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説教したがる男たち

Rebecca Solnit

User Review :5.0
(1)

Product Details

Genre
ISBN/Catalogue Number
ISBN 13 : 9784865282085
ISBN 10 : 4865282084
Format
Books
Publisher
Release Date
September/2018
Japan
Co-Writer, Translator, Featured Individuals/organizations
:

Content Description

殺人犯の90%は男性。今世紀のフェミニズムを牽引するエッセイ!

目次 : 1 説教したがる男たち/ 2 長すぎる戦い/ 3 豪奢なスイートルームで衝突する世界―IMFとグローバルな不正義と電車の中の他人について/ 4 脅威を称えて―結婚の平等が真に意味するもの/ 5 グランドマザー・スパイダー/ 6 ウルフの闇―説明しがたいものを受け入れること/ 7 変態に囲まれたカサンドラ/ 8 #女はみんなそう―物語を書き換えるフェミニストたち/ 9 パンドラの箱と自警団

【著者紹介】
レベッカ・ソルニット : 1961年生まれ。作家、歴史家、アクティヴィスト。カリフォルニアに育ち、環境問題・人権・反戦などの政治運動に参加。1988年より文筆活動を開始する。歩くことがいかに人間の思考と文化に深く根ざしているか広大な人類史を渉猟する『ウォークス 歩くことの精神史』(Wanderlust、2000)、エドワード・マイブリッジ伝River of Shadows(2004、全米批評家協会賞)など、環境、土地、芸術、アメリカ史など多分野に二十を越す著作がある。美術展カタログや雑誌への寄稿も多数

ハーン小路恭子 : 米文学者。金沢大学国際基幹教育院准教授。専門分野は二十世紀以降のアメリカ文学・文化で、小説やポップカルチャーにおける危機意識と情動のはたらきに関心を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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著者はかなり自由な芸術論や哲学の専門家で...

投稿日:2021/04/21 (水)

著者はかなり自由な芸術論や哲学の専門家であるが米国においてフェミニストの代表的人物であり、マンスプレイニングという語をそのエピソードとともに広めた人物でもある。このエッセイ集は彼女の著者の中ではフェミニストとしての彼女のユーモアが発揮された軽い読み物として楽しめる。 おそらく多くの日本人男性には著者の主張するところをそのまま受け取ることはまだ難しいことと感じる。フェミニスト過激派と感じてしまう人が多いだろう。しかし、そんな感情もこんな頭の良い女は嫌だという様な醜い感情の現れなのかもしれない。冷静に読んでいけば全てのエッセイに彼女の素晴しくスマートなユーモアが現れており、男の世界で凝り固まった思考をひたすら皮肉りながら解きほぐしてくれる。結局、男と言うものは、女ってのは、と言うような考え自体が酷く時代遅れであり、恥ずべきことであり、無意識に染み付いてしまっている感情も一つ一つ改めなければならない。それには彼女のようなユーモアが必要なのだろう。 女性が権利を求めてデモをすれば、顔を見てブスの行進と言ったり、女性は闘争本能が強いなどと言ったりして押さえつける社会で良いはずがない。そこには一つのユーモアも優しさもない。フェミニズムは一面ではもちろん男性攻撃ではある。男性にとっては気分も悪いものだ。しかし、男性の暴力暴言、偏見による女性攻撃に対してユーモアと知性による攻撃であり、耳を傾ける価値がある。 ブスで闘争的なフェミニストたちの話は生理的に聞いてられないという、男たちはまず読んでみるべきだ。そして自分がいかに醜くつまらない考えで今まで生きてきて、進んだ社会で生理的に受け入れられないのは自分のような人間だったのだと気付く人が少しでも増えれば良いと思う。

ぽいぽす さん | 神奈川県 | 不明

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Book Meter Reviews

こちらは読書メーターで書かれたレビューとなります。

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  • 夜間飛行

    《自分の言葉に価値がないと思わせられる》《存在を消される》感覚はわかる気がするし、闇を最良の未来として受け入れたウルフへの言及や、語れないことを語るという著者の意思表示は心に響く。一方、《完全で自由な人間として生きられるような空間、そこに女性は入れない》とあるが、私にはそうした空間自体が見えない。それは私が男だからか、日本にいるからか…自分の生きる場の外側を知らないことはもどかしい。グローバルな時代に著者の言葉はますます重みを持つだろう。性についても自分の小さな枠を超えて沢山のことを知っておきたいと思う。

  • どんぐり

    アメリカでは、9秒間に一度の頻度で女性が殴られ、毎年8万7千件を超えるレイプが起きているという事実。女性への暴力は、アメリカに限らず、全地球的にあふれている。戦争をしたがるのも、「説教したがる」のも男たちと相場は決まっている。それは万人にとっても問題で、決して許されることではないとソルニットは、〈#女はみんなそう〉など8つの論説で批判する。〈ウルフの闇〉では、ソルニットがニューヨークのチェルシー界隈のアパートの最上階にある部屋でスーザン・ソンタグと会ったときに、湿気た味のするたんぽぽ茶を飲みながら、→

  • ネギっ子gen

    【男たちは私に説明/説教したがる。そう、いまでも。どの男も、私が知っていて向こうが知らない事柄について的外れな御説をぶっても、謝罪してくれたことはなかった】女性たちが強いられている、屈辱や世界の圧倒的な不公正。そうした女性たちの口を噤ませ死に追いやる暴力の構造を抉り出した書。著者は訴える。<男は自分が何を言っているのかわかっていて、女はそうでない。そう断定的に教えられることは、たとえどんなにささいな会話の一部であっても、この世界の醜さを永続させ、光を奪ってしまう>と。若い女性の方々にぜひ読んでほしい!⇒

  • 星落秋風五丈原

    いやぁ、自分が思っていたことを的確な言葉で言ってもらうとすかっとしますね。

  • miri

    もう既に知っていることを得意気に話す男性に笑顔でうんうんと頷いて、お世辞のひとつも挟み、内心早くこの時間が終わればいいと思ったことのある女性はたくさんいるのではないでしょうか。そうする方が社会生活が円滑になるから。生活の至るところで女性の存在そのものが劣っていると見なされ、損なわれる。娘が性被害に遭わないように具体的に教えなければいけないことの多さに男性は驚きを感じると思います。率直にデータを通して、男性にも片方の性の社会でのありのままの姿を見てほしい。脅かされるということに理解が及びますように。

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