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  • ★★★★☆ 

    kam  |  大阪府  |  不明  |  2021年05月08日

    最新のリマスター版まだ持ってないんですが、間違いなく名盤です。これでも発売当時のCDよりはずっと音がいいので、試しに聴いてみて損はないかと。

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  • ★★★★☆ 

    madman  |  東京都  |  不明  |  2011年06月02日

    '93年発表。“YMO再生”は93年2月5日の新聞に発表された。リスナーに届くまでにメディアに取り込まれて価値変容をきたさないよう、徹底してスタンダードなスタンスをとり続けたYMO。本アルバムも発表当日までマスコミ関係者には配布せず、新聞や雑誌などの取材にも応じない……という徹底した中で、10年ぶりに再生を遂げることになった。先行シングル「ポケットが虹でいっぱい」はエルビス・プレスリーのカバー曲だが、『浮気なぼくら』に通じるようなキッチュさと過剰なサービス(やらせ?)という点ではYMOらしくとも、アルバムの伏線にはなり難く、誰もがフラットな状態で対峙した初のアルバムだったといえよう。 さて、10年を経た当時、新たに彼らのスゴサを実感させられた点といえば、なんといっても音質面への異常なコダワリだ。本作はアナログ盤の再発CDではなく、YMO初のCD盤。当時最先端のレコーディング・システムのフル活用で音質向上はもとより、可能性が増した機材群を実にYMOらしい数多くのテクノな使い方で生かしきっている。ディレイ・マシンはもちろん、音階を作り出すハーモナイザー(注目を集めていたイーブンタイドのH3000!)や、固定フランジャーをパーカッションやボーカルにまでかけて、潜水艦の伝声管のような効果を出すこと。まさにハイテク時代のヒッピー、といった感がある。ちなみに、これらのエフェクト処理は、以前からYMOサウンドの影の立役者的存在であった寺田康彦、飯尾芳史。アーティスト寄りの発想を持つエンジニアとして名高い両氏が一役担っている。 一方、元の音源となる使用機材といえば、プロフェット5、アープのオデッセイといったアナログ・シンセをはじめ、コルグのドンカマチックなどのリズムマシン、ローランドの“ベース・ライン”TB-303、はてはテルミンまで登場するという、アナログ・オン・パレード!ちなみに、1920年に開発されたテルミンは、箱に生えている2本のアンテナ(一方が音量、一方が音程の上下をコントロール)に手を近付けることで音を出す楽器だが、アナログ・シンセの発振とは違った独特のフォールしていく音に活用され、この音でなければ成り立たないという必然性のもとに使われている。アナログ・シンセにしても、たとえば矩形波のモジュレーションに矩形波を使う(!)プロフェット5ならではの特性を生かした音色であるとか、アープのオデッセイならばノイズ・ジェネレータから出る不規則な電圧をVCOにかけてランダム・ノートにする、など。当時のテクノ/ハウスと呼ばれるサウンドはアナログ・シンセ=ブリープ音といった荒い解釈がなされたものが多いように思うが、それらとの違いは明瞭であろう。さらに、JUPITER-8、E-muのVINTAGE KEYSのベースの音色とTR-808のキックをサンプリングしたものを合成してベースを作るなど、1音色に対する音作りはシビアだ。 サンプリング・ミュージックの元祖『BGM』、『テクノデリック』などの作品を生み出した、YMO。サンプラー全盛時代の当時にサンプリングを何度も繰り返し、わざと劣化させた音を作ったAのコーラス…という異色な方法もみられるが、やはりサンプリング・ソースを多く取り入れている。サンプリング・ネタで作られたリズム、イルカのサウンド・コレクションや、昔のYMOの音までサンプリングしてパーカッション的に使用(J)。ちなみに金属系の“ピョン”という音(「ソリッド・ステイト・サヴァイバー」)、スネア(「キー」)、工場の音(「エピローグ」)や、「ライディーン」の頭のメロディまで聴かれる。素材のピックアップはフェーダー操作によっても行なわれ、その手法が楽曲にも影響を及ぼし、いわゆるハウス的な印象を受けるだろう。 だが、あきらかに巷のハウスと異なるのは、同じパターンを繰り返す中で時間軸と無関係に起きる微妙な変化だ。思考ではなく、体感による音楽。ただ残念なのは、3人が一体となって作られたと言うわりには、各自の楽曲が寄り集まった作品という印象がぬぐえない点。YMOとしては不満が残るものの、逆にソロ活動のほうが充実していたとも言え、ホッとしてはいたのだが……。

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