【中古:盤質AB】 Siegfried: Chereau Boulez / Bayreuther Festspielhaus M.jung Zednik
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蟹缶 | 東京都 | 不明 | 2011年12月20日
この「ジークフリート」はプレミエではコロが歌ったが降板してユングになったのは残念。コロであればこのジークフリート役を声の面でも演劇的な面でも説得力のあるものにしただろう事は間違いないと思う。ユングは見た目も華がないし声もキャラクターテノールのような癖のある声質(彼は後にバイロイトでミーメを歌う)なので到底ジークフリートには相応しくない。ただシェローの演出のジークフリートは英雄というよりヒッピー的な怒れる若者という位置づけなので演出には合っているといえなくもない。代わりに完全に主役を食っているのがハインツ・ツェドニクのミーメ。陰険な小悪党だがどこか憎めない可愛らしさをも同時に感じさせる。あまり声の大きくない彼は本来ワーグナーのオペラには向いていないと思うが、ブーレーズの繊細な音楽作りのお陰でそういう声量不足は全く感じない。マッキンタイヤは三作ではもっとも向いている。演出も1幕のさすらい人とミーメの腹の探り合い騙し合いは実に面白い。割合良く出来ている演出だと思うが、3幕のブリュンヒルデが登場してからの演出がアイデア不足というかテンションが落ちてしまいありきたりな芝居だなあ、と昔から思っていたが後にパトリス・シェローがゲイだと知って納得。ホモセクシャルな演出家にとって少年が美女をキスで目覚めさせラブラブなんてド・メルヘンなボーイ・ミーツ・ガール話には全く興味が沸かなかったのだろう(笑)。グィネス・ジョーンズは見た目も美人で演技力もある人なので上手い演出なら名シーンになっていたところだろうに残念。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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烏 | 広島県 | 不明 | 2009年09月13日
タイトルロールを歌うユングだが、容姿も演技も(声もまた幾分か)なんだか腕白小僧みたいな趣だ。単純で直情径行なジークフリートだからこれでいいという気もするのだが、できればもう少し上背と、そして声と演技に深みとがあればと思う。ジョーンズのブリュンヒルデは、声量を含めて歌唱には概ね満足なのだが、これも贅沢を言えば、もう少し若ければと思わずにはいられない。なにしろジークフリートと対峙する場面では、お母さんに見えかねないのだから。演出については、3幕冒頭のエルダ登場の場面は、なんだか芋虫みたいで威厳がない。禿(ハゲ)の鬘もどうかと思う。知性を強調したかったのだろうが、成功しているとは言い難い。ブーレーズの音楽はここでもますます快調。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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