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1人の方が、このレビューに「共感」しています。 2009/11/08
満を持してのブラームスなのでしょう。 ラトルは今までは何となくブラームスを避けて通ってきた感じがあり、真剣?にブラームスを取り上げているのはDVDでも発売されているシェーンベルク編曲の管弦楽版ピアノ四重奏曲第1番(今年のNY公演では演奏されますが、残念ながら昨年の日本公演では取り上げられていませんでした)くらいだった気がしますが、いよいよと言った感じです。 演奏はマーラーやストラビンスキー、そしてバーンスタインの作品をこよなく愛するラトルらしく、申し訳無いのですが少々青く(若く)、強引?で荒さ??を感じ、ともするとあたかも近現代の作品を演奏しているように聞こえてしまうかも知れません。 また、最近カラヤン、そしてアバド時代から見てもかなりの団員の入れ替わり(ベルリンフィル自体の若返り)があった為か、音も若々しく、あまり「ブラームス」と言った感じをうけないかも知れませんが、高い演奏技術に裏付けされる随処の熱演からは団員やベルリンの観客が「ブラームスはお好き」でブラームスの演奏を待ち望んでいた事が充分に聴いてとれます。 ただ、べーム&ウィーンの矍鑠とした演奏やカラヤン&ベルリンフィルのある意味完璧を追及した演奏、ヨ―フム、サンデルリンク、スイトナー、サバリッシュ、シュタインと言った、広く様々な良い意味で「いかにもドイツのブラームス」と言った演奏がお好きな方には向かないかも知れません。 付属のDVDはネット配信のキャンペーンのようですが、先にも書かせて頂きましたが、どれだけベルリンの市民と団員がブラームスを待ち望んでいたかが感じられ、ドイツの方々のブラームスへの想いが伝わって来るもので、充分に楽しめます。 ベルリンフィルとの契約も更新した事ですし、これに時間と老い、そしてさらに「寂」が加わり、今後お互いにさらなる成長、進化を遂げ、新たなベルリンフィルの時代を築いてくれるであろう事を期待させてくれるCDだと思います。
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