歴史の影絵 文春文庫

吉村昭

基本情報

ジャンル
ISBN/カタログNo
ISBN 13 : 9784167169398
ISBN 10 : 4167169398
フォーマット
出版社
発行年月
2003年07月
日本
追加情報
:
16cm,198p

内容詳細

江戸の漂流民長平の苦闘、種痘術を伝えた中川五郎治、シーボルトの娘・イネの出生の秘密、沈没した潜水艦で死を迎えた者たちの佇まい…。歴史小説の名作を世に送り出し続ける作家は、いかにして記録の裏側に迫るのか。史実に現れる日本人の美しさと優しさに触れつつ歴史の“実像”を追う、発見に満ちた旅。

目次 : 無人島野村長平/ 反権論者高山彦九郎/ 種痘伝来記/ 洋方女医楠本イネと娘高子/ 越前の水戸浪士勢/ 二宮忠八と飛行器/ ロシア軍人の墓/ 小村寿太郎の椅子/ 軍用機と牛馬/ キ‐77第二号機(A‐26)/ 伊号潜水艦浮上す

【著者紹介】
吉村昭 : 1927年、東京生まれ。学習院大学中退。66年「星への旅」で太宰治賞を受賞。同年「戦艦武蔵」で脚光を浴び、以降「零式戦闘機」「陸奥爆沈」「総員起シ」等を次々に発表。73年これら一連のドキュメンタリー作品の業績により第21回菊池寛賞を受賞する。他に「ふぉん・しいほるとの娘」で吉川英治文学賞(79年)、「破獄」により読売文学賞、芸術選奨文部大臣賞(84年)、「冷い夏、熱い夏」で毎日芸術賞(85年)、さらに87年日本芸術院賞、94年には「天狗争乱」で大仏次郎賞をそれぞれ受賞。97年より芸術院会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

(「BOOK」データベースより)

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読書メーターレビュー

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  • キムチ27 さん

    何回、読み返しただろう。暑くて苦しくて・・たまらない・この数日・しかし、豊穣のただなかにある今の日本を俯瞰すると吉村氏が記したような劣悪の状況と比すれば 愚痴を吐露する事すら冒涜では・・なんて。ちょっぴり、マゾッホだね、私。 己を振り返る時間となった。 氏のペンの筆致が最後までいささかもぶれる事が無かった礎を感じさせてくれる清冽な短編集だ。

  • kinkin さん

    吉村昭氏が執筆した作品を取材する過程で得られた裏話。膨大な資料などを基に書かれている著作を読んだ後で、この本は良き副読本になると思う。

  • たぬ さん

    ☆3.5 執筆のきっかけや取材時のこぼれ話などなど11編。長編を読んでいるときの興奮がほのかによみがえる。イネ&高子の男運のなさには私も立腹したものだし軍艦内のまるで生きているかのような兵の遺体の描写は簡易な記述でもやはり圧倒されてしまう。明治35年の鳥島大噴火で住民全員死亡の事実が相変わらず重い。二宮忠八の最初の模型飛行機(※写真あり)は素朴でかわいいな。

  • かっぱ さん

    それぞれが小説の種もしくはスピンオフのような内容。「軍用機と牛馬」の工場で完成したゼロ戦を飛行場まで牛や馬で運んだという話も驚きだが、なんと言っても「伊号潜水艦浮上す」は壮絶。昭和19年6月伊予灘由利島付近にて事故で沈没した伊号第三十三潜水艦を昭和28年になって引き上げた。ハッチから出た8名(うち生存者2名)以外は潜水艦と運命を共にしたのだが、浸水せずに空気が残っていた箇所があった。そこが無酸素無菌状態となり、60メートルの海底の温度が冷蔵庫のような役目を果たし、遺体は腐敗せずにそのままの状態で残った。

  • ぼちぼちいこか さん

    無人島野村長平、反権論者高山彦九郎、種痘伝来記、洋方女医楠本イネと娘高子、越前の水戸浪士勢、二宮忠八と飛行器、ロシア軍人の墓、小村寿太郎の椅子、軍用機と牛馬、キー77号機(Aー26)、伊号潜水艦浮上す、11編。いずれも著者の小説の裏話というか、書ききれなかった資料について記された解説。特に潜水艦の話(「浮上せず」)を読んだ時には衝撃を受けた。「ふぉん・しいほるとの娘」も史料に基づき書かれていることが頷かれた。これらの本ももう一度読み直したいと思った。

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人物・団体紹介

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吉村昭

1927(昭和2)年、東京・日暮里生まれ。学習院大学中退。58年、短篇集『青い骨』を自費出版。66年、『星への旅』で太宰治賞を受賞、本格的な作家活動に入る。73年『戦艦武蔵』『関東大震災』で菊池寛賞、79年『ふぉん・しいほるとの娘』で吉川英治文学賞、84年『破獄』で読売文学賞を受賞。2006(平成1

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