『春の祭典』、『ペトルーシュカ』 フリッチャイ&ベルリンRIAS響
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masato | 新潟県 | 不明 | 2013年04月07日
モノクロ映画の素晴らしさを教えてくれたのはヒッチコックの『サイコ』でした。あの不気味さはカラーでは出せない。モノクロだからこそ感じれるあの不気味さ…! まるで、カラーで撮れるのに、敢えてモノクロを選んだかのよう。それから次から次へとモノクロの名作たちに出会っていく。『第三の男』『ローマの休日』『天井桟敷の人々』『波止場』…数え上げたらきりがない。 『サイコ』と同じような感じを受けたのが、このアルバム。各楽器にスポットが当てられ、突出して聴こえてくるモノラルの特徴を最大限に生かしているかのような聴こえ方。そう、『サイコ』と同じく、ステレオ&デジタルで録れるのに、敢えてモノラルを選択したかのような聴こえ方。低弦のうなり、ボーンと腹に響く打楽器、まるでうっすらとホワイトのベールをかけたような木管群、耳をつんざくような金管群…いずれもステレオ&デジタルでは味わえない雰囲気の音たち。それらが左右に広がりを持って聴こえてくるのではなく、全てが中央に集中して襲ってくる。 どんなに技術が進歩しようとも手放すことのできない大切なモノラル録音のうちのひとつです。0人の方が、このレビューに「共感」しています。
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