ニッポン天才伝 知られざる発明・発見の父たち 朝日選書
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ポルツマン | 岩手県 | 不明 | 2010年08月02日
日本の偉大な科学者の中から16人を選んでその生涯をさらりと俯瞰した内容でして、ぼくは最後のほうの3人、高木貞治先生、増本量先生、久保亮五先生のところを読みたくて買いました。 とくに久保先生。 大学の3年か4年のときに授業の参考書として久保亮五先生が書かれた『統計力学』(共立全書)を読んで、ほとんど理解できず統計物理そのものの修得は諦めたが、「この久保亮五という先生はなんだか凄い人のようだな」という印象を強く受けたのを今でも覚えています。 たとえばこの名。リョーゴ。そこはかとなく威厳を感じさせる名前じゃありませんか。この本によると、久保先生のお父様は中国文学者の久保天随で、第5子であったので亮五としたとあります。 大阪(帝国)大学の伏見康治先生は素粒子論の湯川、物性論の久保と評したほどだったそうで、やはりぼくが著書を通じて感じとったとおり破格の天才だったようです。 久保亮五先生ご提案の「老人研究所」(老人を研究する所ではなく、老人が研究する所)や増本先生の増本式省エネ術など、大先生たちのユーモアや変人ぶりも興味深いです。 著者は上山明博というノンフィクション作家・科学ジャーナリストで、ちょっと気に入らない記述も散見されますが、それらを補うに充分な発見がありました。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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