時代の声、史料の声

吉村昭

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784309019062
ISBN 10 : 4309019064
フォーマット
出版社
発行年月
2009年02月
日本
追加情報
:
20cm,219p

内容詳細

徹底した史料の読み込みで知られる記録文学の第一人者が、ノンフィクションと小説の関係など、記録と文学という問題意識をベースに、ボクシング小説体験、癌で逝った弟の話、東京の空襲の記憶などを語る対談集。

【著者紹介】
吉村昭 : 1927年、東京生まれ。小説家。東京開成中学を肺結核のため休学。卒業後、長兄の会社で働いた後、終戦後に学習院大学中退。在学中に同人誌『学習院文芸』(後に『赤絵』)を創刊。1958年、短編集『青い骨』を刊行。『星への旅』(太宰治賞)、『深海の使者』(文藝春秋読者賞)、『ふぉん・しいほるとの娘』(吉川英治文学賞)、『冷い夏、熱い夏』(毎日芸術賞)、『破獄』(讀賣文学賞・芸術選奨文部大臣賞)、『天狗争乱』(大佛次郎賞)。他に菊池寛賞、日本芸術院賞も受賞。歴史文学、記録文学の第一人者であった。2006年、膵臓癌で逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • nonpono さん

    沢木耕太郎と吉村昭のボクシングについて対談が読みたくて、選んだ一冊。吉行淳之介や色川武大と好きな作家も収録されていて嬉しい。ボクシングを書くということ、ノンフィクションとは?、戦前、戦中、戦後の東京の情景、不治の病だった結核という病など、今となっては、歴史の生き証人達が語る対談集。思うが、今より雑誌や活字がずっと読まれた時代は、対談もゆっくり語り合りあい、豪華な気がする。楽しめました。

  • mondo さん

    吉村昭と縁のある作家たちとの対談集。吉村昭は作家との交友関係をほとんど持たないことは、エッセイなどでも知られている。この対談では小説の時代背景や作風スタイル、地域性、生い立ちなどから9人の作家が登場して、吉村昭の魅力や個性を引き出している。半藤一利との対談では、東京の初空襲を体験した際にドゥリットル爆撃機の操縦士のマフラーの見えた、見えないのやり取りは笑える。城山三郎とは昭和2年生まれの同世代ということもあって、気が合うところが微笑ましい。谷中育ちの森まゆみとは、上野戦争のエピソードが興味深い。

  • 金吾 さん

    ○吉村さんと他の作家との対談集です。吉村さんの人柄、物の考え方が伝わり面白かったです。沢木さん、加賀さん、半藤さん、吉行さん、森さん、城山さんとの対談が良かったです。

  • くるり さん

    『ボクシングに酔い、時代に出会った』沢木耕太郎さんと吉村昭さんのボクシングをテーマにした対談。この頃は、沢木さんもボクシングを題材に小説を書くことになるとは、思ってなかったんではないでしょうか。『一瞬の夏』の続きが読めることを楽しみにしてます。

  • Bob さん

    エッセイを読むと著者の人柄を垣間見ることができるが、対談集の方がより本音が出て著者の素顔が見える気がする。面白かったのは城山三郎、半藤一利などの同世代との対談だ。また、作品を作るプロセスと苦労も良くわかる。「囚人の呼気で獄房の壁が凍って光っていた」なんて読むと獄中生活の辛さが痛いほど想像できる。こんな表現は取材で手を抜いては書けないということがわかる。春日部の養豚業者に成りすますなどなかなかのユーモアのセンスだ。電柱を抜く話も当時の雰囲気がわかっていい。

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吉村昭

1927年、東京生まれ。学習院大学中退。在学中に同人誌「学習院文芸」(後に「赤絵」)に参加し、作品を発表する。66年『星への旅』で太宰治賞、73年『戦艦武蔵』『関東大震災』などで菊池寛賞、79年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、85年『破獄』で読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞、同年『冷い夏、

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