バターワース、ジョージ(1885-1916)

CD Orch.works, Songs: Marriner / Asmf, Luxon(Br), Etc

Orch.works, Songs: Marriner / Asmf, Luxon(Br), Etc

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    風信子  |  茨城県  |  不明  |  2017年12月30日

    わたしが愛用する”音楽作品名辞典”は広汎な作曲家とその主要作品を掲載している バターワースの名も四つの作品名と一緒に発見することができる このディスクではその凡てに加えて”二つのイングランド牧歌”を聴くことができる 三つの管弦楽曲ではマリナー&AStMFの繊細な妙演を聴くことができる そこはかとない牧歌性と郷愁を誘うソノリティはバターワースの個性でありまたマリナーたち演奏者の共感し愛おしむ対象なのだろう 二つの歌曲集はバリトンで歌われている ラクソンとウィリンソンは素朴な中にも歌謡に内在する風土性を匂い立たせている 温かく聴き易い歌に強い印象は残らないものの 一時でも生を共有できた静かな歓びに心が華やぐようだ 今はもう古里の音沙汰無くなった人へ親愛の思いを遣りながら聴きたい あたなも如何

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    SS  |  神奈川県  |  不明  |  2012年03月08日

    ほんの数えるほどの歌曲と管弦楽曲しか残さなかった、しかもそれらすら一般に知られることの少ない、英国の作曲家、ジョージ・バタワースの音楽世界は、聴くものに真の心の平安を齎してくれる。何とも控えめな表現ながら、自然発生的な歌謡性に満ちており、純粋で、しかも同時代のヴォーン・ウイリアムスにみられるような曖昧さや微温性をよく克服していて、このような特質が、わが琴線をよく共鳴させる。このCDは、英国の演奏家による、かれの歌曲と管弦楽曲の珠玉の作品を一枚にまとめたもので、近来の私の愛聴盤となっている。どれもバタワースの姿をよく伝える名演奏といえる。これらの作品は、いずれも20歳台のものながら、大作曲家の晩年にままみられるような簡素さと深い精神性をあわせ持っていることに気付かされる。然るにバタワースは、第一次大戦に従軍し、ソンムの激戦により31歳で戦死した。不慮の死であったにもかかわらず「晩年の様式」とでもいうべきものが作品に現れた珍しい例として、生物学の岡田節人氏が指摘していたことを思い出す。それにしても20世紀初頭のヨーロッパは、伝統と革新が上手くバランスした実のある芸術運動が数多くなされ、それらに呼応して若き逸材を多く排出した。このタイミングで勃発した第一次大戦は、多くの有能な若き芸術家の命を奪った。あまりにも時代の巡り合わせが悪かったというべきか。カンディンスキーらが主宰したミュンヘンの「青騎士」を舞台に独特の感受性を示した画家、フランツ・マルクやアウグスト・マッケもそうであって、かれらの作品たちも、若いひたむきさが看取されるものの、バタワースと同様に簡素さと、眼差しの純粋さ、永遠性が際立っている。

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