音楽の聴き方 聴く型と趣味を語る言葉 中公新書
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青のサボイア | 東京都 | 不明 | 2021年07月01日
タイトルと概要説明と実際の内容に乖離があるように思える。「聴き方」もしくは「聴き型」といううたい文句から音楽を聴くための「フォーマット」としくは具体的なノウハウを期待して本書を購入したが、タイトルが表すよりむしろ音楽の「語り方」に重点があるように感じた。もちろん語るからにはその前段階の聴き方の解説や分析もあるのだが、他文献からの引用が多発してその記述に丸投げしている感があり、理解しやすい内容とは思えなかった。また著者は西洋音楽(クラシック)の専門家らしく、後書きに「ジャンルにとらわれないよう配慮した」とあるものの、内容としては西洋音楽寄りの感は否めず、普段ポップスやロック、ジャズを聴く者としてはあまりピンとこない内容も多かった。タイトルは内容に沿った適切な言葉を選ぶべきだと思う。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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Tan2 | 神奈川県 | 不明 | 2021年04月18日
岡田暁生さんの「目から鱗が落ちる」本の中の1冊。「音楽は好みだ、好き嫌いだ」「好みは感性だ」「どう聴こうが人の勝手だ」とよく言われ、好みや感性を共有する人との会話は楽しいものだが、他人と本当の意味で音楽を共有し合うのは難しい。自分の音楽との接し方も、気分次第で一定しない。しかし、と氏は言う。「紅茶を楽しむ習慣を持たない人にとっては、ひとつの銘柄は他と似たり寄ったりの味に思える。しかし、洗練された味を探すだけの暇と意思と機会を持てば、本当の鑑定家になり得る」といった例を出して。「ワイン」や「日本酒」などもそれに近いのかもしれない。 そのための「音楽の聴き方=聴く型」や「音楽を語る言葉」「音楽を読む(その音楽の背景や作られ方など)」、さらには「再生して聴く」というだけの受動的な態度だけではない「音楽をする」(自分で演奏する、積極的に聴きに出かける、参加するなど)という能動的な行動様式などにも触れている。 自分はどのように音楽に相対しているのか、どのように接したいのか、接していけばよいのかなど、いろいろなことを考える良いきっかけになった1冊である。 あなたも、自分の音楽の聴き方、接し方、自分にとって音楽とは何なのかを、この本をきっかけに一度振り返ってみてはいかがでしょうか。1人の方が、このレビューに「共感」しています。
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