Portia  |  東京都  |  不明  |  2006年04月15日

1988年録音。グレツナーのオーボエがとても柔らかく，ビューティフルです。ヴィヴァルディというと，どうしても旋律美に耳が偏りがちですが，新バッハ・コレギウム・ムジクムのアンサンブルは，オーボエに負けず劣らずしっとりと音楽を歌う一方，リズムの力強さや各声部が重なったときに現れる微妙な色合い，あるいは対比の効果といったものもじっくりと聴かせてくれます。一番の収穫はRV452。全曲僅か6分ほどの小品ながら，第2楽章アダージョの哀愁を帯びた美しさは，胸を締め付けるものがあります。