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グラス、フィリップ(1937-)

CD 交響曲集(第1〜10番) デニス・ラッセル・デイヴィス(11CD)

交響曲集(第1〜10番) デニス・ラッセル・デイヴィス(11CD)

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    ココパナ  |  北海道  |  不明  |  2021年03月15日

    ミニマル音楽の大家、フィリップ・グラスの交響曲集。「全集」ではない。リリース当時は「全集」であったが、現役の作曲家であるグラスは、現在、交響曲第11番を完成しており、デニス・ラッセル・デイヴィスはそちらも録音済だ。グラスの作品は、現代音楽ではあるが、その音色は保守的で、和声も古典的なものが重視されている。旋律も美しいが、ミニマルという作法ゆえに、コアなクラシック・ファンからは敬遠されがちで、やや軽く扱われている感があるが、この交響曲集はなかなか聴きごたえがある。個人的には第9番は傑作だと思うし、第6番、第7番、第8番も良いと思う。第1番と第4番は、デヴィッド・ボウイの同名のアルバムの素材を用いている。用いている素材の中には、デヴィッド・ボウイの同名のアルバムの通常版には収録されていない楽曲も含む。デヴィッド・ボウイのアルバム自体が、アンビエントの権威、ブライアン・イーノとの共作なので、クラシックやミニマルとの親和性がある。第5番から第7番までは声楽を伴う。第5番は採用したテキストからして汎世界的と形容したい世界観であり、収録曲中最大の規模を誇る。第6番から第8番までは、映画音楽的な面もあるが、分かりやすい劇性があり、カッコイイところも多く、純粋に楽しめるだろう。第9番は、前述の通り、個人的にグラスの最高傑作だと思う。深刻な曲想、熱狂と退廃を描いて、静かに終結していく様はドラマティックで、聴き手の心を大いにざわめかせてくれる。受け取るエネルギーの大きさと言う観点で、グラスの代表作に相応しい。当曲集に収録されなかった第11番も良い曲である。当全集を気に入ったなら、是非そちらも入手をオススメする。

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