精鋭合唱」に慣れた方には異様に感じられましょうが、ベームの重厚な演奏こそ高度の技術が必要なのです。必要以上に抑揚の効いたピリオド奏法の演奏全盛期(失礼!)では決して味わえない感動が、ここには存在します。DVD演奏に比べればソリストの顔触れが数枚落ち、マティスも少々ヴィヴラート過剰なのが惜しいです。
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5 people agree with this review 2010/08/04
ベームはモーツァルト歌劇演奏の第一人者とされた反面、起用歌手が不揃いだったり、演奏管弦楽団に不満があったりでCDもDVDも同一曲異盤が数多く登場する事となった。ここでのキャスティングは申し分の無い布陣です。特にプライは存在そのものが「華」である。これでベームの指揮振りに「華」が有れば更に良かった。先に「申し分の無い布陣」と書きましたが、この作品製作後の1974年にはヤノヴィッツ、ファスベンダー、シュライヤー、プライという豪華布陣でCD録音(ライブ)されましたし、更に1972年には74年盤に加えF=ディースカウも参加した録音(マイナーレーベルのみ)も存在しますから、この1972年盤での布陣での映像作品を!と思うのは少々欲張り過ぎますか。
5 people agree with this review
11 people agree with this review 2010/08/03
改めて申すまでもなくF=ディースカウの最高最大の偉業です。技術的に上手すぎて「こんな事、俺にしか出来ないだろう」風な歌唱も晩年になるにつれ目立ったが、ここではそれも無く只驚くばかりです。EMIに録音したCD約8枚分の歌唱に比べ、内向的若しくは内省的な歌唱です。それが彼が歌手として加えた年輪なのでしょう。欲を言えば補完的に彼を中心に録音されたシューベルトの二重唱、三重唱、四重唱(LPでは各1枚分づつ)も収録してほしかったです。
10 people agree with this review 2010/08/03
以前「ショパン主要作品集」のレビューの末尾に「シューマン主要作品集」を期待していますと書いて締め括りましたから、当然このセットもレビューを書かねばなりません。期待した最大の理由はF=ディースカウの歌曲全集音源を所有しているレーベルだからです。しかしいざ発売されると幾つかの疑問点も残りました。交響曲全集にガーディナーの音源を使用し、未完成作品ツヴィカウ交響曲(2稿有る中の長い方を演奏)と第4番の初期稿を含めるのならば、この際番号無し交響曲ハ短調(1830年作)と変ホ長調(1830〜32年作)をも是非録音しておいて欲しかった。又未完成のハ短調(草稿、2楽章1840年着手)とハ長調(草稿、4楽章1841年着手)の両作品を補筆し録音して欲しかったとまで書けば欲張りでしょうか。また、シューマン唯一の歌劇「ゲノフェーファ」(1849年作)が収録されていないのはどうした事でしょうか。しかしそれら不満を補って余り有る演奏の数々・・・。もう最高です。ユニバーサルさん、この際「リスト全集」も「ワーグナー全集」もお願いしますね!
10 people agree with this review
8 people agree with this review 2010/08/02
シューベルトの交響曲自筆総譜には総計6千ケ所に及ぶ訂正、修正があるそうです。さらに出版譜初版を校訂したヨハネス・ブラームス等が自己中心的見地で「自由に改作、削除」した為、これまでの楽譜は自筆譜を十分には反映していないとされていた。そこで、批判全集としてベーレンライター版が登場したのです。アバド盤録音時点で出版がされていなかった「ザ・グレート」等は出版に先立つ「校訂報告」と自身の「自筆譜の精査」によって使用楽譜バージョンを作成しています。従来版と顕著に違いが分かるのが「ザ・グレート」第2楽章の主要旋律の音型と、スケルツォでの挿入句でしょうか。同時期のアバドの実演では少々異なっていましたので、彼自身が試行錯誤して得た結論なのでしょう。しかし出版された新全集とは随分違った内容となっています。結局はアバドお得意の「落穂拾い」扱いです。落穂拾いと言えば「グラン・デュオ」管弦楽版もそうです。この作品はロベルト・シューマンが「ガスタイン交響曲との関係とは別に、交響曲の下書き・もしくは(楽譜を売りやすくする為の)編曲」と主張したことに由来し、実用版としてヨアヒムが編曲したものです。ネヴィル・マリナーの「演奏可能な未完成交響曲全曲集を録音した際に、選に漏れた作品ですが、美しさ・くどくどした点等如何にもシューベルトの特徴が感じられて充分楽しめる作品です。この演奏が気に入った方は、死と乙女・管弦楽版、弦楽五重奏曲・管弦楽版も聞かれる事をお勧めします。
8 people agree with this review
2013年がヴェルディ生誕200年に当たるので、作品全集がユニバーサルレーベルから発売される事を予想していましたが、現時点でこの様な企画が発売されるとは予想もしませんでした。ユニバーサルレーベルからと書いたのは、初期の作品で優秀なセッション録音がある唯一のレーベルだからです。その点において何の不満は無いのですが、後期の「傑作作品群」の音源には、膨大なレパートリーを誇るレーベルにしては「おや?」と言わざるを得ない音源が多々含まれるのはどうした事でしょうか。ヴェルディ・ファンならデル・モナコの「オテロ」も「パルジファル」もカラヤン盤を所有している事でしょう。そして「トロヴァトーレ」の採用音源がデル・モナコ盤でも、セラフィン盤でも無いのは、これらも皆さん所有済みのアイテムだから、所有音源の重複を避けた措置ともとれる配慮なのでしょうか。それと「もう少し高価でも良いから日本語対訳が欲しい」というファンに対しては、2013年度には全作品の日本語字幕付きDVDの発売が計画されているからでしょうか。・・・色々考えさせられますが、トータル的には第一級品である事には違いは無い素晴らしい全集です。
15 people agree with this review 2010/05/18
来年がリヒター没後30年になるので、企画品が続出する事と思われますが、これは謂わばプレ企画品でしょうか。本来ならば4大宗教作品プラス、カンタータ集になるのでしょうが「クリスマスオラトリオ」が欠落しているのは、出演者の著作権手続きの煩雑さを避けた処置と思われます。外盤での4大宗教作品集と「ロ短調ミサ」の音源が違う点とカンタータの選曲に、?と言わざるを得ない曲が含まれる点からもそれが伺えます。カンタータ第158番「平安汝にあれ」は断片を寄せ集めただけの(しかし魅力的な作品)超マイナーな作品。第4番「キリストは死の縄目につながれたり」は中央のアリアのみソロで歌わすという極めてユニークな解釈が採られはいますが内容は超一流。大作は改めて申すまでのない名演です。しかしリヒターファンならこれらの音源は全て所有している事でしょうから食指が動くことも無いでしょう。しかしユニバーサルさん、リヒターの埋もれた音源を早く世に出して下さい。78年ウイーンPOとのシューベルト交響曲第5番。80年北ドイツ放送POとのメンデルスゾーン「エリア」。68年ミュンヘンバッハOとの「ロ短調ミサ」71年「カンタータ集」。70年前後の「オルガン曲」映像、チェンバロ曲集映像、ヘンデルのオルガン協奏曲集映像、これらは絶対メジャーで発売すべき名演です。頼みましたよ!
15 people agree with this review
8 people agree with this review 2010/02/14
名盤の誉れ高いセッション録音の前日のベルリン芸術週間復帰記念ライブ録音のメジャー初発売(プライヴェート盤はあった)。この演奏会こそカール・リヒター初期黄金期を築いたマリア・シュターダー、ヘルタ・テッパー、エルンスト・ヘフリガーの3名歌手がフリッチャイ指揮で競演した(おそらくは)唯一の機会。他にリヒター指揮で2曲あるのみ。グローリア後半の「クォニアム」の3名のトリオ歌唱が聞きものです。テッパーの第2ソプラノ(アルト表記だが、譜面ではアルトパートは無い)は圧巻。彼はこの演奏会では振り慣れた曲では無く、初めて振るこの曲を選び11月28日のゲネプロはテレビ放送用撮影をし、29日はライブ録音実施、30日にはセッション録音実施と執念の如く記録を残しました。おそらくは白血病療養から復帰したものの、この未完成作品に「我が人生も未完に終わりぬ」との予感を投影しての指揮だったのかも知れません。翌日のセッション録音に比べアンサンブルが荒いが、ソロ、合唱は「フリッチャイの体調に呼応」したかの様な異様な雰囲気と精気に満ちた演奏です。まるで「時間がないんだ」と言わんばかりのシュターダーのオーバーアクションがそれを一番物語っている気がします。黄金のトリオが次回競演するのはリヒター指揮での「ロ短調ミサ」であり、そこに参加したF=ディースカウこそ「フリッチャイの秘蔵子」であり、後年フリッチャイ協会を設立したのも因縁でしょうか。
5 people agree with this review 2010/02/05
ベーム、F=ディースカウ、マティスの日本デビューとして大変話題になった公演のライブ録音。あまり語られる事がないが、この演奏は直前に亡くなったフリッチャイの影響が多大に感じられます。実際ベームはこの演奏の翌年にはF=ディースカウ起用で魔笛を録音し、1967年のドイツ・グラモフォンとの専属契約(実際には一部デッカとの録音も実現した)の際のベーム側の条件が、ドン・ジョバンニ、フィガロの結婚、フィデリオの3作品を(可能ならばF=ディースカウ起用で)セッション録音する事が挙げられていました。この3作品こそ、フリッチャイが「ステレオ録音したオペラ作品」なのです。フリッチャイのフィガロの結婚の録音は名盤として知られてはいますが何故か長きに渡り廃盤のままです。フィガロのカペッキの歌唱がこの演奏のベリー同様「癖のある歌唱」なのが興味深くこちらも一刻も早く復活を願います。ベーム、F=ディースカウこそ、フリッチャイ協会の幹部だったので「さもありなん」の演奏です。ボーナストラックにフリッチャイの演奏が収められたのも「偶然」では無い筈。
4 people agree with this review 2010/01/09
ハ長調交響曲は1832年頃完成で「当時師と仰ぐ」メンデルスゾーンに献呈し初演を託しましたが「師」は初演どころか自筆譜を紛失した為、交響曲作家の道を諦めたワーグナーは恨みに思いユダヤ人作曲家を攻撃することになるという伝説(真偽は不明)を生んだ作品。今日演奏出来るのは、パート譜が無事存在した為。その後多くの交響曲断片を書き残したが、2楽章まで書いたホ長調作品しか演奏出来る状態には無い。歴史に「もしも」は禁物ですがメンデルスゾーンが献呈作品を賞賛し初演をしていたら、楽劇「ローエングリン」も「トリスタン」も書かれ無かったかも知れません。ならばナチスドイツもヒットラーの行動も・・・と書けば誇大妄想に成りますが、そんな思いに駆り立てられる「青書き」の作品を若杉の若すぎた死を偲ぶには格好の1枚かと思い一筆書かせて頂きました。
6 people agree with this review 2010/01/09
マリオ・デル=モナコのオテロは当り役故録音が多く、50年ヴォット、54年エレーデ(セッション)、58年セラフィン(CD、DVD両方ある)、58年Cleva、59年当演奏、61年カラヤン(セッション)、 62年レーニッシュの少なくとも7種が発売された。デル=モナコファンなら2つのエレーデ盤とカラヤン盤がコレクションの対象になろうかと思います。エレーデ旧盤での声の美しさ、カラヤン盤の総合力に対し当盤は、何と言ってもモナコ、ゴッビの黄金のコンビの聞き比べでしょう。レコード会社歌手専属制の為、セッション録音では実現しなかった組み合わせが当録音で聞けるのは大変有り難い事です。この演奏にはDVDも有りますが、モノ録音(別ソース使用)かつ映像の状態がかなり悪いので残念です。当盤は初CD化の際価格が約8千円しました。今そのお金で前記3種が買えそうです。良い時代になりました。
6 people agree with this review
3 people agree with this review 2010/01/08
リヒターの1979年来日公演は、有名なトッカータとフーガを含むプログラムAが2月17日東京、20日大阪、22日仙台で演奏され、その間の19日にはゴルドベルク変奏曲の演奏がありました。そして23日「たった1回」演奏されたプログラムBが今回収録された演奏です。これとプログラムAの東京での演奏はFM放送で流されました。当時プログラムAでの技術的破綻とゴルドベルク変奏曲は大いに驚いた記憶が今でも鮮明に思い出されます。今回CD化に当たりプログラムAは採用を見送られましたが、こちらは有終の美を飾る名演と言えましょうか。2つの演奏に垣間見る葛藤をモーツァルトの交響曲第40番と41番との対比に例えるのはどんなものでしょうか。晩年のリヒターは自身の短命を予感し「時間が無い!」が口癖だったとか。今となってはリヒターを偲ぶのに絶好の1枚ではないでしょうか。
5 people agree with this review 2010/01/07
リヒターの1969年来日公演のスケジュールは大変きついもので、4月26日がロ短調ミサの指揮。翌27日昼が当演奏で夜にカンタータ3曲とマニフィカトを指揮という1日2公演。さらに翌日も指揮(これはデモにより中止)という具合でした。気力漲る時期だからこそ可能だったのでしょうが、この演奏は緻密なスケジュールと彼の気力の双方の影響が感じられる演奏です。リヒターのゴルドベルク変奏曲録音には58年セッション・モノ、69年ライブ、70年セッション、75年ライブ、79年ライブの5種が少なくとも日本では発売されました。一般には70年セッション盤がお勧めですが、出来ればこちらも揃えてほしいです。一部批評に「ミスタッチ」うんぬんが有りますが、技術的な話を超越した処にこの演奏の本質があります。余談ですがジャケットの写真が1969年来日時ではなく、1979年来日時の写真に思えます。私の思い違いかも知れませんが・・・・。
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