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しとらす さんのレビュー一覧 

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     2013/11/28

    収録された中でベートーヴェンの4番以外は定期での実演を聴いていますが、2枚目の交響曲2曲は改めてCDで聴くと、実演での記憶以上にかなり腰の座った音楽の作りに思えてちょっと驚きました。実演ではライブ特有の熱気があり録音で聴くと粗が目立つかと思いましたが全くの杞憂で、ドイツ風というわけではありませんが(それはそれで広上さんとも京響とも個性が違いますし)、形式感のあるしっかりした作りになっています。

    1枚目はロシアの3人の作曲家の作品でまとめてありますが、京響の強みであるフレキシブルな特性を活かして、それぞれの作風の違いを描き分けた好演奏になっていますし、協奏曲に関しても広上さんの巧みなサポートのもとで若い2人のソリストが実力と個性を出しきった演奏をしています。

    録音に関してはホールの残響特性も含めて良くも悪くもマイクに入った音そのままという印象です。拍手がカットされずに入っている代わりに客席ノイズもカットされた様子がなく(演奏が熱を帯びると聞こえてくる広上さんの呼吸音や声も入ったまま)、ほとんど編集加工していないのではないでしょうか。会場となっている京都コンサートホールの音響もあって音の良さは残念ながらあまり期待できませんが、それは言い換えるなら京響の「今」がありのままに入っているということでもあり、このCDをきっかけに定期公演に足を運ぶなら、その期待に応える演奏を聴くことができると思います。

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     2013/11/28

    京響549回定期で演奏された3曲全てを収めた1枚。曲順も当日のプログラム通りですので、正しく演奏会の記録そのものです。

    演奏会当日にいらした方ならご存知の通り予定では『ドン・キホーテ』のみCD化するつもりでの録音だったようですが、前半の『ローマの祭』のあまりの熱演ぶりに、この曲もCD化してほしいとの要望が演奏会後から多かったらしく、フタを開けてみると容量を目一杯(収録時間が80分18秒)使って3曲全部入れたものがリリースされました。

    『謝肉祭』と『ドン・キホーテ』も好演でしたが、演奏の出来では『ローマの祭』が頭一つ二つ抜けています。やや遅めのテンポをとりながらメリハリを上手くつけ丁寧で色彩感豊かな表現を行なっており、高揚感を保ちつつもそのパッションの凝縮やコントロールにまで目が行き届いている印象です。

    “祭”といえば“ハレ”の場であり、少なからず“狂”の一面を含む状況が多々起きたりするものですが、エクスタシーを早急に追い求めることをせず、音楽をじっくり作っていくことに徹したおかげで、オーソドックスながらも“狂”を含んだ“ハレ”を上手く表現できたのでは、と思います。

    演奏会当日でも会場の熱狂ぶりが凄かったですが、CD化されたものを聴き直しても当日の記憶がまざまざと蘇ってきて、観客の1人として喜びも一入でした。(ザ・シンフォニーやサントリーホール等と比較するとややデッドな)ホールの特性がこの場合は良い方向に作用したのか、管セクションの奮闘ぶりもクリアに伝わってきます。先年発売された第一弾CDをお持ちの方は、比較してみることで京響の躍進と充実度を尚一層明確に汲みとっていただけるのではないでしょうか。

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     2013/11/28

    リヒャルト・シュトラウスの3曲は昨年7月の第559回定期演奏会、ハチャトゥリアンの『仮面舞踏会』は今年3月の第566回定期演奏会の1曲目に演奏されたもののライヴ収録です。拍手もノーカットですし、当日聴いた生演奏との記憶をたどっても一発録りをそのままCDにしたようです。

    前回の『ローマの祭』のような1年にそう何度もない高いパッションを見せたパフォーマンスこそないものの総じてオールA評価、でしょうか。『仮面舞踏会』は定期前半の管セクションに首席陣を欠いてる中での演奏ですから、現在好調と評される今の京響の平均実力を計る上での参考になるのではないかと思います。リヒャルト・シュトラウスの3曲のうち、『13管楽器のためのセレナード変ホ長調』は京響の誇る菅セクションの首席揃い踏みとあって柔らかな響きで奏でられるサウンドがグッドでした。『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら』は広上さんがかつてキリル・コンドラシン・コンクールで優勝した時の課題曲だったそうで自信たっぷりの指揮ぶりでしたし、『ばらの騎士』組曲も当日のメインを飾るに相応しい出来でした。

    録音はしたものの結果的にCD収録から外されてしまったモーツァルトの『リンツ』(559回定期)とプロコフィエフの7番シンフォニー(566回定期)もぜひとも聴いてもらいたいレベルにあったので、外したのがもったいなかったです。特にプロコフィエフの7番は当日のメインプログラムで管セクションに首席陣が勢揃いしての面子で、しかもヴィオラ奏者の北村英樹さんが定年で退職される最後の演奏でしたから、自然と団員のテンションも高くなりハイレベルなものとなりました。プロコフィエフ好きの人から冷静に見れば広上さんの解釈には一長一短で言いたい部分もあるかもしれまえんが、演奏の質自体は誰しも認めてもらえる出来なのではないかと思います。それを外したのは、やはりもったいなかったですね。

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