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Review List of 七海耀 

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  • 1 people agree with this review
     2010/09/13

    ケーゲルはブラームスの交響曲をスタジオ録音しなかったと思うのだが、1番は、1976年の放送録音が、満足できる音質で残っていてくれて大変ありがたい。非常に振幅の大きい演奏。ただ、木管が不調ですな(笑)。1番の第2楽章のバイオリンソロも音程が怪しい。しかし、演奏そのものは、大変ロマンティック且つ造形も素晴らしく、トータルで見ると、非常に良い演奏。それ以上に見事なのが、10年後の演奏のハイドン。これは、本当によく歌うハイドン。ハイドンの交響曲は、歌ってなくては意味がない。かと言って、カラヤンやバーンスタインのように肥大化しても困る。その意味では、この演奏は理想的。81番なんで滅多に聞かないけど、こういう演奏で聴くと、素晴らしい曲だな、と。録音は全く問題ない。

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     2010/09/11

    このカップリングの決定盤は、ヤルヴィ盤(Chandos)である。日本の団体によるカリンニコフの交響曲録音は、N響とスヴェトラーノフによる1番のライブ録音がある。そういうわけで、この盤は2番が含まれていることを評価したい。この録音は、一日の演奏会を丸録りしたものである。オケにとってこの曲は初めてだったに違いない。そういうわけで、両曲ともやや手探りの感なきにしもあらずだが、遅い楽章での共感度の高さなど、優れた部分も多い。木管の表情も良い。曽我のライナーノーツによれば、一番はVnに難しいパッセージがあり、Vn奏者には評判の悪い曲なのだそうである。なるほど、それは分かる気がする。完成度から行けば、ヤルヴィ盤だし、1番に関しても、各種あるスヴェトラーノフの録音のほうが燃焼度が高いが、曽我も健闘しており、なかなかの熱演と言える。録音は、例によって、ややオフ気味だが、バランス良く録られており、問題ない。オケは、弦がやや細いが、弦のプルトがもともと少ないのだろう。

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     2010/09/09

    滴るような美音で歌うフランチェスカっティを期待していると肩すかしを食らう。まず、メンデルスゾーンだが、即物的とも言えるセルの伴奏をバックに、クリスプに非常に速いテンポで駆け抜けるという感じだ。だが、ところどころ微妙なポルタメントがかかり、そのセンスは抜群で、「一丁上がり」という演奏にはなっていない。もともと、このコンチェルトはあまり耽溺すると、ふにゃふにゃしてろくなことにならず、このアプローチは有効だと思う。チャイコフスキーは、ジッパーズ指揮のNYPなので、セルほどタイトな感じはしないが、それでもこの数あるこの曲の録音の中では、テンポの速いほうだ。これも、土臭くドロドロとやる手はあるが、これはこれでセンスの良さで聞かせるという感じで、非常に良い。第二楽章など、本当に素晴らしい。音も年代以上に良く、オケもヴァイオリンもクリアに録られている。フランチェスカッティの美しい音は十分に捉えられている。ただ、チャイコフスキーの第一楽章にカットがある。どういう意図でカットしたのかわからないが、異を唱える向きもあるだろう。私はあまり気にならないが。

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     2010/09/05

    これは、アシュケナージがEXTONに録音したマーラーの中では最も成功している。テンポは早め。さらにメリハリがついており、分かりやすい。録音も、ルドルフィヌムの残響をうまく処理しており、マスとしても美しいが、ディーテールも克明で、特に第一楽章の弦の内声の不気味な動きが良く分かる。アルマのテーマも適度に歌わせている。アンダンテ・モデラートも、センスの良さを感じさせる。終楽章も、錯綜した楽想が整然と響く。スケルツォはやや軽く、もう少し重心が低くていも良いかと思うが、全体の解釈のなかでは、妥当であると思える。録音は非常に優れており、美しいマーラーの6番を聞こうと思えば、シャイー盤とともに、真っ先にこれをお勧めしたい。

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     2010/08/31

    これ、それほど評価が高くないように思うけれど、私は好きです。チェコフィル盤より好きです。例の「唸り声」がそれほど目立たないし(最後の最後でやっちまうが)、完成度も低くないと思う。これはずっとスタジオ録音だと思っていたのですが、ライヴだったのですか。コバケンと言えば、マーラーの1番と5番でしょう。これがSACDで再発されたということは、新たに録音する予定はないということでしょうね。音はもともと良かったけれど、SACDになってさらに臨場感アップ。アダージェットで、やや高弦の音がシャープになりすぎるけれど、高音を絞ればなんとか。最後のコラールから、コーダにかけてのテンポ設定は、実によく計算されていると思う。

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     2010/08/29

    これは、harmonia mundiからバラで出ているものを所有しているが、1,2、4、8番は持っていない。なので、この商品そのものは所有していない。持っている3、5、6、7、9番に関して言えば、9番を除けばかなり良いという感じである。録音レベルが不統一で、3番は低く、逆に7番は高く、コーダで音が割れ気味になる。9番は、録音そのものも良くないし、恐らく史上最速と思われる第三楽章は、ロンドから最後のアレグロ・アッサイまでスピードがあまり変わらず、バーンスタインやアバドの旧盤のように「追い込んでいく」という感じはゼロで、肩すかしを食らう。3番は意外と正攻法のように思うが、最後の解決和音が異常に長いのがスベトラーノフらしい。5、6は明解で、メリハリ万点の演奏。7番は、ある意味良く歌う演奏だが、最後の打楽器はさすがにやかましい。全体を貫くコンセプトのようなものが感じられない、稀に見る統一感欠如の演奏。しかし、名だたるマーラー指揮者の名演に慣れた向きには、一聴の価値ありと思う。

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     2010/08/28

    最近は、日本のオケの録音を聞いて、大きくハズレと思うことはない。それほどに技術水準が上がってきているのと、やはりじっくり一定のオケと腰を落ち着けて音楽に取り組んでいる指揮者の存在も大きいと思う。飯守、高関などその典型だ。ブラームス交響曲全集が腐るほどある中で、この録音は必要なのかがまず問題だが、答えはYESと言いたい。セッション録音だけあって、アンサンブルが緊密である。提示部の反復はない。1番だが、第一楽章は、序奏部の重厚さから、なかなか腰の据わった表現だが、全体として推進力にかけており、ややくいたらない。しかし、それ以外の楽章は立派である。2番も鮮やかな演奏だし、終楽章の錯綜した楽想を整然と響かせる。一番良い出来なのは3番で、室内楽的にまとまっているのと、ここぞという時のティンパニの一撃が見事である。4番も重苦しくない表現で好感が持てる。唯一の難は、弦が細いこと。ここがクリアされれば日本のオケもワールドクラスなんだが・・・。あと商品として見た場合、やはりDisc1と4には、「大学祝典序曲」「悲劇的序曲」「ハイドン変奏曲」は入れられたと思う。セッション録音だからあえて言いたい。だが、1枚当たり1500円で、録音もクリアである。

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     2010/08/21

    コバケンの昔からのレパートリーなのだそうだ。確かに、彼はハンガリーを拠点に活動していたから、バルトークの作品の一つや二つは手中に収めていてもおかしくない。オケコンに関しては、チェコフィルもアンチェルとの録音があった。これはチェコフィルの質感の高さを味わえる音楽的な演奏だと思う。バルトークもコダーイも水準以上の良い演奏だし、録音が、ややレベルは低いものの、綺麗で、ルドルフィヌムの残響が細部をマスクするようなこともなく、ティンパニもクリアだ。オケコンは、やはりオケが優秀でないといけないが、さすがにチェコフィルは良い。日フィルはルカーチとこの曲を自主レーベルで出しているが、チェコフィルと日フィルの違いは歴然である。コバケンも、わりと冷静に演奏しており、日フィルとのライブの時のような追い込み感は薄いが、この曲の美しい側面がいかんなく表出された演奏となっている。ガランタ舞曲も良いが、このアルバムでは、やはりコバケン初のバルトークが注目だろう。例によって「唸り声」はあるが、あえて気にしならない程度(と、思う)。そりゃ、名盤ひしめく人気曲だから、イチオシとは行かないけれど、十分満足させてくれる。美しさという意味では、デュトワ盤に匹敵するんではないか。

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     2010/08/20

    Berlin Classicsの輸入盤は、高音ギラギラの薄っぺらい録音だったが、マスター音源というだけあって、こちらはバランスと深みが調和した良い音。入手するならこれでしょう。スケルツォのコーダにシンバルが入ったり、ラトル・BPO盤と共通するが、音楽的彫の深さと情感の豊かさで、こちらに軍配を上げざるを得ない。終楽章の例のフルートの独奏がもう他を引き離す素晴らしさ。

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     2010/07/29

    大変感心している。ブラームスそのものの響き。弦がしっかりと弾き切っており、細部がおろそかになっていない。これが700円を切る値段である。カラヤンのブラームスを聞くなら、こっちのほうがよいと思う。1番から4番まで外れなし。ただ、一番第一楽章の提示部反復がカットされているのが唯一残念。しかし、あれはないほうがよいという人もいるだろうから。録音もまずまず良いし、この4番も、やや緩急がわざとらしいところもあるが、音楽に資する範囲内のことで受け入れられる。現今、入手困難だそうだが、廃盤にならないうちに入手すべきと主張したい。

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     2010/07/20

    オケの規模は小さいが、軽量級という感じはしない。だが、引きずらないブルックナーで、戦後の重厚長大路線に慣れていると、ちょっと物足らないと思うかもしれない。5番はちょっとその感が強いが、4番、6番はうまくいってると思う。特に6番はよく、朝比奈のような武骨さはないが、スマートに音楽が流れており、このセットでは一番出来がよいと思う。録音もしっかりしている。小泉は以前からブルックナーを頻繁に振っているが、この際、0〜2番をやって出してほしい。ずいぶん前、東京シティフィルだったかで1番をやったのをFMが放送したので、録音してずいぶん聞いた。7〜9番となると、どうなるのかなんとなく想像がつくから、初期のを出してほしい。

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     2010/06/07

    これも期待に違わず、見事。3番は意外と端正で、有名な第三楽章なども耽溺しない。第二楽章も、わりとあっさり流す感じである。しかし、響きはブラームスそのもので、ああ、美しい、と思わせる。ハイドン変奏曲は一転ロマンチックな演奏である。だが、各変奏を丁寧に描き分けており、最後のフーガの盛り上がりは素晴らしい。弦がしっかりとフレーズを弾き切っている。録音も良く、数多ある有名なブラームス全集を脅かす驚異のセットである。

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     2010/06/07

    これなんでもっと話題にならないのか不思議。どこかで「お化けブラームス」とか書いてた人がいましたが、まあ、確かに、stop-and-goというか、緩急がこれ見よがしという気はしますが、それも部分的で、まったく許容範囲内。なにより、ブラームスの音がしており、これだけブラームスを振れるのなら、この指揮者でベートーヴェンの交響曲とか、ブルックナーの3番とか、8番とかも聞いてみたいなあ。細部まで手を抜かない職人仕事で、そんなに一流じゃないはずのこのオケが、一流に聞こえる。録音も、一番同様芯のある安定した響きをうまくとらえており、カラヤンやバーンスタインのブラームスを聞くなら、これを聞いたほうが数倍ましと思えます。これが700円満たない価格なんだから、大騒ぎになっても良いはずですが。悲劇的序曲がまた素晴らしく、最後なんて「夕映えの美しさ」とでも形容したくなるロマン性の発露が素晴らしいです。

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     2010/06/06

    パーヴェル・コーガンは、名バイオリニストレオニードの息子である。そのコーガンによるラフマニノフの交響曲録音がAltoという廉価レーベルで全て入手可能のようである。私は、この2番を聞いたが、歌あり、迫力ありの、見事な演奏で、「恐るべし」という感じだ。若いころのスヴェトラーノフを彷彿とさせる。早い部分は極めて早いが、雑ではなない。有名なアダージョも歌に溢れている。思いっきりロマンティックな曲なんだから、この際徹底的にやったほうが良い。その意味で、この演奏は素晴らしい。第4楽章にはカットがある。なので、それが気になる方にはお勧めできない。しかし、総合的にアシュケナージ(Decca)盤と拮抗しうる見事な演奏と言いたい。録音も非常に良い。

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     2010/06/05

    これは、それほど悪くないと思う。飯守は音楽をしっかり構築するタイプで、ドヴォルザークの8番も、ムードに流されないシンフォニックな様相が大変良いと思う。「熱さ」とかいうのとは違うが、日本の団体によるこの曲の演奏では良い部類だと思う。やや、弦が細い感じがするが、低域をしっかり捉えた良い録音である。「謝肉祭」や付録のスラブ舞曲も、うまくまとめており、大変良い。

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