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ゴーベール、フィリップ(1879-1941)

CD バレエ音楽『騎士と姫君』 スーストロ&ルクセンブルク・フィル

バレエ音楽『騎士と姫君』 スーストロ&ルクセンブルク・フィル

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    miklos  |  埼玉県  |  不明  |  2020年10月23日

    フルート作品以外は全く知られていないゴーベールの管弦楽作品集の第2弾。もちろん世界初録音。 ゴーベール最晩年の作品(彼の62才の誕生日の次の日に初演、その3日後に死去)だそうだが、ほぼ同世代のバルトークやらプロコフィエフやらストラヴィンスキーやら新ウィーン楽派と比べると、かなり保守的。どうりで全く省みられていないわけであるが、初演時は好評を博したそうである。パリは当時、ナチスドイツの占領下にあったということも影響しているのであろう。晦渋な音楽よりは、明快な音楽を聞きたいという聴衆の気持ちと合致するものがあったのではないだろうか。 保守的であるとはいえ、腐っても1940年代を生きた作曲家であって、オーケストレーションは巧みであるし、ゴーベール自身が卓越したフルート奏者ということもあり、要所要所でフルートが活躍する。ラヴェルやドビュッシーという2大巨頭と比較してしまうと見劣りはしてしまうだろうが、十二分に魅力的な作品であるし、もっと取り上げられてしかるべきであると思う。 この作品の魅力を指揮者とオーケストラも十二分に引き出している。指揮者のスーストロは、サンサーンスの管弦楽作品集(Naxos)やオネゲル(マリオン・コティヤールと共演した火刑台上のジャンヌ・ダルク)などフランス近代ものを精力的に取り上げる指揮者。 ルクセンブルクフィルハーモニー管弦楽団は、古くはミヨーの自作自演、最近ではクリヴィヌのドビュッシーやロパルツと、元々フランス近代ものに強みを発揮するオーケストラである。 ゴーベールの管弦楽をシリーズ化したTimpaniレーベルの英断にも、拍手を送りたい。ロパルツといい、ル=フレムといい、クラといい、そして今回のゴーベールといい、Timpaniが取り上げなければいずれも評価どころか日の目をみることすらできなかった作曲家であり、フランス近代音楽の多様性を世間に知らしめた功績は高く評価されるべきだ。これからも元気に「驚き」と「発見」を我々リスナーにもたらしてほしいものだ。

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