レベッカ・ソルニット

本 説教したがる男たち

説教したがる男たち

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    ぽいぽす  |  神奈川県  |  不明  |  2021年04月21日

    著者はかなり自由な芸術論や哲学の専門家であるが米国においてフェミニストの代表的人物であり、マンスプレイニングという語をそのエピソードとともに広めた人物でもある。このエッセイ集は彼女の著者の中ではフェミニストとしての彼女のユーモアが発揮された軽い読み物として楽しめる。 おそらく多くの日本人男性には著者の主張するところをそのまま受け取ることはまだ難しいことと感じる。フェミニスト過激派と感じてしまう人が多いだろう。しかし、そんな感情もこんな頭の良い女は嫌だという様な醜い感情の現れなのかもしれない。冷静に読んでいけば全てのエッセイに彼女の素晴しくスマートなユーモアが現れており、男の世界で凝り固まった思考をひたすら皮肉りながら解きほぐしてくれる。結局、男と言うものは、女ってのは、と言うような考え自体が酷く時代遅れであり、恥ずべきことであり、無意識に染み付いてしまっている感情も一つ一つ改めなければならない。それには彼女のようなユーモアが必要なのだろう。 女性が権利を求めてデモをすれば、顔を見てブスの行進と言ったり、女性は闘争本能が強いなどと言ったりして押さえつける社会で良いはずがない。そこには一つのユーモアも優しさもない。フェミニズムは一面ではもちろん男性攻撃ではある。男性にとっては気分も悪いものだ。しかし、男性の暴力暴言、偏見による女性攻撃に対してユーモアと知性による攻撃であり、耳を傾ける価値がある。 ブスで闘争的なフェミニストたちの話は生理的に聞いてられないという、男たちはまず読んでみるべきだ。そして自分がいかに醜くつまらない考えで今まで生きてきて、進んだ社会で生理的に受け入れられないのは自分のような人間だったのだと気付く人が少しでも増えれば良いと思う。

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