管弦楽曲集第1集(交響曲第1番、ロシア領主たちの入場、『仮面舞踏会』からの組曲、他) ヤルヴィ&ベルゲン・フィル
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miklos | 埼玉県 | 不明 | 2021年03月17日
ヨハン・ハルヴォルセンは、スヴェンセンやグリーグらの後継者にあたる作曲家であり、彼らと同様ノルウェーの伝統音楽に霊感を受けてノルウェー的な作品を多く生み出した。同じ北欧の作曲家だとシベリウスやニールセンとほぼ同世代の人物であるが、作風は彼らよりも保守的でナショナル・ロマンティシズムに属する作曲家といえる。この盤に収録されている交響曲1番も、ロマン派交響曲という一言で片付けられてしまうだろう。 この盤で一番聞いていただきたいのは、「仮面舞踏会」からの組曲である。ルズヴィ・ホルベア(グリーグの「ホルベアの時代から」のホルベアである)の仮面舞踏会をもとにした劇付随音楽から曲を抜粋して組曲にしたものだが、懐古的なメロディが美しく、リズム感のある舞曲もあって聞いていて楽しい。ニールセンのオペラ「仮面舞踏会」も同じくホルベアのテクストを基に作曲されているので、比較しながら聴くのも楽しい。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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つよしくん | 東京都 | 不明 | 2011年02月10日
ヤルヴィは、きわめてレパートリーの広い指揮者であるが、若き頃より、特に北欧の知られざる作品を数多く録音してきた。そのようなヤルヴィをなんでも屋であるなどと揶揄する批評も目にすることがよくあるが、殆どの指揮者が指揮することがない北欧の知られざる名曲を広く世に知らしめたという業績は、大きく称えざるを得ないのではないかと考える。本盤も、そうしたヤルヴィの偉大な業績の一つと言える。最近では、息子のパーヴォ・ヤルヴィが進境著しく、名演の数々を生み出していることから、ひと頃に比べると影が薄くなったきらいがないわけではないが、本盤のような名演を聴くと、老いてもなお健在であることがよくわかる。ハルヴォルセンは、グリーグとほぼ同時期のノルウェーの作曲家であるが、グリーグが国際的な認知を得ているのに対して、国際的には殆ど知られていないと言っても過言ではない。しかしながら、本盤におさめられた各楽曲を聴くと、実に北欧風の親しみやすい旋律に満ち溢れた名作揃いであり、グリーグの諸作品と比較しても、作品の質が劣るとは必ずしも言えないのではないかとも考えられる。特に、グリーグがあまり得意としなかった交響曲などの大作の分野においては、本盤の交響曲第1番の充実ぶりを聴くと、一歩先んじていたのではないかとさえ思えるほどだ。演奏内容も、いずれもヤルヴィならではの聴かせどころのツボを心得た名演であり、ハルヴォルセンの知られざる名作の数々を広く世に知らしめるという意味でも、きわめて意義の大きい素晴らしいCDの登場であり、高く評価したい。3人の方が、このレビューに「共感」しています。
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