帰艦セズ 文春文庫

吉村昭

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167920715
ISBN 10 : 4167920719
フォーマット
出版社
発行年月
2023年07月
日本
追加情報
:
256p;16

内容詳細

昭和19年、巡洋艦「阿武隈」の機関兵が、小樽郊外の山の中で「飢餓ニ因ル心臓衰弱」のため死んだ。長い歳月を経て、一片の記録から真相の追求を始めた男は、そこにかつて逃亡兵だった自らの過去を重ねるようになる―。不可解な謎を秘めた人の生の、奇妙な一面をみごとに掬い上げ、文学作品に結実させた7篇。

【著者紹介】
吉村昭 : 1927年、東京生まれ。学習院大学中退。66年「星への旅」で太宰治賞を受賞。同年「戦艦武蔵」で脚光を浴び、以降「零式戦闘機」「陸奥爆沈」「総員起シ」等を次々に発表。73年これら一連の作品の業績により菊池寛賞を受賞する。他に「ふぉん・しいほるとの娘」で吉川英治文学賞(79年)、「破獄」により読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞(85年)、「冷い夏、熱い夏」で毎日芸術賞(85年)、さらに87年日本芸術院賞、94年には「天狗争乱」で大佛次郎賞をそれぞれ受賞。2006年7月31日永眠。2017年3月、東京・荒川区の「ゆいの森あらかわ」内に、「吉村昭記念文学館」が開館(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • 青乃108号 さん

    吉村昭の入魂の短編集。それぞれに印象深い短編が集められているが、中でも表題作の「帰艦セズ」が印象深い。「逃亡」で軍から逃亡し生き長らえた橋爪が、偶然にも自分と同じ様に、軍艦から逃亡し行方知れずとなった成瀬の存在を知る。調査した結果、成瀬は休暇時間に艦から降り、宿で一夜を過ごし1度艦に戻ったのだが、携帯して行ったはずの弁当箱が見当たらず、弁当箱1個と言えど軍の支給品を紛失する事は重罪にあたり、再度下艦許可を得て方々探すも見つからず、厳罰を恐れた成瀬は出航時間に戻らず逃亡、山中でやがて餓死する。哀しすぎる。

  • kinkin さん

    タイトルにもなっている「帰艦セズ」は、先日読んだ『逃亡』の後日談という形式になっている。この一編が読みたくて図書館で借りた。戦争中に軍隊から逃亡するということは大罪であったという。逃亡に成功した男は北海道で暮らし、時の流れが進んだ。男は変死した元海軍兵士の足跡をたどり死の真実にたどり着くことになる。いつもながら吉村昭氏の語り口は静かながら様々なことがきちんと伝わってくる。この本が出版されてから30年以上経過し、戦争について語ることのできる人はほとんどいないと思う。歴史の1ページとして覚えておきたい。

  • ケンイチミズバ さん

    この時期のお約束。夏休みの読書課題に人類の課題でもある戦争について考えるコーナーがある。逃亡の汚名のまま行方不明の息子。家族は肩身の狭い思いで終戦を迎える。巡洋艦の緊急出港に乗り遅れた海兵は軍規では死刑に値する。若者は官給品の弁当箱を旅館に忘れ取りに戻ったのが判断ミスだったのか、戦地へ行きたくなかったのか、山中で餓死した。菊の御紋の入った官給品を失す、粗末に扱えば鉄拳制裁が待ち構えており、顔が変形するまで上官に殴られた日本兵を今の若者は理解できないだろう。無理無理無理と逃げるか、射撃訓練で銃を乱射するか。

  • konoha さん

    「これぞ小説」と感じた。渋い。思っていたよりずっと読みやすい。無駄のないシンプルな文章、情景描写による始まりに引き込まれる。「果物籠」は戦時下、教練で生徒に暴力を振るっていた井波が怖く、妙にリアル。時を経て再会しても悪気がない井波への生徒たちの複雑な感情が伝わってくる。「飛行機雲」の君塚夫人は夫の生存を信じて待っていたが、小説家から戦死していたと知らされる。どの人も何事にも屈しない静かで強い信念を持っている。それが現代の小説ばかり読んでいると新鮮で心地良い。ずっと色褪せないだろう作品。

  • Shoji さん

    『逃亡』に引き続いて読みました。『逃亡』のスピンオフ的な作品である『帰艦セズ』は、『逃亡』発表から15年後の発表とのことです。違った角度からストーリーを捉えることが出来て新鮮でした。他、死にまつわる人間模様を描いた作品が六編収められています。いずれも、人間社会の不条理を書ききっています。「死んだらおしまい」とか「もう死んだからええやん」なんて軽はずみなことは言えないお話ばかりです。読み応えありましたよ。

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吉村昭

1927年、東京生まれ。学習院大学中退。在学中に同人誌「学習院文芸」(後に「赤絵」)に参加し、作品を発表する。66年『星への旅』で太宰治賞、73年『戦艦武蔵』『関東大震災』などで菊池寛賞、79年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、85年『破獄』で読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞、同年『冷い夏、

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